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生後6ヶ月|【医師監修】赤ちゃんの成長とママの身体の状態
生まれてから半年が経つと、赤ちゃんはできることが増えていて、成長を感じられることでしょう。最近ではハーフバースデーとして、家族とお祝いするケースも増えています。またこの頃には、赤ちゃんが保育園に入ることもあるでしょう。この記事では、生後6ヶ月の赤ちゃんの発達の目安や離乳食、スケジュール、ママの心身の状態について解説していきます。
目次
生後6ヶ月の赤ちゃんの身長・体重・発達
生後6ヶ月の赤ちゃんの身長・体重の目安は以下の通りです。
身長 | 体重 | |
男の子 | 63.6cm〜72.1cm | 6440〜9570g |
女の子 | 61.7cm〜70.4cm | 6060〜9050g |
おおよその目安なので、その子なりに成長していたら問題ありません。またこれまで急激に成長していた身長や体重は、ゆるやかに成長していくようになります。
生後6ヶ月の赤ちゃんの運動能力
ほとんどの赤ちゃんが寝返りをマスターし、寝返りしながら移動するようにもなり、目が離せなくなります。
■おすわりができるようになる
上半身の筋肉と神経が発達して、おすわりができるようになります。おすわりは上半身の筋肉でしっかりと体を支え、神経が発達し自分の体をまっすぐに保つ必要があります。簡単そうに見えてなかなか難しいものです。
また自分の体がまっすぐ保てずぐらついた時に、腕を地面に出して支えて、バランスを保とうとします。これも体のバランス感覚を司る、大脳が発達している証拠です。
おすわりが安定するのはまだ難しいので、背中を丸めて手を前について体を支えていることが多いでしょう。おすわりに慣れて、もう少し筋肉も発達してくると、背筋を伸ばして自分の体を支えられるようになります。
■手の発達も進む
さらに手の発達も進みます。生後すぐは反射で動かしていた手は自分の意思で動くようになり、左右で別の動作ができるようになるのです。
例えば、右手でものをつかみ左手に持ち替える、自分の右側にあるものは右手でとり、左側にあるものは左手でとるなどです。大人は当たり前の動作ですが、赤ちゃんにとっては大きな進歩です。
生後6ヶ月の赤ちゃんの体の発達
聴覚の発達がみられます。また早い子では、歯が生えはじめます。
■聴覚が発達する
生後6ヶ月は聴覚がますます発達してくる時期です。生活音と家族の声、また知らない人の声などを聞き分けられるようになります。ママの声がする方を向いたり、テレビや音楽の音がする方を向いたりするのです。
そして離乳食が始まっているため、味覚も発達していきます。お米の味や野菜の味など、様々な味を体験することで発達していくのです。
■歯が生え始める
成長が早い赤ちゃんでは歯が生え始めます。個人差があるので、まだ生え始めていなくても心配ありません。
歯が生え始める時期は、口を「ブーブー」とさせたりよだれが増えたり、ものをかむこともあります。歯の生え始めでかゆいせいで、機嫌が悪くグズグズする赤ちゃんもいます。歯茎のあたりがかゆそうな様子があったら、歯固めをカジカジ噛んでもいいでしょう。
生後6ヶ月の赤ちゃんの心の発達
生後6ヶ月頃になると、人見知りが始まることもあります。赤ちゃんの記憶力がついてくるため、ママやパパ、よく会う人の顔は覚えていて、区別ができるようになっています。そのため、知らない人を見ると不安になったり、泣いたりしてしまうのです。
そして表現がどんどん豊かになり、表情で気持ちを表すこともあります。また自分の欲求が伝わらないことにイライラして泣いたり、わざと泣くことも増えます。
赤ちゃんのわがままを感じる場面もありますが、決して怒ったりはせず、とことん赤ちゃんに付き合いましょう。そして欲求を聞き、甘えさせてあげてください。この時期はまだわがままでもいいのです。
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生後6ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間
生後6ヶ月頃になると、昼間に起きている時間が長くなり、お昼寝の時間や回数が短くなる赤ちゃんが多いです。そして夜間はまとまって寝てくれることも増えます。
ただ、夜泣きが始まる赤ちゃんもいます。夜泣きしている場合は、日中にお昼寝することになります。昼夜逆転しないように生活のメリハリをつけ、リズムが崩れないようにしましょう。
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おすすめ情報
生後6ヶ月の赤ちゃんのミルク・授乳・離乳食
生後6ヶ月には離乳食が始まっているため、ミルクや授乳の回数、量ともに減ります。授乳回数は5〜6回程度。ミルクは200〜220mlを、1日に5回程度あげることが多いでしょう。
離乳食は生後6ヶ月までに開始
離乳食の開始時期は生後5〜6ヶ月程度です。母乳やミルクだけでは栄養が足りなくなるため、遅くとも生後6ヶ月には離乳食を開始しましょう。1週間かけて米がゆに慣れたら、徐々にビタミン・ミネラルの入った野菜や果物をあげます。野菜にも慣れて安定して食べられるようになったら、タンパク質をあげましょう。
おかゆ、野菜、タンパク質という3つの栄養素を、ゴックンとすることに慣れ、順調なら2回食に増やしていきましょう。ただしタンパク質には、赤ちゃんの消化しにくい脂質が多く含まれているものもあります。タンパク質をあげる場合は、順番を守っていきましょう。
離乳食は1日2回に
離乳食を生後5ヶ月頃から始めている場合、順調に進んでいれば、生後6ヶ月には1日2回に増やしていきましょう。
1回食の場合は、午前か午後の授乳のうち1回を離乳食に置き換えましょう。2回食にするときは、1回目の離乳食から3〜4時間程度あけてから、2回目の離乳食をあげるようにスケジュールを調整してください。2回目の離乳食は1回目の半分程度でもかまいません。
少しずつ量を増やしていき、水分量を徐々に減らして、ベタベタした状態にしていくといいでしょう。
食べることに慣れるのが目標
離乳食を始めてすぐの時期は、母乳やミルクからも栄養をとれています。無理に離乳食を進ませる必要はなく、育児書に書いてあるペース通りでなくても心配ありません。赤ちゃんの様子を見ながら始めていきましょう。
そしてこの時期、食事を楽しむことも大切です。「しっかり食べさせないと!」と焦るあまりイライラしてしまうことのないよう、コミュニケーションをとりながら食べる意欲がわくよう進めていきましょう。
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生後6ヶ月の赤ちゃんの生活スケジュール
ここからは生後6ヶ月頃の赤ちゃんの生活スケジュールの例を示します。
7:00 | 起床・授乳 |
8:00 | お着替え・遊び・ママ朝食 |
10:00 | ねんね |
11:00 | 遊び |
12:00 | 離乳食1回目・ママ昼食 |
13:00 | 遊び・お散歩 |
14:00 | 授乳 |
15:00 | ねんね |
16:00 | 遊び |
17:00 | 授乳・遊び |
19:00 | 離乳食2回目・ママ夕食 |
20:00 | お風呂・遊び |
21:00 | 授乳・ねんね |
2:00 | 授乳・ねんね |
赤ちゃんの不機嫌は体内時計とのズレ
赤ちゃんは生後6ヶ月頃になると、急にグズグズし、機嫌が悪くなることが増えてきます。それは体内時計が25時間で、実際の24時間周期とのズレから起こると考えられています。
自分の中でそのズレに対応できない赤ちゃんが、夜中に眠れなかったり、日中に眠くなりグズグズと機嫌が悪くなったりするのです。規則正しい生活をすることで、自然に24時間の周期に慣れてきます。
そのため、以下のポイントに注意して生活リズムを整えましょう。
・昼間はしっかり遊ばせる
・夜は決まった時間に寝かしつけをする
・親も早寝早起きをする
・昼寝は5時までにする
すべてが守られなくてもかまいません。ママと赤ちゃんのペースでできることを続けていきましょう。
6~7ヶ月健診の項目・受診のコツ
生後6ヶ月頃になると、6〜7ヶ月健診を受診する必要があります。ここからは健診のチェック項目を紹介します。
■身長・体重の発達確認
まずは身長・体重の確認です。成長曲線に沿って成長しているかを確認します。この頃になると、成長のスピードはややゆるやかになっています。
■おすわりができるか
おすわりができるかを確認します。不安定でも問題ありませんが、体がぐらつく場合は手で支えられているかを確認しています。手で支えながらでもおすわりができていたらOKです。
■寝返りができているか
寝返りができているかも確認します。仰向けに寝かせた状態で寝返りするかを確認していますが、月齢に合わせた発達ができていれば問題ありません。
■顔にタオルなどをかけるテスト
顔にタオルをかけ、自分で取り除くか確認します。これは知能の発達をみています。
■手指の動きの確認
積み木などのおもちゃを渡して、つかむ様子を確認します。手の平だけで持たず、手指がうまく使えているとOKです。積み木を差し出しても、自分で取りに行こうと手を伸ばす様子がなかったり、うまくつかめないと発達がやや遅めとみることもあります。
産後6ヶ月のママの心身の状態
産後6ヶ月のママの体と心の状態は、どうなっているでしょうか。
産後6ヶ月のママの体の状態
産後6ヶ月ごろには、月経が再開するママも増えてくるでしょう。産後はホルモンバランスの変化から、月経周期がバラバラの場合が多いです。まだ2人目を考えていない場合は、セックスの際には初回から必ず避妊をしましょう。
産後6ヶ月のママの心の状態
毎日成長する我が子を見守り、喜ばしいこともたくさんありますが、同時に不安や心配もあるでしょう。成長・発達について悩むこともあるでしょう。離乳食のすすみ方などを周りと比較して、落ち込んだりするママも少なくありません。
最近では里帰り出産をせず、夫婦で育児をしている家庭も多いです。産後すぐはパパも手伝ってくれていたものの、半年ほど経つとパパ夫は仕事や自分の都合優先になり、1人で子育てをしているというママもいるでしょう。
そうなると心配なのが、ママのストレスです。赤ちゃんはかわいいと思っていても、育児のストレスが高まると、赤ちゃんの泣き声を無視したくなったり、お世話をしたくないと思ったり、ママが泣いてしまうこともあります。また赤ちゃんの自我が芽生えて言うことを聞いてくれないと、手をあげそうになるかもしれません。
そんな時は、少し赤ちゃんと離れて1人になる時間を作りましょう。両親や義両親に頼めない場合は、一時保育やファミリーサポートで預かりをお願いする方法もあります。最近では市町村が産後ケア事業を始めているため、それを利用できる場合もあります。
自治体によって、料金や預けられる月齢に決まりはありますが、半年ほど経過していると多くの自治体で一時保育が利用できます。
ママは日々赤ちゃん中心で行動しています。自分のしたいこと、やりたいことに時間がかけられると、リフレッシュできますよ。また赤ちゃんと少し離れることで落ち着き、冷静に向き合えます。
赤ちゃんを預けることに対して、罪悪感があるママもいるかもしれません。しかし色々な人と接することで、赤ちゃんには社会性が身につくので、決して悪いことではありません。ママが穏やかに楽しく過ごすことが一番大切なので、気にしすぎなくてもいいですよ。
そして、パパにも協力をしてもらいましょう。夫婦2人の子どもなのですから、協力しあいながら育児をするのが当たり前です。ただ、男性は女性と違って育児時間が短いことや不慣れを理由にママに任せようとすることも多いです。また、自分は何をしたらいいのかわからないというパパもいます。困っていることや手伝ってほしいことはその都度具体的に伝えていき、夫婦で子育てを楽しみましょう。
《まとめ》
生後6ヶ月になると、新生児の頃がなつかしく思えるほど成長が見られます。目まぐるしく毎日が過ぎていくと思いますが、日々の赤ちゃんの成長を見守りながら、写真や動画などでも記録できるといい思い出になりますよ。
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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