「乳児」とはいつからいつまで?
広辞苑によれば、「乳児」は生後1ヶ月〜満1歳未満までの「母乳またはミルクで養育される」赤ちゃんと定義されています。満1歳まででも呼び方が異なりますので、詳しく見ていきましょう。
【0歳】新生児と乳児の違い
「新生児」とは、生後28日までの赤ちゃんを指します。それ以降の赤ちゃんを「乳児」と言い、1歳の誕生日までは乳児となります。
【0歳~小学校就学まで】乳児と幼児の違い
「乳児」は生後1歳未満のことをいい、「幼児」は生後1歳~小学校就学までを指します。幼稚園や保育園に通園する時期は、幼児ということですね。
【月齢別】乳児期の赤ちゃんの特徴
乳児期の赤ちゃんには、どのような特徴があるでしょうか。月齢別に解説します。
生後2ヶ月ごろ>詳しく見る
生後2ヶ月になると、まだ完全に首は座っていませんが、数秒であれば縦抱きで安定するようになります。そして新生児の頃にみられた原始反射が少しずつなくなり、「ハンドリガード」といって自分の手を認識し始めます。
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生後3ヶ月ごろ>詳しく見る
生後3ヶ月になると、首すわりが完成する子が多いです。授乳のリズムができ、授乳間隔は3時間ほどあき、昼夜の区別がついて生活リズムが少しずつ整います。
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生後4ヶ月ごろ>詳しく見る
生後4ヶ月には、赤ちゃんの五感が発達。興味あるものに自ら触れたり、手を伸ばして口に入れたりもします。また個性が豊かになり、感情表現をしっかりとするでしょう。
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生後5ヶ月ごろ>詳しく見る
生後5ヶ月では筋肉が発達し、寝返りをする子もいます。この時期にまだ寝返りができなくても、心配ありません。また多くの赤ちゃんが、離乳食を開始する時期です。
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生後6ヶ月ごろ>詳しく見る
生後6ヶ月には筋肉や神経がかなり発達し、短時間のおすわりができます。遅くても生後6ヶ月には離乳食を開始しましょう。
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生後7ヶ月ごろ>詳しく見る
生後7ヶ月になると、下の歯が生え始める子が増えます。虫歯を防ぎ、子どもが歯磨きを嫌がらないためにも、楽しく歯磨きをする習慣をつけましょう。離乳食は1日2回になります。指を使った細かい作業ができ、手づかみ食べを始める子もいます。
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生後8ヶ月ごろ>詳しく見る
生後8ヶ月になると、ハイハイができるようになります。ハイハイを始めると自由に動き回ります。赤ちゃんが触れる場所に誤飲するものがないか、転落の危険はないか、生活環境の安全を確認しましょう。
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生後9ヶ月ごろ>詳しく見る
生後9ヶ月はますます細かい作業ができ、親指と人差し指を使ってつまむことも可能です。本のページをめくったり、ティッシュを引っ張り出したりするため、目が離せなくなります。
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生後10〜11ヶ月ごろ>詳しく見る
生後10〜11ヶ月になるとつかまり立ちが安定するようになり、ハイハイで階段を上ります。そして伝い歩きを始めたり、短時間なら立てるようになり、どんどん成長します。怪我をしないように、必ず安全対策をしましょう。ますます自己主張は激しくなり、嫌なこと・好きなことを表現します。
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医療・保育での「乳児」とは何歳まで?
医療や保育での「乳児」とは、何歳までを言うのでしょうか。
小児科における「乳児」の年齢
小児科の対象は、明確に何歳までと定義されてはいません。病院でも指定されているところは少ないでしょう。乳幼児から慢性疾患で通院する子も多いです。その場合には小児科医が「内科に引き継いで問題がない」と判断した時点で、小児科を卒業します。
医薬品における「幼児」「小児」の年齢
医薬品では幼児・小児の年齢を次のように定めています。
■幼児:1歳以上、7歳未満の児とする
■小児:7歳以上、15歳未満の児とする
市販品を服用する際は注意してください。
保育園でのクラス分け
保育園は、0歳の乳児~小学校入学前の5歳までの子どもが対象です。クラス分けは保育園により様々です。
■年少・年中・年長クラス
4月1日時点での子どもの年齢で、3つのクラスに分ける方法です。4月1日で3歳なら「年少」、4歳は「年中」、5歳は「年長」になります。
■乳児クラス・幼児クラス
0~2歳までを「乳児クラス」、3~5歳を「幼児クラス」として、2つのクラス分けにしているケースもあります。
《まとめ》
新生児~乳児への過程によって、赤ちゃんの成長と発達は異なります。また医療や保育現場での「乳児」は、定義が少し異なる場合もあるので、参考にしてください。
※写真提供:PIXTA
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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