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2021.05.28

「病児保育」とは?病後児保育との違いから利用方法や料金について

産後に職場復帰したワーキングママに待ち受ける難関が、子どもの病気。共働きで夫婦ともに仕事を休めない!なんてことも。インフルエンザや水痘といった感染症でも預かってくれるの?そんな時のために、今から知っておきたい「病児保育」「病後児保育」を紹介します。

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「病児保育」とは?

病児保育とは

 

一般的に「病児保育」とは、保育園に通っている子どもが病気になったとき、仕事を休めない親にかわって病気の子どもの世話をするサービスのことを指します。

広い意味では病児保育とは、病気にかかっている子どもの発達が妨げられないよう、専門職集団(保育士・看護師・医師・栄養士など)によって保育と看護を行い、子どもの健康と幸せを守るためにあらゆる世話をすること、と解釈されています。

 

病児保育の「施設型」と「訪問型」とは

病児保育とは「施設型」と「訪問型」の2種類に分けられます。

 

施設型」病児保育のメリット・デメリット

 

施設型の病児保育には、医療機関併設型、保育園併設型、単独型の3タイプがあります。どちらも事前予約や面談が必要になります。

施設型のメリットは、看護師や保育士など専門家が配置されているので安心して預けられる点です。発熱などで保育園から突然お迎え連絡があっても、どうしても仕事が休めない場合もあります。

施設によっては、そんな時にスタッフが保育園までお迎えに行ってくれる病児保育施設もあります。看護師や医師が直接タクシーで病気の子どもを保育園まで迎えに行き、そのまま病児保育施設と連携した小児科や救急外来で診察します。

緊急の治療が必要であれば親に連絡、経過を見て良い状態であれば親の仕事が終わるまで病児保育をします。親がすぐに動けない時でも、早期に適切な対応ができるのは安心ですね。

 

施設型病児保育のデメリットは、保育可能人数が少ないため、感染症の流行によって入所できないことがある点です。また、慣れない環境での保育になるため、子どもにとっては不安が大きくストレスになります。

 

訪問型」病児保育のメリット・デメリット

 

訪問型病児保育は看護師、保育士等の専門スタッフが自宅に訪問し、子どもの面倒を見てもらえるサービスです。こちらも事前登録が必要になります。

訪問型のメリットは、子どもは慣れた自宅環境で過ごせるので精神的ストレスが少なくすむ点があげられます。また、保育園へお迎えや病院の受診など、柔軟に対応してくれる場合もあり、幅広い利用の仕方ができます。

 

訪問型病児保育のデメリットは、派遣スタッフが必ずしも医療従事者ではない、という点です。病児保育について学び、経験のあるスタッフとはいえ、医療従事者ではないスタッフが派遣されることがあるということに不安なママもいるようです。訪問型は施設型に比べて、利用料金が高いこともデメリットの一つです。

 

病児保育に関連した資格

病児保育をする保育士や看護師は専門性が高いため、国家資格や各団体で認定している資格があります。病児を安全に保育するには、豊富な知識と十分な経験が必要です。

各団体で認定している資格には、医療保育専門士、病児保育専門士、認定病児保育スペシャリストなどがあります。病児保育に登録するときに、このような資格のあるスタッフが居るか確認するとより安心ですね。

 

 

病児保育の利用方法・料金の目安

自治体が運営している病児保育施設と民間企業やNPOが運営しているサービスでは、利用方法・料金に差があるのが現状です。

 

病児保育を利用するには

自治体が運営している病児保育施設は、基本的には平日日中のみの利用が多いです。民間企業が運営している場合は土日祝日、夜間の対応ができるところもあります。

 

利用登録・面談

 

まずは事前の登録や面談が必要です。人気のある施設は、事前登録をするだけでも何ヶ月も先まで予約が埋まっている場合があります。余裕を持って登録手続きをしておくことをお勧めします。

 

病児保育を利用するとき

 

実際に子どもが病気になってしまった場合、保育の予約をします。かかりつけ医の事前診察を済ませ、書類に記載をしてもらってから、病児保育に預けます。ママやパパの出勤時間でどうしても診察に行けない場合は、スタッフによる送迎や受診のサービスがある施設もあります。

 

病児保育の1日の流れ

 

定期的な体温チェック、こまめな水分補給や排泄のチェック、薬の内服など体調管理、子どもの状態に合わせた遊びの提供、などのお世話をしてくれます。昼食やおやつの準備がある施設と、持参が必要な施設がありますので、必要な物は前もって確認しましょう。

経過報告を、電話やメールで行ってくれるところもあります。お迎えの時には、丁寧な看護・保育記録が渡されますので、預けているママも安心です。

 

病児保育の利用料金

自治体が運営している病児保育の場合、1回の利用料は2,000円〜3,000円が相場です。生活保護世帯は無料、非課税世帯は割引料金となっています。民間企業の施設の場合は、入会金が20,000円〜30,000円、月会費5,000円程度、利用料2,000円程度が相場のようです。

 

 

「病児保育」と「病後児保育」の違いとは

「病児保育」とは、急変の可能性は低く、回復までは至っていない急性期の子どもが対象です。「病後児保育」は、疾病の回復期にあって、集団保育が困難な子どもを保育します。

発熱などの症状が治まり、感染症の感染期が終わっているものの、完全に回復はしておらず、集団生活をおこなうのが難しい場合に、「病後児保育」の利用となります。

 

病児保育の特徴

 

インフルエンザ等の感染症で預けられる病児保育

インフルエンザや麻疹・風疹・水痘などの感染症に罹患した場合、一般の保育園では規定に従って一定期間休まなくてはなりません。病児保育はそのような感染症で発熱や湿疹などの症状がある場合も受け入れてくれます。

ただ、施設の状況によって預けられる感染症が限定されていたり、隔離部屋の数と保育の状況によって受け入れが難しい場合もありますので必ず利用できるとは限りません。可能であれば、複数の病児保育に登録しておくと安心です。

 

 

《まとめ》

 

子どもが病気のとき、本人はもちろんですがママもパパも不安ですよね。子どものことはもちろん愛しているけれど、仕事も大事。突然の病気でも落ち着いて対応できるように、病児保育の事前登録をしておくだけでも安心です。病児保育は後ろめたいと思わず、病児のプロに安心して預け、社会全体で子育てをしていくという考えが広がっていくと良いですね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1947年に日本看護協会東京都支部として結成した専門職能団体。

東京都に在住・在勤の看護職(保健師・助産師・看護師・准看護師)が看護の質の向上を図るとともに、安心して働き続けられる環境づくりを推進し、もって人々の健康な生活の実現に寄与することを目的とし活動している。

現在約5万人の看護職が加入している。

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