PICK UP!
2021.06.25
妊娠中の「つわり」はいつからいつまで続く?症状と対処法【助産師】
妊娠が発覚すると同時に気になる、妊娠初期のつわり(悪阻)。つわりの症状はいつから始まり、いつまで続くのか不安になりますよね。ここではつわりが続く期間と、つらい症状のピークはいつ頃なのか、助産師が解説します。またつわりの具体的症状や程度、軽減するための対処法についても説明していきます。
目次
妊娠初期の「つわり(悪阻)」はいつからいつまで?早い人は?
一般的に妊娠初期のつわりはいつから始まり、いつまでに終わり、ピークの時期はいつ頃なのでしょうか。
■つわりが始まるのは妊娠5週頃から
妊娠初期につわりの症状が始まるのは、妊娠5週頃が多いと言われています。妊娠5週はちょうど、赤ちゃんの心拍が確認できるかできないかくらいの時期。早い人だと、妊娠4週からつわり症状が出現することもあります。
つらいつわりのピークは妊娠8~11週が平均
つわり症状のピークを迎えるのは、妊娠8週〜11週頃が平均的です。この時期は赤ちゃんの心臓などの臓器、脳や神経など大切な器官が急速に作られています。
つわりがいつまでに終わるか
つわりが終わる時期は人によって様々ですが、一般的には妊娠12週〜13週頃におさまることが多いです。長くても妊娠16週〜20週頃には症状が軽くなりますが、まれに出産するまでつわりの症状が改善されないという人もいます。個人差が大きいと言えます。
関連ページ
✔【アンケート調査】妊娠後期のマイナートラブル「後期つわり・頻尿など」いつから?症状は?
つわりの原因とは
つわりの原因ははっきりしていませんが、妊娠によってホルモンバランスや代謝が急激に変化し、それに体が適応できずつわりの症状として現れると言われています。ヒト絨毛性ゴナドトロピンという妊娠のきっかけを作るホルモンが、つわりに大きく関わっているとも言われています。
約80%の妊婦がつわりを経験
つわり症状がまったくなかったという妊婦さんもいますが、統計上では約80%がつわりを経験しているようです。1人目の妊娠時よりも、2人目、3人目と出産を重ねるごとにつわりの症状がひどくなるという妊婦さんもいます。
つわりの症状は個人差が大きい
つわりといえば、代表的な症状は吐き気ですが、それ以外にも様々な症状があります。つわりの症状を順番に見ていきましょう。
吐きづわり
何を食べても、飲んでも吐いてしまうのが「吐きづわり」です。赤ちゃんに栄養がいかないのではないかと心配して、吐きながらも頑張って食べようとする妊婦さんもいます。しかし無理に栄養は摂らなくても、この時期の赤ちゃんはしっかり成長していきますので安心してください。
食べづわり
空腹になると吐き気が出現するため、常に何か食べていないと気持ち悪くなってしまうのが「食べづわり」です。ほぼ休みなくカロリーを摂取することになるので、この時期に体重が一気に増える人が多いです。
その他よくあるつわり症状
その他によくみられるつわりの症状です。
■特定のにおいで具合が悪くなる
ごはんのにおい、出汁、納豆など特定のにおいで具合が悪くなる場合もあります。
■眠気とだるさ、イライラ
とにかく眠い、体がだるくて動けないという人も多いです。また何をしてもイライラしたり、精神的に不安定な状態になる人もいます。
おすすめ情報
つわり症状別の対処法
それでは、症状別につわりの対処法を見ていきましょう。
【吐きづわり】栄養を考えずに食べられるものを
栄養バランスを考えなくても、この時期の赤ちゃんは十分成長します。偏食になっても大丈夫と大らかな気持ちでいましょう。食べられるものを食べられるだけ摂取してください。液体を飲んでも吐いてしまう人は、氷やアイス、ゼリーなど少量ずつゆっくり水分補給を心がけましょう。
【食べづわり】低カロリーなものを分食に
1回の食事を少量にして、食事の回数を増やしてみましょう。食べづわりの場合は一気に体重が増えてしまうことが多いため、するめや昆布など長く口の中に入れておける低カロリーのものを選びましょう。
【においで吐く】マスクで鼻を保護し冷えた食べ物を
苦手なにおいは嗅がないようにするのが一番ですが、家族のごはん支度などでどうしても避けられない場合がありますよね。そんな時はマスクをするなど鼻を保護しましょう。柑橘系のアロマオイルをマスクに垂らしておくことで、症状が軽快する方もいます。においは温かいと強くなるため、冷ますことでにおいを抑える対策が有効な場合もあります。
【そのほか】
■眠気・だるさ・イライラには無理せず休む
眠気やだるさ、イライラがある時は、無理して体を動かすことをやめてみましょう。ゆったりした気持ちでのんびり横になって休みましょう。
■骨盤周りの血流を良くする
骨盤周りの血流を改善することで、つわりの症状が軽くなるという研究結果があります。妊娠初期から骨盤ベルトで子宮を支えて血流を促し、全身の代謝を改善させるとよいでしょう。
■つわりの症状を軽くする栄養素を摂る
つわりの症状を軽くすると言われている栄養素はビタミンB6、オメガ3脂肪酸、ミネラルです。具体的な食材としては、生姜、バナナ、赤身の肉、サーモンやさばなど脂ののった魚、くるみなど。つわりで食べられない場合は、サプリメントで補給するのもよいでしょう。
《まとめ》
妊娠初期のつわりは妊娠5週頃から始まり、妊娠8〜11週がピーク。終わりは妊娠12週〜20週あたりと幅があります。つわりの症状にも、吐きづわり、食べづわりなど様々で人によって違いがあります。それぞれの症状に合った対処法を試しながら、辛いつわりを乗り切りましょう。
※写真提供:PIXTA
関連ページ
✔つわりを乗り切るコンビニ食べ物は?【管理栄養士】仕事中の食べづわり対策
✔つわりがない人【助産師に相談】赤ちゃんは無事に育っている?流産は?
✔【つわりの基本】いつから?どんな症状?対策方法を助産師が教えます
監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
>詳しく見るイベント・セミナー
妊娠・出産について学べるイベントやセミナーを紹介
-
オンライン(ライブ配信) プレゼント 無料
-
オンライン(録画配信) 無料