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2022.06.10
生後1ヶ月の生活リズム【助産師】赤ちゃんの睡眠時間を整えるコツ
出産を終え、無事に退院したママに待っているのは、育児という現実です。特に初産婦さんは、赤ちゃんの細切れの睡眠、3時間ごとにやってくる授乳時間に驚きを隠せないでしょう。今回は生後1ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間について、理解を深めていきましょう。赤ちゃんの生活リズムを整えるコツについても、助産師が解説していきます。
目次
- 生後1ヶ月の赤ちゃんにとっての睡眠
- ・生後1ヶ月の赤ちゃんの最適な睡眠時間
- ・生後3ヶ月~の睡眠と生活リズム
- 生後1ヶ月の赤ちゃんの成長&生活リズム
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「体重」
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「授乳間隔」
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「排泄回数」
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「表情」
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「動き」
- ・生後1ヶ月の赤ちゃん「1日のタイムスケジュール」
- ・赤ちゃんの睡眠と成長の関係
- 赤ちゃんがまとめて寝るようになるのはいつ?
- ・こうすればうまくいく!赤ちゃんを寝かしつける方法
- 生後1ヶ月の赤ちゃんの生活リズムを整えるコツ
- ・日中に太陽の光を浴びる
- ・夜寝る時は部屋を暗くする
- ・夜はおむつ替え&授乳をしっかり行う
- ・沐浴は夕方遅く・同じ時間帯で行う
生後1ヶ月の赤ちゃんにとっての睡眠
赤ちゃんが正常に発達していく上で、睡眠はとても重要なもの。生まれたばかりの赤ちゃんは基本的に、1日のほとんどを寝て過ごしている、と言っても過言ではありません。
生後1ヶ月の赤ちゃんの最適な睡眠時間
生後1ヶ月の間の睡眠時間は、14~17時間と言われています。ただしずっと寝ているのではなく、まとめて寝たとしても2~4時間で、その周期で授乳時間がやってきます。母乳育児の場合に、赤ちゃんがまとめて寝ることができるのは2~3時間。ミルクの場合だと、3~4時間ほどです。
慣れない育児の中、ママは睡眠時間も取れずに、非常に疲労感が強くなるかもしれません。しかし徐々に、まとめて眠れる時間は長くなってきます。
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生後3ヶ月~の睡眠と生活リズム
個人差はありますが、生後3ヶ月~6ヶ月になると、夜間にまとめて8~9時間ほど眠ってくれることもあります。生活リズムがついてくると、1日に2時間程度のお昼寝を2回するようになります。赤ちゃんは日中起きている時間が長くなり、そのぶん夜間まとめて寝てくれるようになるでしょう。
ただし、その間に授乳やおむつ替えを挟むこともあります。生後6ヶ月~12ヶ月になると、赤ちゃんによっては、夜間にまとめて10~12時間ほどの睡眠時間に。お昼寝は1~2回で、1回あたり30分~2時間程度になります。
もちろんこれらの睡眠時間には個人差があり、一概には言えません。ただ生活リズムが整うことで、赤ちゃんの睡眠は規則正しくなってきます。できるだけ生後1ヶ月から、規則正しい生活を心がけましょう。
生後1ヶ月の赤ちゃんの成長&生活リズム
生まれてから1ヶ月、赤ちゃんは目まぐるしい成長を遂げていきます。ここでは生後1ヶ月の赤ちゃんの特徴や、1日のスケジュールについて紹介します。
生後1ヶ月の赤ちゃん「体重」
生後1ヶ月の赤ちゃんの体重は、生まれてから約1,000g増加します。退院してから1日あたり25~30gずつ増えていれば、順調と言えるでしょう。
ただし毎日体重を計測して、一喜一憂する必要はありません。2週間健診や1ヶ月健診、市町村による赤ちゃん訪問のタイミングなどで、体重を測ってもらいます。そしてその時の体重増加に応じて、授乳の状況を見直すとよいでしょう。
生後1ヶ月の赤ちゃん「授乳間隔」
母乳育児の場合は、授乳のリズムが軌道にのる頃かもしれません。基本は赤ちゃんが欲しがったらあげる、というスタンスで問題ありません。新生児期の頃と変わらず、2~3時間ごとに8~10回の授乳回数となります。ママは徐々に、赤ちゃんの授乳タイミングや空腹のサインがわかるようになってきます。
前の授乳から数時間たつ頃、口をチュパチュパさせたり、手を口にもっていく場合は、赤ちゃんが泣く前に飲ませてみるのもよいでしょう。もし30分以上くわえている、飲んでも物足りなさそうな様子である、授乳間隔が空かず頻繁に欲しがる、などの状況が続いている場合は、母乳が足りていない可能性もあります。
気になることがあれば母乳外来や、地域にある母乳育児相談室の助産師に相談してみましょう。
生後1ヶ月の赤ちゃん「排泄回数」
赤ちゃんの排泄も、それほど新生児の頃と変わりありません。飲んだら出すのを繰り返すので、おしっこは10回以上になることがほとんどです。
うんちは1日に10回以上する赤ちゃんもいれば、1~2回のこともあり、個人差があります。母乳で育っている赤ちゃんは、便が柔らかく、ミルクに比べて回数が多いのが特徴。甘酸っぱいような特徴ある匂いで、色は黄色~明るい茶色です。
生後1ヶ月の赤ちゃん「表情」
生後1ヶ月の赤ちゃんは、動くものや人をじっと見つめる(注視する)ようになります。ガラガラであやすと反応することもあり、「あー」「うー」などの音を発する赤ちゃんもいます。これをクーイングといいます。
一生懸命に話しかける赤ちゃんの表情は、とても愛らしいです。「上手だね」と話しかけながら、積極的に応えてあげましょう。
生後1ヶ月の赤ちゃん「動き」
赤ちゃんは手足の筋肉も少しずつ発達し、手足をバタバタ動かすように。嬉しい時や機嫌がいい時には、笑顔を見せながらバタバタさせることもあります。首はまだ座っていないので、抱っこする時は、頭や首をしっかり支えてあげましょう。
生後1ヶ月の赤ちゃん「1日のタイムスケジュール」
赤ちゃんのタイムスケジュールの一例をご紹介します。
6:00 |
起床 授乳・おむつ替え・着替え |
7:30 | ママの朝食・おむつ替え |
9:30 | 授乳・おむつ替え・休憩 |
11:00 | 授乳・おむつ替え・昼寝 |
13:00 | ママの昼食・授乳・おむつ替え |
14:30 | 沐浴・授乳・昼寝 |
17:00 | 授乳・おむつ替え |
20:00 | ママの夕食・授乳・おむつ替え |
22:00 | 授乳・おむつ替え |
24:00~ |
2~3時間おきに授乳 |
上記のように、1~2時間おきに授乳やおむつ替えを行い、1日が終わってしまいます。これに家事が加わり、上の子がいる場合はお世話も入るので、いかに時間に追われるかがわかるでしょう。ママは、ゆっくり休む時間がなかなか取れません。赤ちゃんと一緒に昼寝をするなどして、休息をとれるように工夫しましょう。
赤ちゃんの睡眠と成長の関係
赤ちゃんが睡眠をとっている間、脳では成長ホルモンが分泌され、発達・発育に大きな影響を与えます。赤ちゃんの睡眠時間が長く、成長が著しいのは、この時期に成長ホルモンがたくさん分泌されているからなのです。赤ちゃんが睡眠中は無理に起こさず、安眠できるように環境を整えてあげましょう。
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赤ちゃんがまとめて寝るようになるのはいつ?
赤ちゃんは1日の睡眠時間が長いとはいえ、細切れであるため、ママはゆっくり休めないですよね。「いつになったらまとまって寝てくれるのだろう」「この状況はいつまで続くのだろうか」と不安なママも多いでしょう。寝たと思ってベビーベッドに置くと、まるで背中スイッチが作動したかのように起きてしまう、授乳してもなかなか寝ないなど、本当に辛いですよね。
赤ちゃんがまとまって眠れるようになるのは、かなり個人差が大きいです。生後2ヶ月からの子もいたり、1歳を過ぎてからという場合もあります。個人差が大きいことを理解した上で、気長に付き合うようにしましょう。
こうすればうまくいく!赤ちゃんを寝かしつける方法
なかなか赤ちゃんが寝てくれない時は、どのような方法をとればいいのでしょうか。寝かしつけ方法を紹介します。
■環境を整える
生後1ヶ月の赤ちゃんは、「レム睡眠」という浅い眠りの時間が、大人よりも多いのが特徴です。そのためちょっとした物音や刺激、環境の変化に敏感で、すぐに目が覚めてしまうのです。
赤ちゃんに眠ってほしい時は、部屋を暗くして、大きな物音を立てないようにし、赤ちゃんが眠りやすい環境を整えてあげましょう。
■スキンシップをとる
寝る前に赤ちゃんとゆっくりやさしいスキンシップをとることで、安心して入眠できるようです。赤ちゃんにやさしく話しかけたり、手足に触れて温めたりしてあげてもいいですね。日中のベビーマッサージもおすすめです。
■リラックスする音楽をかける
赤ちゃんはお腹の中で臍帯音や心臓の音、ママの声など、様々な音を聞いて過ごしていました。このなごりで、無音よりも何かしら音がある状況を好む赤ちゃんもいます。オルゴールの子守歌や、心拍の音などを流すのもいいかもしれません。
■おくるみを使用する
赤ちゃんは、ママの子宮の中で10ヶ月間成長してきました。おくるみでぎゅっと巻いて、赤ちゃんを包み込んであげましょう。こうすることで子宮にいた頃を思い出して、赤ちゃんは安心して眠ってくれるかもしれません。
ただし、あまりきつく巻きすぎると事故につながります。正しい巻き方は、助産師に指導してもらうといいですね。
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生後1ヶ月の赤ちゃんの生活リズムを整えるコツ
赤ちゃんの睡眠には個人差がありますが、なかなか眠ってくれない状態を改善するコツがあります。ここでは生後1ヶ月ごろの、赤ちゃんの生活リズムを整えるためのポイントを紹介します。
日中に太陽の光を浴びる
朝はカーテンを開けて、朝日をしっかり浴びましょう。無理に赤ちゃんを起こさず、起きたタイミングで太陽の光が入ってくるように心がけてください。晴れていて暖かければ、短時間の散歩も可能です。午前中にしっかりと光を浴びることは、体内時計をととのえる働きがあります。
夜寝る時は部屋を暗くする
夜に眠る時は、部屋を暗くしましょう。これに慣れることで、「暗くなったら眠る時間」という体内時計が成立します。夜中もしっかりと電気をつけることはせず、薄暗いライトを使用しましょう。
夜はおむつ替え&授乳をしっかり行う
おしっこをしたまま寝かしつけては、夜中に気持ちが悪くなり目が覚めてしまいます。気づけばおむつがパンパン、ということも。寝る前はおむつ替えを行い、きれいな状態で寝かせましょう。
また夜中の授乳時、ママは眠いため短時間で終わらせがち。それでは赤ちゃんは短時間でお腹がすき、すぐに起きてしまうという負のループが起こります。授乳時間は必ず、しっかりとるようにしましょう。
沐浴は夕方遅く・同じ時間帯で行う
眠くなる時は、体温が下がってきます。暗くなるタイミングで沐浴によって体温を上げ、お風呂後のケアを行い、授乳するという流れをつくると、夜スムーズに寝てくれるようになります。そして毎日同じ時間帯に行うことを、心がけてください。
《まとめ》
生後1ヶ月はまだ生活リズムが整っておらず、まとまって睡眠をとることができません。しかし早い時期から、生活リズムを整える工夫をするのが大切。少しずつですが、睡眠時間は長くなっていきます。赤ちゃんにとって睡眠とは、成長を促す重要なものです。赤ちゃんが安心して眠れるように工夫し、成長を助けてあげましょう。
※写真提供:PIXTA
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監修者
1955年に助産師独自の職能団体として社団法人として創立。
全国都道府県助産師会の会員にて組織されている。
2012年10月1日から公益法人制度改革により公益法人認定法に基づいて公益性を認定され、公益社団法人として新たにスタート。
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