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2023.12.07
新生児微笑とは?赤ちゃんはいつから笑う?笑顔を引き出す秘策とは
生まれたばかりの赤ちゃんも、笑った顔を見せることがあります。すやすやと眠っているときの笑顔は本当に愛らしく、ママたちを幸せな気分にしてくれますね。この記事では、新生児微笑について学んでいきましょう。生後すぐの赤ちゃんが笑う理由や、笑顔を引き出す方法、また社会的微笑との違いについて助産師が解説していきます。
目次
新生児微笑とは?
新生児の赤ちゃんが目を閉じたままほわっと笑う、あるいはニコッとすることを「新生児微笑(生理的微笑)」といいます。新生児微笑は、生後間もなくの頃から見られ、生後2ヶ月ちかくに次第に消失していきます。
この時期の赤ちゃんは、単に反射として笑っているため、面白い・嬉しいなどの感情による笑顔ではありません。無意識に口角が両側に引き上げられている、という方が正しいかもしれません。
睡眠と新生児微笑の関係
新生児微笑は、レム睡眠と関係が深いといわれています。レム睡眠とは、急速眼球運動や夢をみる時間。赤ちゃんは心地よい眠りの中で、いい夢をみているのではないかという考えもあります。
赤ちゃんは愛される術を知っている
赤ちゃんは、大人に頼り生きていくようになります。「かわいいかわいい」と頬ずりしてもらって、たくさん触れられ、声をかけてもらう喜びを覚えます。
新生児微笑は、自分に関わる人に愛情を与えてもらうためにあるものかもしれません。赤ちゃんは生まれながらに、愛される術を知っているのでしょう。こうして愛情を受けながら大人と関わり、社会性を身につけて、コミュニケーション能力を発達させていきます。
社会的微笑とは?新生児微笑との違い
これまで説明した「新生児微笑」は、生後2ヶ月くらいになると次第に消失していくもの。そしてただの反射ではない、人の顔や声に反応した笑顔が見られるようになります。これが「社会的微笑」です。
大きな違いはこのとおり。
・新生児微笑:眠っているとき
・社会的微笑:起きているとき
つまり、外部の刺激の有無ということです。ママやパパの声に反応し、顔を見て笑い返してくれるようになると、疲れも吹き飛ぶくらい幸せな気持ちになりますね。
おすすめ情報
新生児が笑うのはいつから?
新生児微笑は生後間もなくから、社会的微笑は生後2ヶ月くらいから見られるようになります。赤ちゃんが成長していくにつれて、笑い方や時期にも変化があります。
生後2ヶ月~人やおもちゃを見て笑う
社会的微笑を起こす外部からの刺激は、ママがくれるものだけではありません。知らない人やもの、おもちゃなどにも見られます。ただ口角が上がるだけではなく、口が開く、目の周りの筋肉が上がるなど、少しずつ変化していきます。
生後3・4ヶ月~意思のあるほほえみ
視覚や聴覚が発達すると、人の声やものに反応してほほ笑むようになります。優しく顔を近づけると、赤ちゃんに心地よい感情がわいて、社会的微笑が増えるでしょう。この時期は、不特定多数の人やものに心地よさを覚えるため、どんどん笑顔を振りまくようになります。
生後8ヶ月~愛着ある人への笑顔
次第に、愛着ある特定の存在にのみ、笑顔を向けるようになります。いつもお世話してくれる人の顔を判別できるようになり、見慣れない顔や声には不安を感じて、笑顔を見せなくなります。
人見知りの時期と合致し、自分にとって安心できる存在か否かを判別しはじめます。そして相手によって、泣く・ほほ笑むといった反応を変えられるでしょう。
赤ちゃんの笑顔を引き出すコツ
赤ちゃんの笑顔を見ると、大変なことも頑張れてしまいますね。ここでは、赤ちゃんの笑顔を引き出すコツを紹介します。
1. 笑顔を見せる
前述したように、社会的微笑は、外部の刺激により起こるものです。赤ちゃんに積極的に話しかけ、笑顔を向けていけば、笑顔を返してくれるようになります。
生後7ヶ月~8ヶ月くらいには、「いつも笑顔を見せてくれる人は大切な存在だ」「いつもお世話してくれる人は自分に必要な安心できる存在だ」と認識します。
ママやパパへの安心感、信頼感が生まれることで、どんどん笑顔を見せてくれるでしょう。
2. 一緒に遊ぶ
赤ちゃんの笑顔は、自分に注目してほしいという意思の表れでもあります。たくさん笑顔で会話して、一緒に遊びましょう。リズミカルに遊ぶと、赤ちゃんも楽しいという気持ちを覚えます。絵本を読んだり、音楽を鳴らしたりするのもよいでしょう。
3. 笑顔で会話する
表情の出し方には個性があり、積極的に笑顔を向ける子もいれば、ママの笑顔に反応して笑い返してくれる子もいます。手足をばたばたさせて、全身で表現することもあります。赤ちゃんの行動の真似によって、社会性や感情を発達させられます。
積極的に赤ちゃんの真似をして、反応を示してあげましょう。赤ちゃん自身はまだ会話ができないため、何を話していいのかわからないかもしれませんが、目の前で起こる事実をそのまま述べるだけでもかまいません。
そして「気持ちいいね」「楽しいね」など、ポジティブな言葉のシャワーをどんどん浴びせるようにしましょう。
4. スキンシップをとる
両手に触れて手遊びをし、歌うこともおすすめです。赤ちゃんは真似をすることが好きなので、真似をして遊ぶといいでしょう。
5. ベビーマッサージをする
ベビーマッサージは親子の触れ合いに最適です。手足をリズミカルにマッサージすると、コミュニケーションにつながります。赤ちゃんがキックできるように、ママの手のひらで足に支えてあげるのもいいでしょう
ベビーマッサージ教室など、他の赤ちゃんがいる場面に連れて行くと、さらにいい刺激になりますね。
6. うちわであおぐ
風がくると気持ちがよくなって、笑顔が見られることがあります。あまり激しすぎると泣いてしまうので、赤ちゃんの様子をみながら行ってくださいね。
7. アイコンタクトをとる
赤ちゃんの笑顔は、会話と一緒です。笑顔の言葉をしっかり受け止め、アイコンタクトで返してあげましょう。
赤ちゃんの言葉は遮らず、できるだけ他事に気を取られないようにするといいでしょう。ママが自分に興味を持ってくれたと、赤ちゃんはとても嬉しく感じます。このような笑顔の会話で、赤ちゃんは自尊心を高めて、親子の信頼関係を結んでいきます。
新生児が笑わなくても心配しすぎない
新生児のころは、「うちの子がなかなか笑わない」と不安になるかもしれません。まずは、赤ちゃんのペースを見守るようにしましょう。もしかしたら、ママやパパがいないところでたくさん微笑んでいるかもしれません。新生児微笑は単にタイミングが合わずに、見られていないだけかもしれません。
社会的微笑も同様です。「他の子と比べて笑顔が少ない気がする」「表情や目が合わない」と不安になることもあるでしょう。
社会的微笑が始まるのも、個人差があります。赤ちゃんとスキンシップやコミュニケーションをとり、まずはママ自身から笑顔を見せていきましょう。
ママの表情に余裕がないと、赤ちゃんの笑顔が引き出しづらいかもしれません。あまり心配しすぎないことがポイントです。
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《まとめ》
新生児微笑は反射によって起こるものですが、ママを幸せにしてくれます。徐々にコミュニケーションが増えると、社会性が増していき、社会的微笑へと変化していきます。ただし、表情の出し方には個人差があります。笑顔がなかなか見られなくても、極度に不安に陥らないようにしましょう。
※写真提供:PIXTA
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ママのお悩みの声
監修者
1955年に助産師独自の職能団体として社団法人として創立。
全国都道府県助産師会の会員にて組織されている。
2012年10月1日から公益法人制度改革により公益法人認定法に基づいて公益性を認定され、公益社団法人として新たにスタート。
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