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2022.01.31

ハンドリガードとはいつからいつまで・理由は?しない赤ちゃんは大丈夫?【医師】

生後3ヶ月ごろの赤ちゃんが自分の手を不思議そうに眺める、そんな愛らしい姿を見たことはありませんか。これは「ハンドリガード」といって、赤ちゃんの成長のしるしです。今回はこのハンドリガードについて、理解を深めていきましょう。ハンドリガードの意味と行う時期、やらない場合は問題があるのか、またその時の対処法について説明します。

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赤ちゃんの「ハンドリガード」とは?どんな意味?

ハンドリガードとは

 

ハンドリガード(英語で "hand regard")は、文字通り「手をじっと見る」という意味です。赤ちゃんが自分の手をじっと見つめるのはよく知られていますが、他にもこのようなしぐさがみられます。

 

ハンドリガードでよくある仕草

・手を不思議そうに眺める

・手をゆらゆらと揺らす

・手をグーに握ったり、パーにして開いたりする

・手や指を口に入れる

・手をぶんぶん動かす

・頭をかいたり髪の毛をむしるような動きをする

 

生後3ヶ月ごろの赤ちゃんが自分の手に興味を持つさまざまな仕草を総称して、「ハンドリガード」と呼びます。

 

赤ちゃんのハンドリガードは生後3ヶ月ごろ~

赤ちゃんのハンドリガードが見られる時期は、生後3ヶ月4ヶ月ごろです。

起きている時間が長くなって視力が向上し、自分の手を認識しだすことによって始まります。そして、赤ちゃんの興味と行動の範囲が広がっていくにつれて、ハンドリガードはだんだん見られなくなります。終了するのはおおよそ、ハンドリガードが始まってから2~3ヶ月後です。

 

 

ハンドリガードの時期には個人差がある

ハンドリガードは赤ちゃんの成長の一部です。いつからいつまでするかには、もちろん個人差があります。生後2ヶ月で見られる子もいれば、おすわりを習得する生後6ヶ月頃に始める子もいます。もしこの時期になかなかしない場合も、焦らずに温かい目で見守ってあげましょう。

 

手をじっと見つめたり、こぶしをなめたりするハンドリガードの様子は、とてもかわいらしく愛らしいもの。この時期の赤ちゃんの成長は、とても目まぐるしいものがあります。ハンドリガードをしている姿を、ぜひ画像や動画で記録しておく事をおすすめします。

 

 

赤ちゃんが「ハンドリガード」をする理由

赤ちゃんがハンドリガードをするのには、いくつか理由があります。

 

ハンドリガードの理由1. 視覚の発達

新生児の視力は0.01~0.02と言われており、ほとんど見えず色もあまり認識できないため、最初は白、黒、グレーの世界です。しかし生後1週間頃から徐々に、赤、黄、緑などの色が認識でき始めます。

また赤ちゃんは視力も発達して、生後1ヶ月頃から固視(じっと見つめる)ができ、2ヶ月3ヶ月頃から追視(動くものを目で追う)ができるようになります。

 

赤ちゃんは、基本的に仰向けで肘を曲げた状態で寝ているので、視界に入りやすい自分の両手に真っ先に興味を持つようになります。しかし自分の手を自分の身体の一部とは認識できないため、じっと見つめるハンドリガードとなって現れるのです。

 

ハンドリガードの理由2. 脳の発達

赤ちゃんは生後1ヶ月を過ぎると、固視といって、ものをじっと見る力が働きます。生後2ヶ月3ヶ月には、ものを追うように見る追視もできるようになります。これは視覚を司る脳の後頭葉が発達してきているからです。

 

また、自分自身で身体を動かそうとする運動機能と共に、運動指令を出す前頭葉の発達も見られるようになります。自分の手や足をじっと見て動かしてみることは、脳の機能を発達させるためにも大切です。

この脳の発達によって、目の前で動いているものが自分の身体の一部だということを、徐々に認識できるようになるのです。

 

ハンドリガードの理由3. 感覚の統合

赤ちゃんは自分の身体を動かすうちに、自分の身体が動いていることをだんだん認識できるようになります。そして目の前で動いている手や足を動かすことで、動いているのが自分の手や足だということがわかってくるのです。成長に伴って感覚を統合する上で、ハンドリガードはとても重要なものなのです。

 

ハンドリガードの理由4. 運動機能の発達

生後間もない赤ちゃんは、筋肉の発達が未熟です。さらには原始反射も残っているため、自分自身で自由に身体を動かすことができません。

月齢が経つにつれて、見たいものを見るために身体を動かしたり、視線を動かしたり、手を動かしたりできるようになります。このように、ハンドリガードは運動機能の発達の段階で起こるものといえるでしょう。

 

自分の意思で身体を動かしてハンドリガードができるのは、脳の指令による筋肉の随意運動のメカニズムが整ってきたという証拠です。自分の手を前後左右に動かしてみて、どのように動くのか観察することで、自分の身体の動かし方を学び、さらに筋肉を発達させていきます。

 

ハンドリガードの理由5. 体性感覚の発達

触覚、痛覚、温覚などの皮膚感覚と、自分が自分の身体であるという自己受容感覚を合わせて、「体性感覚」といいます。

ハンドリガードを行うことで、視覚的な情報はもちろん、自分の手をこすり合わせることで触覚を感じます。また舐めることでその温かさを感じ、手をぶんぶん動かして何かに当たることで、その痛覚を感じ取っていきます。ハンドリガードは、皮膚感覚を発達させるためにとても重要なものなのです。

 

またハンドリガードの時期を経て、今度は視覚的な情報がなくても、手をなめたり自分で触れたりできるようになります。たとえば、眠っている時に指やこぶしを舐めたりするのは、自分の身体を認識できるようになった自己受容感覚が発達した証拠とも言えます。

このように、ハンドリガードは体性感覚を発達させるためにも必要なのです。

 

 

赤ちゃんが「ハンドリガード」しないけど大丈夫?

ハンドリガードは赤ちゃんの成長の過程で個人差がありますので、しなくても焦る必要はありません。ここでは、赤ちゃんがハンドリガードをしない原因と、対処法について述べていきます。

 

ハンドリガードをしない時も焦らなくてOK

赤ちゃんがハンドリガードをしない場合、正常に発達していないのではないか?と、周りと比較し不安になるかもしれません。しかし先述した通り、ハンドリガードの開始時期には個人差がありますので、焦る必要はないでしょう。

赤ちゃんは起きている時間が長くなるとハンドリガードを始めるため、ママの目が離れているときにしている可能性もあります。

 

足を上げて「フットリガード」をすることも

また赤ちゃんが足を大きく持ち上げる場合は、手より足の方が視界に入りやすく、ハンドリガードと同じ原理でフットリガードを行うこともあります。その他、ハンドリガードではなく目の前にあるものをじっと見つめていたり、手を口に入れようとする仕草が見られたりする場合は、順調な成長発達過程をたどっていると判断していいでしょう。

 

ハンドリガードをしない赤ちゃんに!触れ合いが大切

ハンドリガードをしない場合、もちろん焦らずに見守ることも重要。ですが積極的に肌と肌を触れ合わせてコミュニケーションをとったり、ベビーマッサージなどのスキンシップをとったりすることも大切です。

乳幼児期は、五感の中でも触覚がとても敏感ですので、肌を触れるとその触れられているという感覚がわかります。その触れられている手を見ることで、触覚と視覚、感覚の統合が起こります。

 

手遊びやベビーマッサージなどで赤ちゃんの身体に刺激を与えることで、自分で自分の身体を積極的に動かそうとする意欲、知的好奇心を刺激することになるのです。ハンドリガードをしない場合は、ぜひ積極的にスキンシップを図ってみてくださいね。

他の子と比べて判断するのではなく、自分の子が今、どんな成長発達過程をたどっているのか正確に把握し、その上で対応を考えていくことが必要です。

 

繰り返しになりますが、赤ちゃんの成長にはその子のペースがあります。心配なことや気になることがあれば健診や、かかりつけの小児科医、地域の保健センターで相談するのもいいでしょう。

 

 

赤ちゃんが「ハンドリガード」を始めたときの注意

ハンドリガードを始めたら

 

ハンドリガードを始めるときは、ものをつかんだり触ったりできるようになる時期です。手で顔をこすったりもするでしょう。ここでは、赤ちゃんがハンドリガードを始めたときに気を付けたいことについてご紹介します。

 

消毒をこまめに

新型コロナウイルスの流行で、感染症に関してとても敏感なママも多いでしょう。神経質になってしまうのも無理はありません。

しかし赤ちゃんの成長は目まぐるしく、目に入るものすべてが新鮮なため、「触りたい!舐めてみたい!」という欲求が出てきます。赤ちゃんは色々なものを触ったり舐めたりすることで、皮膚感覚を発達させていきます。感染症が心配だからといって、それらの行為を制限することは得策ではありません。

赤ちゃんの手指やおもちゃを除菌することで、ウイルスから赤ちゃんを守ることができ、安心して遊ぶことができるでしょう。

 

消毒液を選ぶときは、「赤ちゃん専用」であること、「ノンアルコールタイプ」であること、「天然由来や植物由来の成分が使用」されているか、ということがポイントとなります。

免疫力がつく1歳頃までは、出来るだけ除菌に気を付けるようにしましょう。ウイルスはアルコール除菌がいいと言われますが、赤ちゃんの敏感な肌にはアルコール消毒はおすすめできません。首がすわっている赤ちゃんであれば、洗面所でぬるま湯と石鹸を使った20秒程の手洗いで充分です。

 

爪を切る

赤ちゃんがハンドリガードを始めると、手で顔を触ってしまうことが増えます。爪が伸びていると顔を引っかいたりして、傷だらけになることもあります。

赤ちゃんは新陳代謝が盛んですので、爪の伸び方も早いです。適宜観察し、2日に1回は爪を切るようにし、皮膚を傷つけるのを防ぎましょう。あまりに顔を触って赤くなるようであれば、ミトンや手袋の使用を検討してもいいかもしれません。

 

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赤ちゃんの爪の切り方とコツ【動画】おすすめの爪切りも紹介

 

 

【生後3~4ヶ月】おすすめのおもちゃ・遊び

ハンドリガードをする時期の赤ちゃんには、視覚刺激になるカラフルなおもちゃがおすすめ。手で掴んだり触ったりすることで、音が鳴り反応するおもちゃで遊ぶと、視覚と触覚を結びつける経験を積むことができます。

また、明るくはっきりした色のおもちゃは赤ちゃんの興味を引きやすく、好奇心を刺激してくれます。ここでは、ハンドリガードの時期におすすめのおもちゃを4つご紹介します。

 

おすすめのおもちゃ

1. ガラガラ: カラフルな玉やビーズが入っていて、手で握って振ると音や動きが楽しめます。手の動きによって音を鳴らすという体験ができます。

 

2. メリー: さまざまな色や形のぬいぐるみやおもちゃがついていて、音楽や動きが楽しめます。ゆらゆら揺れるおもちゃを目で追ったり、おもちゃを掴もうとしたりすることで、五感が鍛えられます。

 

3. ベッドガード: 赤ちゃんのケガ防止として使われる「ベッドガード」。手を伸ばして触れられるので、首が座っていなくても寝たまま楽しめます。触ると音が鳴る、しかけ付きがおすすめです。

 

4. オーボール:アメリカで開発された赤ちゃん用のスポーツボールです。鮮やかなカラーの網目状のボールで、音が鳴るタイプもあります。網目がちょうど赤ちゃんが掴みやすい細かさで握力の弱い小さな赤ちゃんでも掴みやすいため、手指のコントロール力が身につきます。

 

おもちゃを赤ちゃんに手に持たせて、自由に掴んだり触ったりする時間を作ってみてください。赤ちゃんの手の動きや反応を観察しながら、おもちゃを探索したり振ったりする様子を楽しみましょう。

また、おもちゃがなくても赤ちゃんに視覚刺激を与えることはできます。ベビーマッサージなどを通して肌と肌が触れるコミュニケーションをとるのもおすすめです。赤ちゃんは触れられている感覚がわかり、触れられている手を見ることで触覚と視覚、感覚の統合が起こります。

 

 

《まとめ》

 

ハンドリガードは赤ちゃんの成長発達の証ですが、出現時期には個人差があります。焦らずに温かい目で見守っていきましょう。脳や視力、運動機能の発達によりハンドリガードは起こりますので、積極的にコミュニケーションやスキンシップを図るようにしていきたいですね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

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