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2023.09.27
【医師解説】つわりがひどかった時の子の特徴は?性別・発達障害とつわりの関係
妊娠中のつわりには個人差があり、症状は人それぞれ。つわりがひどい妊婦さんは入院することもあるほどです。つわりと赤ちゃんの性別の関係性について噂を耳にしたり、ひどいつわりが及ぼす発達への影響を心配したりするかもしれません。今回は、つわりがひどかった時の子どもの特徴について学んでいきましょう。つわりを乗り越えるための対処法も含めて、詳しく解説していきます。
目次
つわりがひどかった時の子に共通する特徴
「つわりがひどいと〇〇だ」という噂を聞いたことはないでしょうか?たとえば、「つわりがひどければダウン症(染色体異常)の可能性がある」「つわりがひどいと男の子」といったものです。実際に、ひどいつわりを経験したママから生まれた赤ちゃんには、共通する特徴はあるのでしょうか?
性別は男の子?女の子?
つわりと赤ちゃんの性別の関係については、「つわりが重いと男の子、軽いと女の子」というのが有名かもしれません。しかしこれとは逆に「つわりがひどければ性別は女の子」と語られるケースもあります。これらに医学的根拠は全くなく、つわりの症状で性別を判断するのは不可能です。
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安産が多い?
つわりがひどかった妊婦さんは安産が多い、とも言われます。つわりと安産の直接的な関連にも、根拠は全くありません。「安産」「難産」の認識は人によって異なりますが、ひどいつわりを経験した人の中には「出産時の苦しみよりもつわりの方が耐え難かった」と感じるママもいるようです。
発達障害・染色体異常の可能性がある?
「つわりがひどいと、赤ちゃんに発達障害や染色体異常の可能性がある」という噂を耳にしたママもいるのではないでしょうか。しかし、こちらも医学的には全く根拠がありませんので安心してくださいね。
赤ちゃんの発達や発育には個人差があります。最初はゆっくりでも、次第に追いついていくものです。心配しすぎないようにしましょう。
身体が丈夫な子が多い?
身体の特徴に関しても、直接的な関係は解明されていません。つわりがひどくでも、「きっと生まれてくる赤ちゃんは元気な子」と信じて、つらい時期を乗り越えましょう。
ママの年齢のせい?
つわりがつらいと「自分の年齢が原因かも…」と感じることもあるかもしれません。しかし、どの年代もつわりがつらい人はいますので、あまり年齢も関係ないでしょう。
不妊治療との関係は?
つわりのつらさは、不妊治療とは関係がないようです。これから妊活を始める人も、心配しないでくださいね。
もともと生理痛がひどかった?
妊娠前からもともと生理痛がひどい場合は、つわりがつらくなる可能性が高いとも言われています。つわりは、ホルモンバランスの変化によって起こるものとも考えられていますので、体質的に敏感な人にひどくなることが多いのかもしれません。
なぜ?つわりがひどくなる原因
人によって、つわりがひどくなってしまう原因を紹介していきます。
ホルモンの分泌が過剰になる
妊娠すると、妊娠を維持させるために、hCGというホルモンが分泌されます。そのホルモンが、つわりを引き起こす原因のひとつと考えられます。双子や三つ子などの場合は、このホルモンの値がさらに高くなるため、つわりがひどくなる傾向があります。
精神的な問題
妊娠中は、ただでさえ精神的に不安になります。自分の身体が自分のものでないような気分に陥り、これからの妊娠生活や育児に関する心配も尽きないでしょう。これらのストレスが心身に影響を及ぼし、つわりがひどくなる原因ともなります。
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つわりがひどい時の対処法
つわりがひどくてつらい場合は、以下の方法を試してみてください。
1. リラックスする
つわりがつらい時は、リラックスするのが一番です。横になって、身体と心をゆっくり休めましょう。気分がよい時は、自分の好きなことや趣味に没頭してみるのもいいですね。
2. ビタミンB6を摂取する
ビタミンB6は、吐き気を軽減してくれる作用があります。
・鶏むね肉
・赤身の魚
・いりごま
などに含まれていますので、食事の際に意識して摂るようにしましょう。
3. 少量で頻回の食事・こまめな水分摂取を心がける
つわりがつらい時、一度にたくさん食事をすると吐き気がひどくなってしまいます。少量の食事を頻回に摂りましょう。そして脱水症状を防ぐために、こまめな水分摂取を心がけてくださいね。
【先輩ママ体験談】つわりが本当にしんどい!何とか軽くなる方法はない?
つらいつわりをどのように乗り越えたのか、先輩ママの体験談をみてみましょう。
とにかく寝る!
- つわりがつらくて、とにかく寝ていた。何もする気が起きなかったのもあるが…。仕事も家事もいったんすべて忘れ、ひたすら身体を休めていると、多少気持ちが落ち着いた。つわり以外のすべてから解放されることで、なんとか乗り切ることができたように思う。
ゆったりした服を着る
- 今まで身体にピッタリするタイプの服を着ていたが、だんだん苦しくなった。つわりがひどくなってからは、身体をすっぽり覆うワンピースか、ウエストがゴムの服しか着ないようにした。すると呼吸もしやすくなって楽に過ごせた。洋服に締め付けられるのは、思っていたよりはるかに負担だったのだと気づいた。
これなら食べられそう!という食材を見つける
- 今まで苦手だったトマト。つわりになった途端に不思議とトマトが食べたくなり、毎日食べていた。ひどいつわり中は何を食べても吐いてしまうが、これなら食べられそう!というものを何か一つ見つけられると心強い。
《まとめ》
つわりがひどかった時の子の特徴として、元気がいい、安産だったなど、ポジティブな噂も多いようです。一方で、赤ちゃんの発達や染色体異常といった心配をする人もいます。医学的に根拠のないことだと理解して、不安にならないようにしましょう。
※写真提供:PIXTA
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ママのお悩みの声
1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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