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2023.04.07

【体験談】つわりが終わる兆候は?つらい症状が続くときの対処法(助産師監修)

妊娠が発覚すると喜びも束の間、やってくるのはつらいつわり。症状が強い妊婦さんにとっては、「このつわりはいつ終わるの?」と不安になるでしょう。そこで今回は、つわりが終わる時期とその兆候について、先輩ママの経験を交えて紹介していきます。つわりのつらさを少しでも緩和する方法も解説しますので、参考にしてみてください。

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【つわり】はいつからいつまで続く?ピークは?

つわりの終わり

 

一般的につわりが始まるのは妊娠5週頃で、胎盤が完成する妊娠16週頃までにおさまってくると言われています。また、つわり症状のピークは妊娠10週前後。これは、つわりの原因とされる「hCG」というホルモンの分泌がピークになる時期です。

 

つわりのピーク中は、常に気分が悪く、嘔吐を伴う妊婦さんもいます。「水を飲んでも吐いてしまう」「横になっていてもつらい」状態が続くかもしれませんが、ピークを越えhCGの分泌が減り始めると、少しずつ症状はおさまっていきます。

つわり症状がおさまるのは、胎盤が完成する妊娠16週頃です。これはいわゆる安定期に入り、流産の心配がほとんどなくなる時期。お腹の膨らみが目立ち始めるのも、この頃です。

 

ただし、つわりには個人差があります。一概にこの時期に始まり、終わるというわけではありません。妊娠4週頃から始まることもあれば、妊娠16週を過ぎても体調が悪い妊婦さんもいます。また中には、つわり症状が一切ない場合もあります。

 

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妊娠中の「つわり」はいつからいつまで続く?症状と対処法【助産師】

 

 

つわりが終わる兆候は?

つわり中の妊婦さんは「早く終わってほしい」「いつ頃このつらさはなくなるのか?」と、先の見えない暗いトンネルを通っている気分になるでしょう。つわりが終わる時は、次第に軽くなっていつの間にか終わるという妊婦さんが大半です。そして以下のような兆候があるようです。

 

【つわりが終わる兆候の例】

・食べられる食材が増えた

・食べられる量が増えた

・吐き気や気分不良の時間が少なくなった

・空腹時でも気分が悪くなくなった

・こってりしたものが食べられるようになった

 

食事が美味しく食べられるようになるのは、つわりが終わる兆候です。この他には少数派ですが、前日までつわりがひどかったにも関わらず、朝起きたら全くなくなっていた、という妊婦さんもいます。

 

 

【先輩ママ体験談】つわりはいつ・どんな感じで終わった?兆候は?

ここからは、先輩ママの実際の体験談を紹介していきます。つわりはいつ頃どのように終わりを迎えたのでしょうか。

 

【アンケート結果】つわりが終わった時期

先輩ママたちに「つわりが終わった時期」を聞いたところ、グラフのような結果になりました。

つわりの症状が和らぐ時期として多かったのは、妊娠中期に入る頃です。特に、妊娠18週目以降でつわりが楽になったママが多いことがわかりました。やはり胎盤が完成すると言われている時期が、多くの妊婦さんにとって「つわりが和らぐ」ターニングポイントといえそうです。

 

ただし、妊娠20週以降でつわりが終わった人も30%いました。実際には、つわりが妊娠後期まで続くママも少なくなく、経過は個々によって大きく異なることがわかります。

 

安定期に入る頃に徐々に終わったママが多い

つわりのピークが過ぎて、だんだん症状が軽くなったママが多数。少しずつ体調の変化を感じたエピソードが、たくさん寄せられました。

 

妊娠5ヶ月に入った頃から、少しずつ食事の量を増やせるようになった。そして妊娠6ヶ月には食欲が爆発!ご飯は2杯食べられるほどになった。
朝起きても気持ち悪いと思うことがなくなり、敏感だった嗅覚がだんだん戻っていった。ご飯の炊ける匂い、冷蔵庫の匂いも耐えられるようになり、次第に落ちついた。
つわり中に受け付けなかった大好きな中華料理を、妊娠12週ごろにふと思い出した。そして餃子を食べられた時に、「ついに終わりが見えた…!」と感動した。その後もしばらくはダメな食べ物(カレーなど)があったが、少しずつ平気になった
妊娠15週くらいから、「あれ?今日はマシかも?」という日がたまに出てきて、やっとベッドから起き上がって生活できた。そしてそれが週に2日、3日…と増え、やがて辛い日がなくなった。
なんとか歯磨きが頑張れるようになり、次にシャンプーの匂いで吐かなくなった。そしてお風呂に気持ちよく入れる日がきて、落ち着いたと実感した。

 

急につわりの終わりが来た例

中には予兆を全く感じないまま、つわりの終わりを迎えた人もいます。

 

動けないほど辛いつわりだったのに、妊娠14週のある日、急に「お肉が食べたい!おにぎりが食べたい!」となり、あっさり食べられるようになった。
妊娠6ヶ月の始めに突然、「終わったかも。さて、夕飯を作ろう。」という感覚が訪れた。その日から、本当につわりがなくなり、食欲も戻った。自分でも不思議なくらい急な終わり方だった。
初めての胎動を感じたその瞬間に、つわりが終わった。先の見えない長い戦いからようやく解放された!
 

なかなかつわりが治まらなかったママも

そして少数ですが、妊娠初期を過ぎてもつわり症状が続いたママもみられます。

 

妊娠11週くらいで症状が軽くなり、そろそろ終わったと思ったがまたぶり返し。その後もスムーズに治まることなく、一進一退を繰り返していた。
妊娠発覚と同時につわりが始まり、安定期に入れば落ち着くと思いきや…。一度も治まることなく、生まれる直前まで吐いていた。毎日通院して点滴、さらに2回の入院を経験し、本当に壮絶な妊娠生活だった。
 
 

つらいつわり症状を緩和する方法

なかなか終わらないつわりに、焦りや不安が募るママもいるでしょう。ここからは、先輩ママがつわり緩和のためにした対策を紹介していきます。もちろん個人差はありますが、症状が和らぐこともあるので、いろいろな方法を試してみましょう。

 

1. 身体を温める

温かい飲み物

 

身体を温めると副交感神経が優位になり、心身ともに緊張がゆるんでいきます。手首、足首などを温める、肩を出さないような服装を心がける、積極的に温かい物を飲むなどしましょう。調子がいい時は、お風呂の湯船につかってリラックスするのもいいでしょう。

飲み物でおすすめなのは生姜湯です。生姜湯は身体を温める効果があると同時に、免疫力も高めてくれます。

 

2. 朝起きて水分をとる・食べ物を食べる

朝起きると口の中が気持ち悪くて、吐き気を催すことがあります。そんな時には、水分を摂ると口の中がすっきりするため、つわりが緩和されることがあります。

また、空腹時につわりは起こりやすいもの。朝起きたら、おにぎりやビスケットなど、食べられそうなものをすぐに口にすると、症状がひどくならずに済みます。

 

3. 食べたいものを食べたい時に食べる

「食べたい!」と思った時に食べると、自分自身の欲求が満たされ、つわりが緩和することがあります。すぐに対応できるように、自分の好む食べ物を用意しておきましょう。吐き気が強い時は、冷たいものを口にするとさっぱりして気持ちがいいですよ。

 

4. 気分転換にウォーキングする

適度な運動は気分転換につながり、つわりを緩和してくれます。特にウォーキングなどの有酸素運動はリフレッシュになり、体重増加を防ぐ効果もあるので、とてもおすすめです。ただし、体調が悪い時には無理をせず安静にしましょう。

 

5. 寝たいだけ寝る

眠りづわり

 

つわり症状の一つに「眠気づわり」があります。いくら寝ても足りないと感じるほど、常に眠い状態が続きます。眠気の他にも倦怠感、頭がぼーっとする症状が出る人もいます。このような時は眠気に抗おうとせず、横になってゆっくり休みましょう。横になって次第にうとうとしてきたら、そのまま眠気に身を任せて休むようにしましょう。

 

6. ビタミンB6を積極的にとる

ビタミンB6にはタンパク質の代謝を助ける働きがあり、吐き気を緩和する作用があります。積極的に摂取すれば、つわりが早く終わるかもしれません。ビタミンB6が多く含まれている食材としては、以下のものが挙げられます。

・マグロ

・カツオ

・鶏ささみ

・鶏むね肉

・牛レバー

・バナナ

・玄米

・とうもろこし など

 

食べられるものを選び、食事に取り入れてみましょう。

 

7. つわりを妊娠の現象として受け入れる

つらいつわりを受け入れるのは、難しいかもしれません。しかし赤ちゃんが順調に育っている証拠だと前向きに考えると、少しは気分が変わるでしょう。つわりで仕事や家事ができなくても、決して悪いことではありません。つわりの間は仕方がない、と赤ちゃんのために頑張る自分を認めてあげることも大切です。

 

 

つわりが終わった!引き続き注意すること

つわりが終わると気分がすっきりして、今までできなかったことへの欲求が高まってきます。しかしつわりが終わったとしても、注意しなければならないことがあります。

 

身体をいたわる

妊娠中の身体は非常にデリケートです。つわりが終わって羽を伸ばしたい気持ちはわかりますが、少し無理をするとすぐに体調を崩します。またつわり症状がぶり返す可能性もあるので、注意しましょう。今まで以上に、自分の身体をいたわってあげることが大切です。

 

食生活を整える

これまではつわりを理由に、食べたいものを食べていたでしょう。しかしつわりが終わってからは、逆に食欲が増進する可能性が高いです。今まで以上に、食生活に気を付ける必要があります。

妊娠中の急激な体重増加は、妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病などの合併症を引き起こし、分娩に影響を及ぼす可能性があります。

 

妊娠中の適切な体重増加量は、人によって異なります。自分がどのくらい体重増加していいのか、助産師に相談しながら食生活を見直しましょう。食欲が抑えられない時は、よく噛んで食べる、また野菜でかさ増しして食欲を紛らわせることも大切です。

 

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つわりの再発に注意

一度つわりが良くなったと思っても、妊娠中期や妊娠後期になって、再び吐き気や嘔吐などの症状が起こることがあります。ママたちの間では「後期つわり」と呼ばれることもありますが、医学用語ではありません。

 

後期つわりは、胃の圧迫と逆流が原因

主な原因は、胃の圧迫と逆流です。

妊娠に伴って大きくなった子宮は、胃を圧迫します。また妊娠によって分泌されるプロゲステロンといったホルモンの作用によって、消化管の運動が低下するため、食べたものが胃を通過するのに時間がかかるのです。

さらにプロゲステロンによって、食道と胃の境目にある「下部食道括約筋(かぶしょくどうへいかつきん)」という筋肉も緩むため、胃酸の逆流が起こりやすく、胸焼けすることがあります。

ほかにも、出産に向けた強い緊張やストレスによって、気持ち悪さや吐き気を催すこともあります。

 

後期つわりの対処法

妊娠後期にかけて吐き気や嘔吐を生じることは、比較的よくあります。寝る前に食べすぎないように気をつけたり、胃酸をたくさん分泌させるものを控えたりすると良いでしょう。特に、脂っこい・辛い・味の濃いものは、胃酸をたくさん分泌しやすいので、避けましょう。

またストレスを避けて、規則正しい生活を送ることも大切です。

もし吐き気や気持ち悪さのほかに、頭痛や腹痛、発熱などがある場合は、他の病気にかかっている可能性があるので、早急にかかりつけ医の受診が必要です。

 

 

《まとめ》

 

つわりの症状は、妊娠16週までには次第におさまる人が多いです。「いつまでこんなつらさが続くのか…」と不安になるかもしれません。しかし必ず終わりは来ると信じて、できるだけ症状が緩和するような対策をとって、日々を過ごしましょう。

あまりに症状がひどく、水分さえも摂れない場合、つわりが重症化し妊娠悪阻となっている可能性があります。すると、栄養代謝障害や脱水症状が出現する危険性もあるため、治療が必要です。我慢せずに、速やかにかかりつけ医に相談しましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。

2010年一般社団法人格を取得。

2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。

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