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2022.09.30

赤ちゃんの寝ぐずりとはいつまで?原因は?【助産師も実践】ぐずり対処法

多くのママ・パパを悩ませる、赤ちゃんの寝ぐずり。いつまで続くのか、どうしたら穏やかに寝てくれるのかと困ることもあるでしょう。ここでは赤ちゃんの寝ぐずりの原因とは何で、いつ頃まで続くのかを解説していきます。対処する方法も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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赤ちゃんの「寝ぐずり」とは?いつまで続く?

寝ぐずりとは

 

「寝ぐずり」とは赤ちゃんが寝る前に、機嫌が悪くグズグズして泣いている状態です。お昼寝の前や、夜の就寝前にみられるでしょう。眠いのに寝られない時や、寝ていたところを途中で起きてしまった時に、特に寝ぐずりしやすいです。

 

寝ぐずりはいつまで続く?個人差が大きい

寝ぐずりがいつまで続くかは、赤ちゃんによって個人差がとても大きいもの。まったく寝ぐずりしない場合もあれば、生後2ヶ月頃から始まることもあります。寝ぐずりとは眠い気持ちの表れなので、成長とともに表現の仕方は変わっていきます。強く泣く子とそうでもない子がいたり、長く続くこともあれば数日だけのこともあったり、いつまで続くかも個人差が大きいです。

 

 

赤ちゃんはなぜ「寝ぐずり」する?原因とは

赤ちゃんの寝ぐずりとは、何が原因で起こるのでしょうか。

 

寝ぐずりの原因1. まず確認したい基本

□おむつが汚れて気持ち悪い

□お腹がすいている

 

寝ぐずりの原因2. 赤ちゃんが過ごす環境

□部屋の温度や湿度、着せている洋服が快適ではない

□照明の光が強い

□テレビの音や家族の話し声などの刺激がある

 

寝ぐずりの原因3. 赤ちゃんの体調

□体調が悪い

□体が痛い

□体がかゆい

□うんちが出ていない

□げっぷやおならなど、ガスが溜まっている

 

寝ぐずりの原因4. 赤ちゃんの体内時計の未熟さ

人間には1日周期でリズムを刻む、「体内時計」が備わっています。意識しなくても日中は体と心が活動状態になり、夜間は休息状態に切り替わります。

赤ちゃんの体内時計は、一般的に生後3ヶ月頃から少しずつ整うもの。そして生後半年を過ぎたあたりから、大人に近い昼夜のリズムに整うと言われています。体内時計が整う前の赤ちゃんは特に、寝ぐずりをすることがあります。

 

寝ぐずりの原因5. 赤ちゃんの睡眠サイクル

赤ちゃんの睡眠サイクルも大人と同様に、「レム睡眠(浅い眠り)」「ノンレム睡眠(深い眠り)」を繰り返しています。しかし赤ちゃんは、この「レム睡眠」「ノンレム睡眠」のサイクルが大人より短く、何度も繰り返すという特徴があります。

「レム睡眠(浅い眠り)」に切り替わる頻度が多いため、そのタイミングで目を覚ますと、寝ぐずりをすることがあります。

 

寝ぐずりの原因6. 生活リズムが不安定

赤ちゃんは体内時計が発達し、しだいに昼夜のリズムが完成していきます。それにも関わらずお昼近くまで朝寝をしたり、午後に長時間寝かせたりしていませんか。またお風呂の時間がバラバラのように、生活リズムが乱れていると、本来は眠くなる夜になってもなかなか眠くなりません。遅寝遅起きが続くと、寝ぐずりや夜泣きの要因になる可能性があると言われています。

 

寝ぐずりの原因7. 成長に伴う睡眠退行

生後3ヶ月4ヶ月6ヶ月9ヶ月1歳1歳半2歳頃という特定の時期は、「睡眠退行」の可能性があります。睡眠退行の症状としては、寝ぐずりしたり夜中に何度も起きたり、赤ちゃんの睡眠が不規則になったりします。これらの現象は、赤ちゃんの脳の発達過程でみられると言われています。

 

寝ぐずりの原因8. はっきりしないことも

上記の原因を確認し取り除いても、まだ寝ぐずりをすることもあります。はっきりとした原因がなく、赤ちゃんが泣いていることも多々あるでしょう。その場合は他にうまく寝られない原因があるので、抱っこをしてあやしてあげましょう。何かが自分の思いどおりにならず泣いていたり、誰かに甘えたくて泣いたりもします。

 

赤ちゃんの寝ぐずりが続くと、「どうして寝てくれないの」「何が不満なの」とストレスが溜まってしまいますね。寝ぐずりにすぐ対応できない時は、「ちょっと待ってね」と声をかけながら先に用事を済ませましょう。

どうしてもママの疲れが溜まり、優しく接してあげられない場合は、パパや家族などに協力を得ながら少し休むようにしてください。家族のサポートが難しい時は、地域の公的サポートサービスなどの利用を検討しましょう。最寄りの保健センターや地域の助産院では、いつでも相談を受け付けています。

 

 

赤ちゃん「寝ぐずり」がひどい時!予防策と対処法

寝ぐずり予防と対処

 

赤ちゃんの寝ぐずりがあまりにもひどいと、優しくしたくてもそれが難しいケースもあるでしょう。寝ぐずりしないための予防策と、寝ぐずりしてからの対処方法を紹介します。

 

寝ぐずり予防にできること

まずは赤ちゃんができるだけ寝ぐずりをしないように、予防策をとりましょう。

 

予防策(1) 寝る前の環境を整える

まずは赤ちゃんが眠る環境を整えます。以下のことを寝る前に確認してみましょう。

 

・おむつが汚れていないか確認する、汚れていたら替える

・ミルクやおっぱいを飲んで、空腹ではない状態にする

・便がしばらく出ていない、げっぷやおならでガスが溜まりお腹が張っていれば、綿棒浣腸で便やガスを出してあげる

・部屋の温度や湿度を調整する

・部屋の明かりや音を調整する

・衣類や寝具の調整をする

 

基本的なことをまず整えて、赤ちゃんの欲求が満たされている状態にしておきましょう。

 

予防策(2) 寝る前の習慣を決める

寝る前の習慣を決めておくこともおすすめです。

 

・お風呂はぬるめのお湯(38度前後)で入り、すぐに布団に寝かせる

(内臓付近の深部体温が下がるタイミングで入眠すると、寝つきが良くなります。入浴後は体表面の血流が良くなり、深部体温がすぐ下がり始めます。入浴後は時間をあけずにすぐ入眠すると良いと言われています。)

・絵本を読み聞かせる

・リラックスできる音楽を流す

・ベビーマッサージをする

 

毎日同じようにしていると、赤ちゃんも「これをしたら寝る時間だ」と認識しやすくなります。心身ともにリラックスできるものを習慣化すると、寝つきがよくなることもありますよ。

 

予防策(3) 生活リズムを整える

生活リズムを整えることも重要です。以下の行動が習慣づくようにしましょう。

 

・朝起きたら日光を浴び、夜は明かりを消した部屋でゆっくり過ごす

(睡眠を促すホルモン「メラトニン」は、日中の活動で分泌される「セロトニン」から合成されます。「メラトニン」は夜に分泌され、明るい環境ではうまく分泌されません。昼間に日光を浴びて「セロトニン」を生成し、夜は暗くしてしっかり「メラトニン」が泌されれば、ぐっすりした眠りに繋がります。)

・昼間に体を動かして遊ぶ

・夕方以降は昼寝をしない

(特に昼寝の時間、就寝タイミングは重要。1歳未満は午前中1回、午後1回の合計2回、時間は30分〜1時間程度がいいでしょう。1歳以降は午後早めに、2時間程度の昼寝が目安です。)

 

赤ちゃんは成長とともに体力がつきます。日中に十分動いていないと、夜になっても体力が余っていて、なかなか寝られないことがあります。赤ちゃんの体調や外出によって難しい日もあるでしょうが、できるだけ同じ時間に寝ると生活リズムが整います。

また寝る前は興奮しないよう、遊びの内容を考慮することも大切。日中にたくさん遊んで、夜はゆったり過ごすというリズムができると、入眠がスムーズになります。

 

赤ちゃんが寝ぐずりした時の対処法

あらかじめ予防策をとっていても、寝ぐずりしてしまう時もあります。ここからは、赤ちゃんが寝ぐずりした時の対処方法を紹介します。

 

対処法(1) しばらくそばにいる

赤ちゃんが寝ぐずりをしている時は、しばらく一緒にいてあげましょう。横で声をかけながらとんとんしたり、抱っこしたりしていると落ち着いてくることもあります。

 

対処法(2) 添い寝をする

しばらくそばにいて、抱っこをしたりあやしたりしても落ち着かなければ、一緒に添い寝をしてみましょう。誰かがいると落ち着く場合もあります。ずっと抱っこをしているとママもパパも疲れてしまうので、添い寝で一緒に体を休めるのもいいですね。

もし添い乳をする時は、固めの寝具にし、掛布団はママと別のものにしてください。また赤ちゃんに覆いかぶさらないように、体勢にも気をつけてください。ママはそのまま寝てしまわないようにしましょう。

 

 

《まとめ》

 

赤ちゃんの寝ぐずりは、原因がわからないことも多々あります。どうして泣いているのかわからないと、疲れて途方に暮れてしまいますよね。まずは予防策をとり、それでも寝ぐずりする時は、抱っこするなどしばらくそばにいてあげましょう。イライラしてしまうときは、他の人の助けやサービスを利用しましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。

2010年一般社団法人格を取得。

2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。

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