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2024.05.15

【助産師監修】つわりが終わらない人の特徴!長引くつらい症状の改善法

多くの妊婦さんが苦しむ、つわりのさまざまな症状。妊娠初期を過ぎても長引くと、本当につらいですよね。妊娠中は身体に大きな変化が起こります。重いつわりが長く続くと、体がしんどいだけでなく、精神的にも追い詰められてしまいます。この記事では、つわりが長引きなかなか終わらない人の特徴と原因、またつわりのつらさを軽減させる方法を解説します。

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つわりが終わらない人の特徴とは

つわりが終わらない人

 

つわりは一般的に、妊娠5週8週頃に始まることが多いとされます。吐き気や気持ちの悪さ、嘔吐などの症状がありますが、妊娠に伴う生理的な変化です。妊娠8週10週頃にピークを迎え、妊娠12週16週には自然に治まることが多いようです。

また、妊婦さんの50~80%がつわりを経験し、基本的には治療の必要はありません。つわりの症状や治まる時期は、個人差が大きいです。

では、つわりが長く続いてしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか。

 

ストレスがたまっている

精神的・肉体的にストレスを感じやすい人は、つわりが悪化する傾向があると考えられています。

妊娠による生活の変化や仕事への影響、夫婦や家族の問題、出産への不安など、妊娠初期はストレスの多い時期でもあります。つわりを含む自身の体調の変化も、ストレスとなります。家族や職場、周りの人からのサポートが受けられず、ストレスがひどくなるケースもあります。

そして無意識のうちにたまったストレスが、つわりを長引かせ、悪化させることもあります。

 

多胎妊娠(双子や三つ子妊娠)

つわりの原因として、妊娠したときに胎盤になる絨毛から分泌される、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンがあると考えられています。

双子や三つ子などの多胎妊娠、異常妊娠である胞状奇胎などで、hCGが多く分泌されるような状況では、つわり症状が強く出ることがわかっています。

 

便秘になりやすい・胃腸が弱い

妊娠すると、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンが増加します。プロゲステロンは腸などの消化管の動きを緩やかにするので、腸にガスがたまりやすくなり、吐き気や気持ち悪さ、嘔吐の原因となります。

もともと便秘になりやすい人は、さらに便秘が悪化してしまい、腸内にたまったガスや便がつわりの症状を引き起こす原因になります。

 

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つわりが終わらない!どうして?

つわりがなかなか終わらない原因は、いったい何なのでしょうか。

 

ホルモンの影響

これまで、胎盤のもととなる絨毛から分泌されるhCGというホルモンが、脳の嘔吐に関係する部分を刺激することで、つわり症状が出ると考えられてきました。

ところが2023年に学術誌「Nature(ネイチャー)」に掲載された論文によると、つわりには、妊娠したママが胎盤を通して赤ちゃんから受け取るGDF15(成長分化因子15)というホルモンが関係していることがわかったそうです。

胎児が作り出すGDF15の量と、ママの側のGDF15に対する敏感さの度合いによって、つわりの重症度が変わることもわかっています。

 

ママと赤ちゃんを守るため

胎盤のGDF15濃度が高くなるのは、妊娠初期のママです。それは胎児に先天的異常を引き起こす危険性のある物質を含む食物や、食中毒を起こす食物の摂取を防ぐためではないかと、前述したの論文を発表したケンブリッジ大学の研究チームは考えています。

そうだとすれば、つわりは妊娠によって免疫力が落ちているママの体と赤ちゃんを守るための、赤ちゃんの側からのアプローチだとも言えます。つわりでつらいときには、お腹の赤ちゃんがママと自分を守るために頑張っているのだと、イメージしてみてくださいね。

 

また、ママの側のGDF15に対する敏感度は、遺伝も関係しているようです。つわりが長引くこと、つわりが重いことを自分のせいだと、責めないようにしましょう。

終わらないように思えるつわりも、時期が来れば治まってきます。周りのサポートを受けて、心身ともにリラックスして過ごせるように工夫してみてください。

 

妊娠悪阻の場合は治療が必要

詳しくは後半で説明しますが、つわりが重症で入院が必要な場合を、「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と言い、治療が必要となります。

食事や水分を受け付けず、一日中何度も嘔吐を繰り返してしまう人は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。

 

 

つわりが終わる時期の平均

つわりが終わる時期

 

個人差がありますが、つわりは胎盤の完成する妊娠12週16週頃には自然に治まることが多いようです。つわりが続く期間は平均35日間で、妊娠14週までに約50%、妊娠22週までには約90%のママに改善が認められたという報告 もあります。

つわりはフェードアウトするように症状がなくなっていくもの。ある日突然治るというより、気付いたら症状が軽減していたと感じるかもしれません。

 

出産まで続く人も

なかには、つわり症状が出産まで続く人もいます。妊娠16週以降につわり症状が出てきた、あるいは妊娠後半まで症状が続く場合には、別の原因が疑われます。

 

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つわり以外にも体調不良の原因はある

つわりは妊娠経過に伴う自然な体の反応なので、通常は治療を必要としません。しかし妊娠16週を過ぎても症状が続く、妊娠初期から重症な場合は、つわり以外の原因が隠れているかもしれず、治療が必要なこともあります。

ここでは、つわり以外の体調不良の原因について解説します。ただしこの記事で解説しているもの以外で、感染症や脳、目、耳の病気などによっても、つわりに似た症状が起こることがあります。

つわりのような症状が長引くことや、悪化することがあれば、かかりつけの産科医に相談しましょう。

 

大きくなった子宮が胃腸や肺を圧迫

妊娠5ヶ月頃には、ママの子宮は大人の頭ほどの大きさになります。どんどん大きくなる子宮が胃腸や肺を圧迫することで、胸のつかえや吐き気、気持ち悪さが、出産間際まで続くことがあります。これは、赤ちゃんの成長に伴う症状と言えます。

 

胃酸過多

胃酸過多というのは、胃酸が過剰に分泌されている状態です。精神的・身体的ストレスや暴飲暴食などが原因になります。ストレスの影響を受けると、胃の粘膜を守る粘液の分泌量は減ります。このような状態になると、胃の粘膜に炎症を起こし、胸やけや胃のムカムカといった症状が出ます。

 

プロゲステロンの分泌

妊娠経過に伴い、プロゲステロンという女性ホルモンが増加していきます。プロゲステロンは妊娠を継続する上で欠かせないホルモンですが、消化不良や便秘、疲労感や眠気を引き起こす作用もあります。

このため妊娠中期以降にも、つわりとよく似た体調不良を感じる可能性があります。

 

逆流性食道炎

妊娠中はプロゲステロンの影響や、子宮が大きくなり腹圧が上がることで、食道と胃のつなぎ目にある下部食道括約筋という筋肉がゆるむと、胃から食道への逆流が起こるようになります。胃酸が逆流する状態が続くと、食道の粘膜に炎症を起こし、逆流性食道炎という病気になります。

 

逆流性食道炎になると、以下の症状が起こります。

・吐き気

・胸やけ

・胸やみぞおちの痛み

・のどの痛み

・酸っぱい液がこみ上げる

 

ストレスや寝不足

妊娠期は自分の体や心の変化、環境の変化、家族関係や職場の人間関係の影響など、身体的・精神的・社会的ストレスを感じやすいものです。また大きくなったお腹や、その他マイナートラブルの影響で寝苦しく、寝不足になることも。ストレスや寝不足により自律神経が乱れることで、つわりに似た体調不良を感じることがあります。

 

妊娠悪阻

妊婦さんの0.5~2%が、妊娠悪阻という病気を発症するとされています。妊娠悪阻は重症のつわりとも言えますが、体重減少、脱水、電解質異常などを伴い、普通のつわりとは違い治療が必要になります。

適切な治療をせずに悪化すると、代謝障害が起こり、肝機能障害を中心とした多臓器不全、意識障害や神経症状、脳の障害など命にかかわる危険な状態になることもあります。

 

以下のような症状が出たときには、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。

・1日に何度も嘔吐がある

・食事や水分がまったく摂れない

・体重の急激な減少

・尿量の減少

 

 

《体験談》つわりが終わらなかった先輩ママの声

つわりでつらい時、苦しんでいるのは自分だけではないと知ると、少しは気が楽になるかもしれません。先輩ママ達も大変な時期を乗り越えたようです。

 

産まれるまで吐きづわり。遺伝なのか?私の母親も同じ感じ。もしも2人目を妊娠したら、上の子を見ながらつわりを乗り越えられる気がしない。
匂いつわりがずっと治まらなかった。熱気がダメでご飯の炊ける匂い、お風呂、マスクなど受け付けないので本当に辛かった。ピーク時は寝たきり状態。スマホの検索履歴が「つわり いつまで」「つわり おさまる」などでいっぱい。
双子妊娠だったので、本当に最後まで吐き気に苦しんだ。世の中のママ達はこんな辛い想いをして頑張ったのだと知って、尊敬をおぼえた
食べても食べても全部吐いてしまい、妊婦なのに体重が10キロ近く減った。体力も気力もないので、仕事は休みがちになり、そのまま退職する結果となった。
「つわりのピークは妊娠11週」とか、「つわりは必ず終わる」と周りから励まされてたけど、待っても待っても先が見えず…出産する日にようやく終わった。人生で1番辛く、思い描いていたマタニティライフとは全くかけ離れていた。

 

 

つわりを軽減する方法

つらいつわり症状は少しでも軽減したいもの。症状が悪化して妊娠悪阻になってしまうと、入院しての治療が必要なケースもあるため、早めに対処したいですね。ここでは、つわりを軽減する方法を紹介します。

 

1. ゆったりと過ごす

横になって休む、気分転換をする、心と体がゆったりできる環境を整えることが大切。体の変化に気持ちがついていけないかもしれませんが、「赤ちゃんは元気に育っている」と前向きに考えて、自分を責めたり、焦ったり、心配し過ぎたりしないようにしましょう。

自分の好きなことをして、リラックスする時間も持ちましょう。

 

2. 体を締め付けない

お腹の締め付けは内臓を圧迫し、余計に気持ちが悪くなってしまいます。足の締め付も血流を悪くさせます。衣服や下着はゆったりとしたものにしましょう。

 

3. 体を冷やさない

冷えると循環が悪くなり、つわり症状がひどくなることがあります。お腹や首、手首、足首を冷やさないように気を付けましょう。

 

【冷え予防の例】

・冷房対策に羽織るものを常備する

・根菜類などの体を温める食材をとる

・お風呂にゆっくりつかる

 

ただし入浴時は、のぼせに注意しましょう。お風呂につかるのがしんどいときには、足浴も効果的です。

 

4. 背中のこわばりをほぐす

つわりの時は、背中がこわばってしまうことが多いです。柔らかい湯たんぽで、胃の裏側あたりの背中を温めるといいです。また背中をさするか、ゆっくり手の平で押すなど、優しくマッサージしてもらうと和らぐこともあります。

 

5. 食事は少量を数回に分ける

多くのつわり症状で、空腹時に吐き気が強くなります。とはいえたくさん食べると吐いてしまうので、少量をこまめに食べましょう。3食分を1日5回くらいに分けて食べるのもよいでしょう。夕食から朝食までは時間が空いてしまうので、枕元に軽食を置いておくのもよい方法です。

 

この時期は栄養バランスを考える必要はなく、食べやすいものを食べましょう。ゼリーなど、喉ごしがよいものであれば食べられる人も多いです。固形物が食べづらいときでも、スポーツドリンクなど水分摂取は欠かさないでくださいね。

水分も摂れない、飲んでも吐いてしまうようなときには、かかりつけ医に相談しましょう。

 

つわり中の食事

 

6. 消化によい食事を

脂っぽい料理を避け、消化によい食事を心がけましょう。

 

7. ビタミン類を摂取

つわり予防に、マルチビタミン(ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、D、E、葉酸、ミネラルなどを含有)が有効であるという報告があります。特にビタミンB6や葉酸は、つわり症状の改善に効果があることが分かっています。これらのビタミンは、妊娠中に必要な量が増します。

 

日本人食事摂取基準(2020年版)によると、ビタミンB6の1日摂取推奨量は

・成人女性は1.1mg

・妊娠中はさらに+0.2mg

が推奨されています。

鶏むね肉、赤身の魚、内臓肉、バナナやアボカドなどの果物、玄米、クルミや落花生などのナッツ類などに多く含まれています。

 

葉酸の1日摂取推奨量は、成人女性が240μg、妊婦さんはさらに+240μgです。ほうれん草のような濃い緑色野菜や、レバー、卵などに多く含まれます。葉酸は胎児の脳や脊椎の発達にもかかわる大切なビタミンなので、サプリメントをすすめる意見もあります。

 

妊娠悪阻時に発症リスクのある「ウエルニッケ脳症」予防のためには、ビタミンB1が有効です。こうしたビタミンの摂取のために、サプリメントを活用することもできます。かかりつけ医に相談してから服用するといいでしょう。

 

8. ショウガを摂取

ビタミンB6はつわりの治療薬として用いられますが、オーストラリアでの臨床試験により、それと同じくらいの効果がショウガの摂取でも得られることが分かっています。

臨床試験では、1日約1gの乾燥ショウガ粉をつわりで悩む妊婦さんに摂取してもらったところ、53%の人のつわり症状が軽減しました。1gの乾燥ショウガとは、生ショウガであれば、すりおろして小さじ1杯分に相当します。

 

古くからショウガは、吐き気止めに使われてきました。ショウガには体を温める作用もあるので、ショウガ入りの温かい飲み物もおすすめです。

 

9. 周囲の理解を得る

家族や職場の理解も必要です。母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)をかかりつけ医に書いてもらい、職場に提出することもよいでしょう。家族には体調をその都度きちんと伝えて協力してもらい、家庭でのストレスを軽減する工夫をしましょう。

 

 

《まとめ》

 

妊娠中のつわりは非常につらいですが、必ず終わりが来ます。心身のリラックスに努め、水分とビタミンをしっかり摂ることで、楽になるかもしれません。つわり改善のためにできることを、できる範囲で試していきましょう。もしも症状がひどく、あまりにも長く続く場合には、妊娠悪阻や他の疾患が隠れているかもしれません。ためらわずにかかりつけ医に相談しましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1955年に助産師独自の職能団体として社団法人として創立。

全国都道府県助産師会の会員にて組織されている。

2012年10月1日から公益法人制度改革により公益法人認定法に基づいて公益性を認定され、公益社団法人として新たにスタート。

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