【医師監修】妊娠検査薬で「薄い線」は陽性？線が薄くなる理由は？

　

妊娠検査薬で「薄い線」が出た！陽性？陰性？

 

妊娠検査薬で「薄い線」が出たら、陽性が陰性か迷ってしまいますね。いくつかのケースを見ていきましょう。

 

「薄い判定線」が出た後に消えたとき

「薄い判定線」が出て、その後に線が消えてしまったら、残念ながら結果は陰性です。尿が検査薬に吸収されていく段階で、一時的に線が見えただけで妊娠はしていません。

 

「薄い判定線」が続く・後から出る場合

検査直後は線が出ず、2～3時間ほど経ってから「薄い判定線」が現れたら、陽性です。妊娠判定の指標となる「hCG（絨毛性ゴナドトロピン）」の量が、検査タイミングではまだ少なかったと考えられます。

つまり線が薄くても「陽性反応が続く」もしくは「後に現れる」場合は、正常異常に関わらず妊娠していると考えてよいでしょう。

 

ただ、生理予定日から妊娠が判定できる早期妊娠検査キットでは、感度が高すぎることも。後から薄い判定線が出たとしても疑陽性の可能性があり、注意が必要です。

 

　

妊娠検査薬で薄い線が出る理由

どうして妊娠検査薬で薄い陽性判定が出るのでしょうか。

 

1. 妊娠検査薬の使用時期が早い

妊娠検査薬は、hCGの量を測定するものです。一般的な通常の妊娠検査薬で正確な判定ができるのは、生理予定日の1週間後です。それ以前に検査をすると、hCGの分泌量がまだ少なく、陽性であっても薄い線しか出ないことがあります。

検査結果で一喜一憂しないためにも、検査は適したタイミングで行いましょう。

 

2. 直前に水分を多量摂取し尿が薄い

妊娠検査前にたくさん水分を摂取すると、尿の濃度が薄くなります。それに比例してhCGも薄くなっていきますので、判定線が薄くなる可能性があります。この場合は妊娠していても、タイミングによって陰性判定となることもあるため注意しましょう。

 

3. 多胎妊娠の可能性

hCGが少ないと反応が薄くなりますが、逆に濃度が濃すぎても正確な判定ができない可能性があります。多胎妊娠の場合は、hCGの濃度が高いため、正確な判定ができないこともあります。

 

4. 異常妊娠の可能性

陽性反応が出ても線が薄い時、異常妊娠の可能性も考えられます。

子宮外妊娠や胞状奇胎などの異常妊娠は、初期のhCGの分泌量が比較的緩やかな場合があります。適切な時期に正しく検査しても、正しい結果を得られないことがあります。これらの異常妊娠は、放置しておくと命の危険性にかかわる可能性がありますので注意が必要です。

 

　

妊娠検査薬の正しい使い方

 

妊娠検査薬は、適した時期に正しく使用しないと、正確な結果を得られません。妊娠検査薬の正しい使い方についてお話します。

 

妊娠検査薬の使用時期・タイミング

尿中のhCGは、生理予定日1週間後からしっかりと判定できる量が分泌されます。それ以降に検査をしましょう。焦って検査をしても正しい結果が得られず、曖昧な判定に一喜一憂してしまいます。化学流産を知ってしまう可能性もありますので、フライング検査は避けましょう。

 

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妊娠検査薬の使用方法

妊娠検査薬の正しい使用方法を説明します。

 

(1) 採尿部に尿をかける

検査薬を取り出してキャップを外し、採尿部に指定の時間、尿をかけます。尿をかける手順が不安であれば、紙コップなどに尿をとって、採尿部を浸して検査をする方法もあります。

 

(2) 検査薬を水平なところに置く

採尿部に尿を浸したらキャップをして、テーブルなどの平らな場所に置いて検査結果を待ちます。すぐに触ったり振ったりしないように気をつけましょう。

 

(3) 検査結果の確認を行う

終了窓にラインがしっかり出れば、判定がきちんと行われているサインです。判定窓にラインが出ていれば陽性、出ていなければ陰性です。

 

産婦人科の受診までに気をつけたいこと

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合、以下のことに気を付けて過ごしましょう。

・市販薬は自己判断で服用しない

・飲酒や喫煙は控える

・感染症予防により気をつける

・腹部に負担をかけないようにする

 

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妊娠検査薬で薄い線が出た！どうすればいい？

 

妊娠検査薬で薄い陽性反応が出た場合は、次の手順を進んでいきましょう。

 

まず数日待って再度検査する

排卵の時期がずれていれば、正しい時期に検査しても正しく判定されないことがあります。数日待って再度検査をして、線が濃くなっていればhCGの濃度が高まっている証拠です。もし陽性反応が消えていたら、残念ながら陰性という結果になります。

 

陽性が確認できたら産婦人科を受診する

妊娠検査を再度行い、陽性が確認できたら受診します。最終月経開始日を0日として、妊娠5週半～6週程度で、産婦人科を受診しましょう。

妊娠検査薬でわかるのは、妊娠しているかどうかです。正常妊娠か異常妊娠かまではわからないため、産婦人科で必ず検査してもらいましょう。もしも異常妊娠であれば、早期の対応が大切です。受診を怠らないようにしましょう。

 

 

《まとめ》

 

通常の妊娠検査薬で薄い判定線が出て消えない場合は、妊娠していると考えてよいでしょう。薄い線の原因はいくつか考えられますが、もう一度検査をして確かめてみてください。陽性反応がしっかり出たら、タイミングを待って産婦人科を必ず受診しましょう。

 

※写真提供：PIXTA

 

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