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2023.06.16
赤ちゃんを横向きで寝かせて大丈夫?横向きリスク&安全な寝かせ方
赤ちゃんを寝かせるとき、仰向けで寝かせることが多いでしょう。しかし寝返りをするようになると、自分で横向きやうつ伏せなど体勢を変えることがありますよね。今回は、赤ちゃんの寝かせ方について学んでいきましょう。横向きに寝かせても大丈夫なのか、横向き寝のリスクや安全な寝かせ方について助産師が解説します。
目次
新生児~の赤ちゃんは「横向き」で寝かせても大丈夫?
赤ちゃんは、横向きで寝かせても問題ありません。横向き寝には、いびき防止や絶壁予防、授乳直後の窒息防止など、多くのメリットがあります。
赤ちゃんは始めは仰向けで眠りますが、生後5ヶ月~6ヶ月になると、次第に自分の意思で身体を横に向けたり、無意識に寝返りをするようになります。夜に寝ていて、いつの間にか動いてしまうこともあるでしょう。
注意しなくてはいけないのは、横向き寝によるリスクもあるということです。
赤ちゃんが横向きで寝ることのリスク
横向き寝によって、引き起こされるリスクを知る必要があります。
横向き寝ではSIDSのリスクが上がる
「SIDS(乳児突然死症候群)」とは、予兆や既往歴もなく乳幼児が死亡する病気で、未だに原因は不明です。これは窒息などの事故とは異なります。
令和元年では、乳幼児死亡の原因の第4位になっており、78名が死亡しています。原因は不明ですが、リスクを上げる要因には以下のものが挙げられます。
・うつぶせ寝
・喫煙環境
・人工哺乳
前述したように、横向き寝自体はリスクとして挙げられていません。しかし実際、横向き寝は仰向け寝に比べてSIDS発症の傾向が高く、横向き寝を危険視する声があることも確かです。
また寝返りをするようになると、仰向け→横向き→うつ伏せとなる可能性も。SIDSのリスクを少しでも減らすためには、横向き寝ではなく、仰向けで寝かせることをおすすめします。睡眠中に寝返りをした場合ママが気づいたら仰向けに戻してあげましょう。
横向き寝による窒息の恐れ
寝返りができない新生児は、げっぷが出ない時に、嘔吐による窒息を防ぐために横向きに寝かせることがあります。しかし寝返りが可能になると、横向き寝がいつのまにかうつ伏せ寝になり、布団やクッションなどに顔をうずめ、窒息する原因につながります。
このような事故をなくすためには、赤ちゃんの周囲の環境を整えましょう。また、寝返り防止マットや枕を使用する場合は使い方によっては危険な場合もあるので、正しく使いましょう。
横向き寝が好きな赤ちゃんもいますが、大切な命を守るためには、安心して休める環境をつくってあげましょう。
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新生児~赤ちゃんの安全な寝かせ方のポイント
SIDSなどの事故を防ぐために、どのように赤ちゃんを寝かせるといいか、ポイントを紹介していきます。
1. 基本の寝方は仰向け寝
先述しましたが、SIDS防止の観点から、基本は仰向け寝です。寝返り防止グッズを使用して、できるだけ仰向けで寝かせることを意識しましょう。仰向けだとしてもSIDS発症の確率はありますが、うつぶせ寝よりもかなりリスクが低いことがわかっています。
2. 赤ちゃんの周りは整理整頓
赤ちゃんの周りにものを置かないようにしましょう。クッションやぬいぐるみ、机の角、とがったものなど、ケガや事故の原因になるものは除去します。寝返りしてぶつかったり、顔を覆うこともあり、窒息の原因になってしまいます。
赤ちゃんと同じ体勢と目線になって、危険がないかを観察しましょう。柔らかい布団やマットレスも、事故につながります。できるだけ硬いマットレスを使用しましょう。
3. 寝返り防止グッズを使用する
寝返りし始めたら、赤ちゃんの寝返り防止グッズやさまざまなグッズが販売されていますので、実際に見てから使用を検討してみてください。
1歳~の赤ちゃんは横向きで寝てもOK
赤ちゃんが成長して生後1歳になると、自分で布団を払いのけ、体勢を変えられるようになります。そうなれば、横向きに寝かせても問題ありません。
それでも引き続き、硬めのマットレスやベビーベッド、環境の整備は気を付けましょう。柔らかい寝具は呼吸を遮り、窒息の原因になることがあります。ベッドの上にぬいぐるみやクッションなどは置かないようにしましょう。
《まとめ》
赤ちゃんを横向きに寝かせること自体は問題ありませんが、SIDSのリスクが高まることは覚えておきましょう。できるだけ仰向けに寝かせる工夫をし、赤ちゃんの鼻や口がふさがらないように周囲の環境を整えて、窒息の危険から守ってあげましょう。
※写真提供:PIXTA
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監修者
1955年に助産師独自の職能団体として社団法人として創立。
全国都道府県助産師会の会員にて組織されている。
2012年10月1日から公益法人制度改革により公益法人認定法に基づいて公益性を認定され、公益社団法人として新たにスタート。
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