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2021.10.04

胎動カウントはいつから?【産科医】正しいやり方動画&受診の目安

お腹の中で赤ちゃんが動くことを「胎動」と言います。お腹の赤ちゃんが元気かどうかを確認するためにも、胎動はとても大切な指標です。その胎動をカウントする方法を、「胎動カウント」と言います。この記事では、胎動カウントの方法と、対処方法について解説します。

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胎動カウントとは?いつ頃からやるべき?

 

胎動カウントとは、赤ちゃんが動いている回数を数えることを言います。まずはその目的や、やるべき時期などについて解説していきましょう。

 

胎動カウントの目的

胎動カウントをする目的は、赤ちゃんがしっかり動いていて元気なのかを確認することです。胎動が少なくなっている、もしくは胎動がないと感じ受診すると、お腹の中で赤ちゃんが亡くなっていたということも、稀ですがあります。そのため普段から胎動を意識することは、とても大切です。

 

また、すべての病院で胎動カウントが有効と考えられているわけではないため、病院の方針にもよりますが、病院から自宅で胎動をカウントするようにと指導されることがあります。

特に妊娠週数に対して小さめの赤ちゃんの場合は、胎動カウントをして、赤ちゃんの状態を自宅でも確認できるようにお願いしている病院もあります。

妊娠中は自宅で赤ちゃんの体調を確認する方法が少ないです。胎動カウントをすることで、病院を受診しない健診の合間にも赤ちゃんの状態を自宅で確認できるので、不安を軽減できる安心材料となるでしょう。

 

胎動カウントはいつ頃からやるべきか

そもそも胎動は妊娠何週頃から感じるのでしょうか?胎動はたいてい妊娠20週頃から感じると言われています。ただし個人差がありますし、2人目以降の妊娠の場合、少し早く感じる方もいます。

胎動を感じ始めた時期はまだ赤ちゃんも大きくないので、しっかり動いていても、力強く動いていることがわかりにくいこともあります。また胎動が不規則なこともあるので、妊娠後期の28週頃に入ってから始めるとよいでしょう。

できるだけ安静にしたほうが胎動を感じやすいので、1日1回安静にできる時間を作ってやってみましょう。

 

 

【動画で解説】胎動カウントの2種類のやり方

ここからは胎動カウントのやり方を解説します。

胎動カウントは手書きやアプリで記録

胎動カウントをしても、どの程度の時間がかかっているのかがわからなければ、状態を把握するのは難しいですよね。普段よりも時間がかかっていないかを確認することは大切です。そのため、胎動カウントは用紙かアプリで記録をするようにしましょう。

 

病院で記録用紙が配布されている場合は、手書きで記入してください。もし記録用紙がない場合は、アプリで管理すると簡単に比較ができます。今は様々なアプリがあるので、ご自身が使いやすいと思ったものでかまいません。手書きでもアプリでも、かかった時間だけでなく折れ線グラフで管理すると、一目でわかりやすいのでおすすめです。

 

 

胎動カウントで「胎動が激しい」「少ない」時の対処法

胎動カウントをしていると、胎動がとても激しいときもあれば、反対にとても少ない時もあるでしょう。そんな時にどうすればいいのかを解説します。

 

胎動が激しい時はどうすればいい?

胎動が激しいのは大丈夫なのか?赤ちゃんがしんどいのではないか?そう心配される妊婦さんも多いですが、胎動が激しいことは全く問題ありません。赤ちゃんがとても元気な証拠です。

特に赤ちゃんがどんどん大きくなる妊娠後期は、胎動がしっかり感じられるので、強く激しいと感じることもあるでしょう。胎動が激しくても赤ちゃんには問題ないので、普段どおりの生活をしてもらえればよいでしょう。

ただ、明らかに普段とは違う動きで激しかったり、おかしいなと感じた場合はかかりつけに相談しましょう。

 

胎動が少ない時はどうすればいい?

反対に胎動が少ないときは注意が必要です。お伝えしているとおり、胎動は赤ちゃんがママに「元気だよ!」とお腹の中から伝えているサインなのです。

そのため、以下の場合は受診が必要なこともあります。

 

・胎動が全く感じられない

・胎動が普段よりも少なく、1時間以上胎動を感じない

 

胎動が普段よりも少ないと思った場合は、まずは横になり、安静にして再度時間を変えて胎動カウントをしてください。また胎盤や赤ちゃんがいる位置によって、胎動を感じやすい姿勢はその時々で異なります。そのため自分が胎動を感じられる体勢に、体の向きを変えるのもいいでしょう。

 

また妊婦さんの体の水分が不足して、脱水症状になっている場合は、胎動を感じにくいことがあります。コップ1杯程度の水分をとってから胎動カウントをすることもおすすめします。

様々な対処をしても胎動が少ない場合や、胎動を感じない時はかかりつけの病院に相談しましょう。

 

胎動が少ない時の注意点と受診のポイント

胎動には個人差がありますし、胎動の感じ方も人それぞれです。しかし普段よく動く時間帯など、赤ちゃんによってパターンがあるでしょう。

胎動カウントをしていて、以下のような場合には一旦安静にしましょう。

 

・普段はよく動く時間なのに動いていない、動きが少ない

・なんとなく違和感がある

 

家事や仕事中など何かをしながらだと、胎動を感じにくい場合があるので、横になって再度確認します。それでも変わらず胎動が少ない場合は、病院に連絡してください。

胎動カウントをしているときに、胎動がわかりにくい、感じにくい場合も遠慮なく病院に連絡しましょう。

 

臨月は胎動を感じなくなるってホント?

妊娠36週以降の臨月と言われる時期に、胎動が少なくなる、もしくは感じなくなると聞いたことがある方もいるかもしれません。しかし、胎動は生まれるまでなくなることはありません。

 

出産を目前に控えた妊娠37週以降の、いわゆる正期産と呼ばれる時期は、赤ちゃんが生まれても外の世界に対応できるように、体の機能はほぼ出来上がっています。そして赤ちゃんは出産に向けての準備を始めるため、徐々に骨盤の中へ入っていきます。

そのため頭はあまり動かなくなり、それまでより胎動を感じにくくなることがあります。しかし体や手足はまだよく動くため、しっかり胎動を感じる事はできます。

 

正期産の時期になると、上記のような理由で胎動の感じ方が変わります。今までと違うように感じたり、動かなくなったと思うかもしれませんが、胎動がなくなることはありません。そのため胎動が少ない場合、胎動がない場合は必ず受診するようにしてください。

 

 

《まとめ》

 

胎動カウントは赤ちゃんが元気に動いているサインを、妊婦さん自身が感じとれる方法です。妊娠中は必ず確認するようにしましょう。しかし、すべての胎動を感じられるわけではありません。そのため胎動カウントに神経質になりすぎると、妊婦さんにも負担になり、疲れてしまいます。

ゆったりとした気持ちで、赤ちゃんとのコミュニケーションの時間と思って、リラックスしながら赤ちゃんの様子を気にかけてあげましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

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