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生後12ヶ月(1歳)|【医師監修】赤ちゃんの成長とママの身体の状態
赤ちゃんは1歳の誕生日を迎え、できることがたくさん増えて、ママもパパも感慨深いでしょう。また1歳になるとママの職場復帰のために、保育園に通い始める赤ちゃんも増えます。この記事では、生後12ヶ月の赤ちゃんの成長の様子や、生活について紹介します。
目次
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの身長・体重・発達
- ・生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの運動能力
- ・手の発達
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの知覚・感情
- ・視覚の発達
- ・言葉の発達
- ・心の発達
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの睡眠時間
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんのミルク・授乳・離乳食
- ・離乳食は色々な固さを選ぼう
- ・大人の料理を取り分けられるように
- ・自分で食べる意欲が高まる
- ・離乳食期のおやつ
- 卒乳のタイミングとコツ
- ・卒乳する方法
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの生活リズム
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんのお世話・遊び
- ・生活習慣を覚えよう
- 生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの予防接種・健診
- ・1歳健診へ行こう
- 産後12ヶ月のママの状態
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの身長・体重・発達
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの成長の目安は以下の通りです。
身長 | 体重 | |
男の子 | 70.3cm〜81.7cm | 7680g〜11.51kg |
女の子 | 68.3cm〜79.9cm | 7160g〜10.90kg |
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの運動能力
生後12ヶ月では、2~3歩あるく赤ちゃんもいますが、たいていまだ歩いていないことが多いです。 つかまり立ちやつたい歩きをして、1人で歩く練習をしているため、焦らず見守ってあげましょう。
また慎重な赤ちゃんは、歩けるのになかなか歩かない場合もあります。これは運動神経に関係なく、赤ちゃんの「歩きたい」欲求がどの程度あるかによります。慎重な子は、「歩きたい」という気持ちが強い赤ちゃんに比べて、歩き始めに時間がかかります。
歩き始めはよたよたとして、すぐにバランスを崩すことも。左右交互に、体重を上手にのせることができると、バランスを崩さず歩けるようになるでしょう。最初はバランスをとりながらゆっくり歩きますが、徐々にそのスピードは速くなります。
■歩きはじめは怪我に注意
赤ちゃんは歩けるようになると、うれしくてよく動くでしょう。 そこで注意したいのが怪我です。 特に歩きはじめはバランスが上手くとれず、転んだり頭を打ったりすることもあります。 家具や柱などの角にコーナークッションをつけるなど、怪我をしないように工夫しましょう。
赤ちゃんが動く範囲が広がります。安全のために、赤ちゃんが歩くところには物を置かないようにしましょう。 手の届くところにあるインテリアにも要注意です。
手の発達
生後12ヶ月には、さらに細かい作業ができます。指先でボタンを押したり、クレヨンを渡すと紙に描くこともできます。はじめはクレヨンを持っても、トントンと紙に点を描くぐらいですが、徐々に線が描けるようになるでしょう。
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの知覚・感情
生後12ヶ月ごろの、赤ちゃんの知覚と感情の発達について紹介します。
視覚の発達
これまで原色に近い、はっきりとした色の区別しかつかなかった赤ちゃん。生後12ヶ月には、徐々に原色以外の色も理解できるようになります。絵本やおもちゃは、カラフルなもので遊んであげましょう。
言葉の発達
今までは意味のない言葉を発していた赤ちゃんですが、徐々に言葉を話すようになります。 「マンマ」「ブーブー」「パパ」など、聞き慣れた言葉から話し始めることが多いでしょう。 言葉の意味を理解して話すのが、この頃の特徴です。
たとえば、ごはんの時に「マンマ」と言ったり、車が見えたら「ブーブー」と言ったりします。 ただし言葉には個人差が大きいため、2歳頃まで話さない場合もあります。 その場合でも大人が言っている意味が理解できていることが多いので、心配しすぎる必要はありません。
心の発達
生後12ヶ月には自我が芽生え始めているため、自分でなんでもやろうとします。 危険なことはもちろんだめですが、「自分でやりたい」気持ちを見守ってあげましょう。 また自分の思い通りにならないと、泣いたり怒ったりと感情をあらわにします。 できないことが少しずつできるようになることが成長です。できずに怒ったり泣いていても見守ってあげましょう。
おすすめ情報
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの睡眠時間
生後12ヶ月になると、夜20時頃から朝までぐっすり眠るようになります。保育園では決まった時間にお昼寝をすることが多く、リズムができやすいです。
保育園に通っていない場合は、自宅で生活リズムを整えるよう心がけましょう。お昼寝は1〜2時間程度、15時までには切り上げるのが理想です。
朝寝をしなくなり、昼寝の時間も短くなっていますが、生活リズムを整えるように改めて意識しましょう。 ママやパパができていないことは、赤ちゃんもできません。 家族で早寝早起きの習慣をつけましょう。
また日中にしっかり遊んで体を動かすと、夜ぐっすり眠りやすいです。 散歩や児童館で遊ぶだけでなく、家でも体を動かし、一緒に遊んであげましょう。
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんのミルク・授乳・離乳食
生後12ヶ月ごろは朝・昼・夜の3回の離乳食と、午前と午後におやつを食べることが多いです。この時期になると、必要な栄養のほとんどを離乳食から摂ることができます。そのためミルクや母乳を卒乳する赤ちゃんも増えてきます。
無理にやめる必要はありませんが、1日のミルクや授乳の回数を減らしていくといいでしょう。
離乳食は色々な固さを選ぼう
舌の動きは自由にできますが、噛む力はまだ不十分です。表情がしっかりするにつれて、噛む力も強くなります。
やわらかいもの、カリカリしたもの、もちもちしたものなど、様々な形態に合わせて、噛むという練習をしましょう。それにより噛む力はさらに強くなります。色々な食感が楽しめるように、メニューを組み合わせましょう。たとえばゆで野菜とお魚、おやつにはクッキーや果物などです。
大人の料理を取り分けられるように
生後12ヶ月には、多くの食材が食べられるようになります。大人の料理を薄味にして、やわらかくしたものを、赤ちゃんに取り分けるのもいいでしょう。調理の負担が軽減し、バランスの良い献立が自然にできるようになります。
自分で食べる意欲が高まる
赤ちゃんが自分で食べる意欲が高まる時期なので、ママはそれを見守りましょう。手づかみ食べや、自分でスプーンを持ちたい様子であれば、自分でやらせてあげましょう。最初はうまく口に運べなかったり、量が多すぎたりとうまくできませんが、それもまた経験です。だんだんと自分の口に、1回に食べられる量を上手に運べるようになりますよ。
離乳食期のおやつ
1日3回の食事に加えておやつをあげるとなると、何にしたらいいのかと悩むママも多いでしょう。1日3回食のリズムが整ったら、まずは15時頃に1回、50kcalを目安におやつをあげてみましょう。ゆでたお芋、ヨーグルト、バナナなどから始めると、栄養も摂れていいですね。
毎回赤ちゃんのおやつを用意するのは大変なので、忙しい時はベビー用のクッキーやせんべいをあげてもいいでしょう。ただしジュースやお菓子など、砂糖をたっぷりと使用したものは虫歯の原因にもなり、赤ちゃんの体に必要以上の砂糖が使われています。
砂糖たっぷりの甘いものは、できるだけ与えないことをおすすめします。イモ類や果物など、自然の甘味の方が体にいいでしょう。
卒乳のタイミングとコツ
1歳を過ぎても、おっぱいを飲んでいる赤ちゃんはいます。必要な栄養を摂るというよりは、精神的な安定のために飲んでいることが多いです。赤ちゃんが自然におっぱいを欲しがらなくなるときが、理想のタイミング。ですが卒乳の時期は、赤ちゃんの様子やママの気持ちも考慮し決めましょう。
卒乳する方法
卒乳は以下の順に行うとスムーズにいくことが多いです。
1)飲ませる時間を短縮する
2)飲ませる回数を減らす
飲ませる回数を減らしてみて1週間程度たったら、3日間おっぱいをあげずに過ごします。もしおっぱいが張ってくるようなら、軽くしぼりましょう。赤ちゃんがどれだけ泣いてもおっぱいをあげず、あやして過ごします。そうすると自然にあきらめて、おっぱいを卒業できることが多いです。
卒乳する際には、ママは乳腺炎などのトラブルになることも。もしおっぱいのトラブルがあったり、卒乳が上手くいかない場合は、近くのクリニックや助産院などの母乳外来で相談してみてください。
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの生活リズム
ここからは、生後12ヶ月の赤ちゃんの生活リズムの例を紹介します。
7:00 | 起床・お着替え・離乳食1回目 |
8:00 | 保育園へ・ママ朝食 |
9:00 | お散歩 |
10:00 | 遊び・おやつ |
12:00 | 離乳食2回目・ママ昼食 |
13:00 | ねんね |
15:00 | 遊び・おやつ |
18:00 | 保育園お迎え・家事 |
18:30 | 離乳食3回目・ママ夕食 |
19:00 | お風呂・遊び |
20:00 | ねんね |
保育園と自宅ではリズムは変わりますが、休日にあまりにも朝寝坊や夜更かしをすると、赤ちゃんのリズムは乱れてしまいます。なるべく自宅でも、生活リズムを意識して過ごしましょう。
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんのお世話・遊び
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんのお世話や遊びについて、注意点も踏まえ紹介します。
生活習慣を覚えよう
集団生活が始まると、社会性が身についていきます。大人の言うことが理解できるようになるため、基本的なことを教えていきましょう。 まずこの時期から始めたいのは、あいさつ・手洗いです。
■まずは家族であいさつをしよう
まだ赤ちゃんはしっかり言葉が話せないからと、あいさつをせずにいると、話せるようになった時にあいさつができないこともあります。
あいさつはある日突然できるものではなく、繰り返し行うことで身につきます。 まずはママやパパが、赤ちゃんにしっかりあいさつをしましょう。
朝起きたら「おはよう」、家に帰ったら「ただいま」、ごはんの時には「いただきます」、寝る前には「おやすみ」 など、日頃からあいさつの場面はたくさん。どれも当たり前のあいさつですが、普段しっかりできていますか?
夫婦であいさつをしていない人もいるでしょうが、 赤ちゃんは大人をよく見て真似をします。 この機会に赤ちゃんのお手本になるよう、家族みんなで目を見てあいさつをするよう心がけましょう。 日頃からきちんとできていたら、赤ちゃんも言葉の発達とともに、あいさつできるようになりますよ。
■手洗いを身につけよう
手洗いの習慣もぜひ身につけましょう。 手が汚れたら洗い、きれいになると気持ちがいい、という感覚を覚えてもらいます。 手洗いも繰り返し行うことで、その感覚を習得します。
外から帰ったとき、ごはんを食べる前、手が汚れたときは、赤ちゃんと一緒に手洗いをしましょう。 はじめは上手くできなくても、徐々に真似をしながらできるようになります。「きれいになったね、上手にできたね」と、赤ちゃんをほめてあげてください。
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)の赤ちゃんの予防接種・健診
生後12ヶ月(1歳0ヶ月)を過ぎると打てるワクチンが増え、再び予防接種のピークになります。 1歳の誕生日後には、以下のワクチンを打ちましょう。
・MR混合ワクチン
・水ぼうそう
・おたふくかぜ
さらに4週間以上あけて、ヒブ、小児用肺炎球菌の追加接種(4回目)、その次に四種混合の追加を打ちます。 (※四種混合のみ、0歳時の3回目接種から1年以上経ってから)
赤ちゃんを保育園に預ける場合は、必ず接種しておきましょう。 感染をしないためだけでなく、まわりにうつさないためにも予防接種は重要です。 接種スケジュールは自治体に確認、もしくはかかりつけの小児科医に相談し、時期を逃さないようにしましょう。
1歳健診へ行こう
1歳健診は自治体によってしないところも多くあります。実施している場合は、受診をおすすめします。1歳健診で確認しているのは以下の項目です。
・歯の生え具合
・つかまり立ちやつたい歩きの様子
・栄養状態の確認
・言葉の理解の確認
・予防接種の確認
1歳健診がなく、心配がある場合はかかりつけの小児科に相談してみましょう。
産後12ヶ月のママの状態
1歳を迎え、職場復帰をするママが増えるこの時期は、体調を崩す人も多いです。家事・育児・仕事と毎日沢山のことに追われて、心身ともに疲弊してしまうママもいます。休日はパパと交代しながら1人の時間を作ったり、美容院に行ったりと、リフレッシュできるといいですね。
《まとめ》
赤ちゃんの目まぐるしい成長に、日々楽しみながら過ごしているでしょう。イヤイヤと自己主張が激しくなりますが、時にはダメなものはダメとはっきりと怒ることも大切です。ほめて、叱って、何が良くてダメなのか、赤ちゃんが少しずつ学べるように、社会のルールも教えていきましょう。
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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