年子とは?年子の定義とメリット&デメリット
はじめに年子の定義と、年子であることで感じがちなメリットとデメリットを挙げていきます。
年子とは?年子の定義
年子とは、同じママが産んだ年齢が1歳違いの兄弟姉妹。学年は、生まれた日により1学年差・2学年差、または同学年になり得ます。
これは日本では、4月2日生まれから翌年4月1日生まれを1学年の区切りとしているためです。
年子のメリットとデメリット
年子の主なメリットは、育児に手のかかる時期がまとまったり、服などのお下がりがすぐ活用できたりして便利という点。またお互いがちょうどよい遊び相手になる、上の子が赤ちゃん返りしにくいなどが挙げられます。
逆に年子のデメリットとして受けとられがちなのは、二人目を妊娠中、特につわりがひどい時期の育児が辛かったり、出産後にも上の子の夜泣きと赤ちゃんのお世話が大変だったりする点です。
妊娠や出産の費用が連続して必要なため、経済的な負担が重なることも悩みのひとつでしょう。
年子の妊娠で気をつけること
年子妊娠を望むときに、一度よく考えてみてほしい事を解説します。
年子の育児は大変?年子の妊娠はママの負担をよく考えて
年子の妊娠や育児で、身体的・精神的に最も負担がかかるのはママであることを、まずは知っておきましょう。
日本には比較的安全な医療体制があり、年子妊娠・出産も問題なく行える可能性は確かに高いです。しかし出産から次の妊娠までが1年未満であると、ママの体へのダメージがより大きくなる事は否定できません。
そして産後はママの身体機能の回復はもちろん、家事育児の分担、仕事復帰など、さまざまな面で生活が変化していくことをイメージしてみると良いでしょう。
帝王切開で出産したママは年子の妊娠・出産は要注意
帝王切開での出産を経験したママは、体への負担を考えて次の妊娠までは1年程度は空けるべきです。
なぜなら手術してからの日が浅いと、次に妊娠してお腹が大きくなってきた際に子宮破裂を起こす可能性があるからです。
ママにも赤ちゃんにも危険な状態になるため、帝王切開後の妊娠は産科医の指導に従って、1年程度は空けた方がよいとされています。
年子の妊娠は上の子にはしっかり寄り添って
妊娠中の体調やつわりの程度などによっては、上の子のお世話が十分にできない可能性もあります。なかには上の子への授乳を控えなければならないケースも。
授乳によって子宮収縮を引き起こす可能性があるため、流産や早産の原因になるからです。
授乳をやめるなど、上の子との関わりが変化したときの気持ちの不安定さをカバーするには、授乳以外のスキンシップや遊びを通して、上の子に十分寄り添うことが必要でしょう。
年子の妊娠・出産を乗り越えるための心得
最後に年子の妊娠や出産を乗り越えながら、育児を楽しむ心得を紹介しましょう。
■大変なときは周囲にサポートしてもらう
妊娠中のママが一人で頑張りすぎてしまい、体力的にも精神的にダウンしてしまってはいけません。
ママひとりで何でも抱え込むのではなく、パパや家族などに育児の協力をお願いしましょう。また地域の保健所や保健センターなどでは支援サービスもあるため、うまく利用するといいでしょう。
■完璧を求めすぎない
愛する子どものために、何ごとも完璧にこなそうとするママも多いですが、年子の子育てでは、上の子のときと同じようにはできない事実も受け止めましょう。
家事も育児も完璧にできるママはいませんし、妊娠中ならなおのことです。
満点を目指すのではなく、家事はある程度手を抜くこともおぼえ、必要最低限ができればOKと思えるようにしましょう。ママや子どもたちの健康を優先して、余裕を持った気持ちで生活することが大切です。
《まとめ》
家族を増やしたいと思うのはとても素晴らしいこと。計画的な年子妊娠でもそうでなくても、子供たちを大切に育てたいという気持ちは、どのママでも同じでしょう。
しかしそれと同じように、ママ自身が健康でいること、決して頑張りすぎないことも大切なのです。上手に周りの協力を得ながら、楽しく健やかな家庭を築けるように、家族とよく話し合ってみてくださいね。
※写真提供:PIXTA
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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