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妊娠初期|2~4ヶ月【助産師監修】 赤ちゃんの成長・ママの症状と過ごし方
「もしかしたら妊娠したかも」「妊娠初期には、何に気をつければいいの?」妊娠が分かり、こんなことを疑問に思っているママもいますよね。妊娠が分かった驚きや嬉しさ、不安が入り混じる妊娠初期は、妊娠期間を乗り越えるママやお腹の赤ちゃんにとっても、大切な時期です。ここでは、妊娠初期のママの体の変化や赤ちゃんの成長などについて紹介します。
目次
妊娠初期とは-妊娠期のはじまり
妊娠初期とは、妊娠1ヶ月〜4ヶ月、つまり0週〜15週6日(あるいは16週未満)の時期を言います。妊娠がまだ分からないときは、生理の遅れやいつもと違う体調に不安に思ったママもいたでしょう。ですが妊娠がはっきり分かると、これまでの体調の変化の理由もはっきりして不安だった気持ちも少なくなるはずです。
妊娠初期の体調の変化は、妊娠によるホルモンバランスの変化によるものです。ママの体は妊娠に備えてすでに準備を始めていたのですね。
さあ、これからマタニティライフが始まります。「妊娠期間をどうやって過ごせばいいのだろう」「お腹の赤ちゃんがしっかり成長してくれるかな?」と不安や期待を持ちながらも、少しずつ妊娠期間を乗り切る準備を始めましょう。
妊娠初期は赤ちゃんの体の大事な器官が作られていく大切な時期です。ママの体調管理にも十分気をつけて過ごしましょう。
妊娠初期のお腹の赤ちゃん-胎児の成長・大きさ
妊娠初期の赤ちゃんは、受精卵から成長が始まり、妊娠初期の終わりには、体のほとんどの部位ができあがります。赤ちゃんの大きさは、妊娠2ヶ月頃は身長2〜3cm・体重約4gだったのが、妊娠4ヶ月末(15週)には身長約16cm・体重約100gと大きくなります。
赤ちゃんの体が大きくなるのと同時に心臓・肺・頭・手足などが作られ、妊娠初期の終わりには、からだの基本的な器官や部位ができあがります。また、栄養や酸素を母体から赤ちゃんに運ぶ重要な役割を持つ、胎盤やへその緒もこの妊娠初期で完成します。
さらにママの体も赤ちゃんの成長とともにどんどん変化し、はじめは握りこぶしの大きさだった子宮も妊娠4ヶ月にはお腹のふくらみが分かるくらいに大きくなります。
妊娠7週頃には赤ちゃんの心臓が動いているのが確認できます。また、妊娠12週頃から、超音波ドップラー聴診器(胎児心拍計)という機器で、赤ちゃんの心音を聞くことができます。
妊娠9週目を過ぎには、赤ちゃんがママの子宮の中で動いているのがエコー検査で見られたりと、嬉しい変化も出てきます。今から楽しみですね!
ママの体の変化と妊娠初期症状
一方で、ママの体にはどんな変化が見られるのでしょうか。分泌されるホルモンの変化や妊娠の影響で、胸が張る・気分のムラ・便秘・トイレが近くなるなど、ときに不快に感じる症状があらわれます。とくに「つわり」と言われる症状も妊娠初期によくみられ、妊娠3ヶ月頃につわりを強く感じるママもいます。
妊娠による体の変化やつわりの症状に戸惑うこともあるでしょう。個々の症状にうまく付き合いながら、気持ちがイライラするときは休息や気分転換をはかることが大切です。
おすすめ情報
妊娠初期の食事-赤ちゃんの成長に良いものを
赤ちゃんの体の基礎が作られていく妊娠初期は、食べ物や飲み物などママが摂取しているものが、赤ちゃんの成長にも影響します。なるべく和食中心の栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。野菜や大豆製品はたっぷり摂ると良いですよ。
食事内容にあまり過敏になる必要はありませんが、火があまりよく通っていないものや消化不良を起こしやすいものなどは避けた方がよいですね。
カフェインを含むコーヒーは、1日1〜2杯程度までにしましょう。カフェインレスコーヒーなどでカフェインの摂りすぎにならないように工夫しましょう。
妊娠初期に摂取したい葉酸
栄養面においては、できれば妊娠する1ヶ月以上前から葉酸を摂取することが望ましいとされています。葉酸は赤ちゃんの先天性の障害である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らすといわれています。
葉酸は、ほうれん草やアスパラ、いちごなどの野菜や果物のほかに、納豆やレバーにも多く含まれますので、積極的に食べるようにしましょう。食事からの葉酸に加えて葉酸サプリメントから摂取することもできますが、サプリメントや栄養補助食品の多用は過剰摂取になりますので注意が必要です。
ほかにも妊娠中に不足気味になる、ビタミンB群・鉄分や鉄分の吸収を早めるビタミンCもとるとよいでしょう。ただ妊娠初期はつわりの症状で大変な人もいますので、食べられる物を食べて、でもなるべく嗜好品や刺激物、添加物などは避けるようにしましょう。
タバコとアルコールはすぐやめる
妊娠中のタバコ・アルコールは、赤ちゃんの成長に悪い影響を及ぼすのでやめてください。タバコを吸っている家族がいれば、赤ちゃんのためにも禁煙してもらうことも必要です。
妊娠初期の過ごし方-つわり症状に対処
妊娠初期の過ごし方のポイントは、多くのママが経験する「つわり」症状とどう付き合うかということでしょう。つわりは早い人では妊娠4週目から始まりますが、妊娠初期の終わりにはほとんどの人が治まるようです。つわりの程度もママによってそれぞれですが、妊娠3ヶ月目くらいが最もつらくなる人が多いといわれています。
つわりは、お腹が空いているときや疲れているときに起こりやすくなります。食べられるときに食べられるものを少しずつ食べることを基本に、体調のよいときは気分転換のために散歩に出かけるなどして、つわりとうまく付き合う工夫が必要です。ただし水分も摂れないくらいひどい場合には、かかりつけの病院に相談しましょう。
妊娠初期の出血・お腹の痛みに注意
つわり以外で気になるのは、妊娠初期に起こりやすいちょっとした出血やお腹の痛みです。無理をして動きすぎたり、重い荷物を持ったりするのは控えましょう。出血やお腹の痛みがあって心配な場合には、かかりつけの産婦人科医師に相談するようにしてください。
《まとめ》
妊娠初期はママの体が変化し始め、つわり症状に戸惑うことも多いでしょう。ママもお腹の赤ちゃんも問題なく妊娠安定期に入れるように、なるべくゆったりとした気持ちで過ごすように心がけましょう。
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※写真提供:PIXTA
監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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