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2021.02.08

【戌の日の安産祈願】腹帯の役割&選び方のコツを助産師が教えます

妊娠して初めて「戌の日の安産祈願」という風習を知るという人も多いはず。そこで戌の日とは何か、安産祈願はいつごろどのように行けば良いのか、チェックしておきましょう。

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「戌の日」とは

戌の日とは

 

日本では古来より、十二支で時刻や方角を示す方法があります。

1年ごとに干支が割り当てられているように、日ごとにも干支が巡っています。12日に一度、戌の日がやってきます。

 

妊娠5か月の戌の日を目安に安産祈願

 

日本の古くからの風習で、安定期に入り、流産の危険性も少なくなる妊娠5か月の戌の日を目安に、神社・地域によってはお寺に安産祈願のお参りをする「帯祝い」というものがあります。

 

犬(戌)はお産が比較的軽く多産であることから、安産の象徴とされていることもあり、戌の日となったといわれています。ただ、最近では土日、祝日など縁起が良く、家族が参加しやすい日に参拝する方もいます。

戌の日に腹帯を巻いて、安産を願い、神様に参拝するというのは日本らしい風習ですね。

 

■帯祝いの方法

 

妊娠5ヶ月の戌の日を目安に、神社またはお寺に参拝します。

安産祈祷を希望される場合は予約が必要な神社もありますので、祈祷料、祈祷に参加可能な人数なども合わせて確認しておくと良いでしょう。

帯祝いではさらしなどでできた腹帯を神社やお寺から受け取るか、持参したものに祈祷して頂きます。持参した腹帯が受け付けてもらえないこともありますので、事前に確認しましょう。

 

参拝の日は、必ずしも妊娠5ヶ月の戌の日である必要はありません。

安産祈願に行く時期のおおまかな目安として覚えておくとよいでしょう。とはいえ、天候や妊婦さんの体調などが優先です。

無理をせずに妊婦さんの健康を第一に考えて、日にちを決めましょう。

 

 

なぜ巻くの?腹帯の役割と意味とは

腹帯の役割

 

腹帯は、そもそも妊婦さんにどのような役割があるのでしょうか。

 

大きくなるお腹を支える

妊娠中期くらいになると、赤ちゃんの重みだけではなく、羊水が増えて皮下脂肪が付くため、お腹はどんどん大きく、そして重くなっていきます。

腹帯でお腹をしっかり支えることで、腰や背中の負担を軽減してくれます。

 

腰からお腹全体を温め、保湿する

妊婦さんの約6割は「冷え症」であるとの研究結果があります。そして、妊娠中は体を冷やしてはいけないと聞きますが、それはなぜでしょうか。

妊娠中に体が冷えると、倦怠感、おなかが張りやすくなる、足のむくみ、腹痛、便秘、頭痛、肩こりなどの症状がでることがあります。また、出産にも影響する可能性があります。

腹帯を巻くことでお腹全体を保温する効果があります。

 

さらしやショーツタイプ、腹巻タイプなど自分に合ったものを選ぶ

今は様々なタイプの腹帯がありますので、どれにしたらいいのか迷う妊婦さんもいるのではないでしょうか。それぞれにメリット、デメリットがありますので、自分の生活に合ったものを選べると良いですね。

 

さらし

 

昔ながらのさらしは、程よい硬さでしっかりお腹を支えてくれるのが利点です。木綿素材なのでお肌にも優しく、通気性、保湿に優れています。特に暑い夏場はとても快適です。

どんどん大きくなるお腹に合わせて巻くので、常にジャストフィットな状態で過ごすことができます。

 

欠点として、緩んだりはずれるたびに巻き直しをする必要があるところと思われがちですが、正しい巻き方をマスターすれば、大丈夫です。ぜひ、助産師に巻き方のコツを教えてもらうと良いですね。

さらし腹帯は長いために、洗濯が少々大変です。洗濯ネットに入れて洗濯しましょう。

 

ショーツタイプ

 

腰やお腹をしっかりサポートしてくれます。履くだけなので、気軽に利用できます

 

腹巻タイプ

 

お腹と腰を温めてくれるので、冬場に最適です直接肌の上に着用することで、トイレに行った時に下げる必要がなく便利です。デメリットとしては、サポート力が弱いところです。

 

 

安産祈願でご祈祷してもらった腹帯はどう使う?

安産祈願の時に、腹帯を巻いていくのか、持参するのか迷う妊婦さんがいるかもしれませんが、特に決まりはないようです。

巻いていく派は、母子ともに一緒に祈祷してもらえるので安心感があるという理由のようです。また持参派は、初めて巻く腹帯は祈祷してもらったものにしたいという思いがあるようです。

 

さらしの腹帯は産後も長く使える

 

安産祈願には行ったけれど、さらしタイプの腹帯はもらってもそのまま使わずにしまっている、という妊婦さんがいるかもしれません。

巻き方は慣れると簡単ですし、なんとも言えない安心感が心地よく、一度さらしを使うとそれ以外の腹帯は使っていないという妊婦さんもいるようです。巻き方のコツについては助産師に相談しながら、ぜひ試してみてくださいね。

 

実は、このさらしタイプの腹帯は、産後も様々な活用方法があります。

40~50cmくらいにカットして布おむつとして再利用したり、20cmくらいにカットしてガーゼハンカチにし、赤ちゃんの沐浴などに使うのも良いです。

抱っこ紐おんぶ紐としても使えるので、避難用バッグに入れておく人もいます。

 

 

《まとめ》

 

日本では、妊娠5ヶ月の戌の日を目安に安産祈願をする、帯祝いという慣習があります。

比較的軽いお産で多産な犬にあやかって、母子ともに健康に出産を終えられるようにと願いが込められた腹帯を巻いて妊娠中を過ごします。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。

2010年一般社団法人格を取得。

2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。

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