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2020.11.24

妊娠中の歯科検診【歯科医監修】いつごろどうやって受ける?

妊娠したら、歯科検診を受けるようにすすめられます。歯科検診を受けた方がいいとされる理由や受ける時期を理解して、妊娠中の歯のトラブルを予防しましょう。また、妊娠中に虫歯になったときの歯科治療についても解説します。

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妊娠中に歯科検診を受けるべき理由

妊娠中の歯科検診

 

妊婦さんはどうして歯科検診を受けたほうがいいのでしょうか。実は受けるべき理由がたくさんあります。

 

妊娠中は虫歯など口内トラブルがおこりやすい

妊娠中は、つわりのためにえずきやすくなり、歯磨きがおろそかになりがちです。

また、ホルモンバランスの変化により口の中の細菌の構成が変わり、妊娠性歯周炎という妊婦特有の歯周炎を起こしやすくなります。こうした妊婦独特の条件により、虫歯や歯周病などの口内のトラブルが起こりやすくなります。

 

生まれた赤ちゃんに虫歯をうつしてしまう

虫歯の原因は、いわゆる虫歯菌とよばれる細菌です。赤ちゃんはママのおなかにいる間は無菌状態にあるので、虫歯菌は赤ちゃんの口の中にはいません。

生まれてきてから、両親や祖父母など虫歯菌を持っている大人の唾液を介して感染してしまうのです。

 

つまり、赤ちゃんに虫歯菌が入り込むのは、周囲の大人が原因なので、出産までに虫歯治療をしておくことはとても大切なのです。

赤ちゃんが生まれてからは、少なくとも3歳ごろまではお箸やスプーンを別にして同じものを使わない、お料理は取り箸を使って取り分けるなどの対策が必要です。

妊婦さんが歯科検診を受けると、こうしたこともわかりやすく説明してもらえます。

 

産後は歯科に行きづらくなる

赤ちゃんが生まれると、昼夜問わず赤ちゃんのお世話にかかりきりになります。また、首が座らないうちは、赤ちゃんを連れての外出もままなりません。

つまり、出産後は歯科治療に通院すること自体が難しくなりますこうした理由から、妊娠中に検診を受けることが推奨されています。

 

 

妊婦中に歯科検診を受けるタイミング

次に疑問に思うのが、いつ歯科検診を受けたらいいのか、時期についてでしょう。

 

いつごろ歯科に行くべき?

歯科検診を受けるとすれば、妊娠中期妊娠5ヶ月~)が適しています。妊娠中期はおなかが大きくなり、ママにとっては身体に加わる負担が増しますが、リスクやトラブルの少ない安定期であるからです。

妊娠初期はつわりなどの不調や、歯科検診が体の負担となることで切迫流産のリスクがあります。

一方、妊娠後期はいつ出産になるかわからないため、虫歯があったとしても対応しにくくなります。そのため歯科検診を受けるとすれば、妊娠中期のできるだけ早い時期が適しているのです。

 

妊婦歯科検診はどこで受ける?

妊婦歯科検診は、かかりつけの歯科医を含め、街の歯科医でも受けることができます。

そのほか、市町村単位で妊婦対象の歯科検診をしているところもありますし、無料の歯科検診のクーポンを配布しているところもあります。まずは、お住まいの市町村に問い合わせてみることをおすすめします。

 

 

妊娠中でも歯科治療は受けられるか

妊娠していても、歯医者さんで虫歯や歯周病の治療を受けられるのでしょうか。

 

■レントゲン

 

妊娠中にレントゲン写真を撮影していいかどうかは、多くの妊婦さんが気になる問題でしょう。

歯医者さんで使うレントゲン写真の放射線量はごくわずかで、X線防護エプロンを使えば、おなかの赤ちゃんへの影響はほとんどないと言われており、診療上必要な撮影なら可能としています。

しかし妊婦中はどうしても必要な場合以外、レントゲンを控えるという歯科医がほとんどです。

 

関連ページ

【妊婦のレントゲン検査】産科医が説明する赤ちゃんへの影響とは?

 

■麻酔

 

歯医者で使う局所麻酔薬の量は微量です。しかも、その多くは注射された部位で吸収されて分解されるので、血液中に移行することはほとんどありません。

局所麻酔薬に含まれるアドレナリンについても、痛みを感じた際に体内で作り出される量の方が格段に多いです。

むしろ麻酔をせずに痛みを感じながら治療を受ける方が、よりリスクが高くなります。麻酔による痛みのコントロールは、ママだけでなく赤ちゃんにとっても安全な治療のために大切といえます。

 

■鎮痛剤や抗生物質

 

ママが服用した鎮痛剤や抗生物質は血液に移行しますので、母乳にも移行していきます。

ですが、一般的に処方される薬は、妊娠中や授乳中の安全性のチェックがなされているため、心配はありません。不安な場合はかかりつけの産科医と相談のうえ、処方してもらうといいでしょう。

 

関連ページ

妊婦さんは虫歯治療できる?【歯科医にきく】赤ちゃんへの影響とは

 

 

妊娠中の虫歯対策のポイント

オーラルケア

 

妊娠したら、どのような点に注意して歯を磨くべきなのでしょうか。妊婦さんのオーラルケアのポイントについてお話しします。

 

■妊娠初期のつわりがあるとき

 

妊娠初期はつわりが強い時期です。歯磨きをすると強くえずくようなら、無理してまでする必要はありません。

食後でなくても大丈夫なので、体調が良いタイミングを選んで歯磨きをしてください。

また、少しでもえずきにくくするために、ヘッドが小さめの歯ブラシや、ニオイが少ないタイプの歯磨き剤に変えてみるのもおすすめです。

どうしても辛い場合は、無理して歯磨きせず、デンタルリンスなどでうがいするだけでもいいでしょう。

 

■妊娠中期~食べる回数が多くなりがちな時期

 

妊娠中期はつわりも落ち着き、つい食べる量が増え、間食が多くなりがちな時期。そこで、無理のない範囲で、食べたら歯を磨くようにしてください。

妊娠性歯周炎が増えてくるのもこの時期です。強く力を加えて歯を磨くと出血しやすくなるので、力を加えず、優しくていねいに磨くようにしましょう。

そして、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使って歯と歯の間も磨くことも忘れないようにしてください。歯科検診と同時にオーラルケアも無理なく行い、歯のトラブルを予防しましょう。

 

※写真提供:PIXTA

           

2003年奥羽大学歯学部 卒業
2004年奥羽大学歯学部附属病院 研修
2008年朝日大学大学院歯学研究科 修了(博士号取得)
2011年はみんぐケア歯科クリニック 開業

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