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2024.06.06

妊娠初期に赤ちゃんが順調な証拠とは?初期にやっておくべきこと

妊娠が発覚すると、その嬉しさと同時に「赤ちゃんは順調に育っているのかな?」と心配する人は少なくありません。まだ胎動がわからない妊娠初期は特に、赤ちゃんの元気なサインを感じ取れず、不安でたまらなくなる人もいます。妊娠初期にお腹の赤ちゃんが順調に育っているかどうか、どのように判断すればいいのでしょうか。また普段の生活では、何に気を付ければいいのでしょうか。この記事では、妊娠初期に赤ちゃんが順調といえる証拠2選を解説していきます。

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妊娠初期に赤ちゃんが順調な証拠2選

妊娠初期の赤ちゃん

 

待望の赤ちゃんがお腹に宿ったことを知ってから、喜びが大きければ大きいほど、心配や不安も大きくなる方もいます。赤ちゃんが無事に育っているのか、妊娠は順調に進んでいるのか、どのように確かめればいいのでしょうか。妊娠初期には胎動がまだ感じられないので、ママ自身の体調で判断するしかありません。

そこで妊婦さん本人が確認できる、赤ちゃんが順調と判断できるポイントを2つ紹介します。例外もありますが、この2点を自分で確認してみましょう。

 

1. 強い下腹部痛がない

切迫流産や流産の場合は子宮が収縮することも多く、強いお腹の痛みが起こります。軽い腹痛は正常の妊娠でも起こることがありますが、強い下腹部痛があるときは、流産や異所性妊娠(子宮外妊娠)などの恐れがあります。

基本的に、強い下腹部痛がないときには、順調だと判断できるでしょう。ただし流産を起こしていても、腹痛が起こらない場合もあります。

強い下腹部痛というのは、生理痛よりも強い痛みを目安にします。そのような下腹部痛があったときには、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。

 

2. 出血がない

少量の出血は正常な妊娠の過程でも起こることがありますが、鮮血や暗赤色の出血は流産の兆候である場合もあります。

仮に流産していても、すぐには出血が起こらないこともあります。しかし出血がないという状況は、順調と判断できる目安になります。生理の時よりも多い出血がある場合には、かかりつけ医に相談しましょう。

 

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妊娠初期に赤ちゃんが順調か知るには

前述したように、子宮収縮による下腹部痛や性器出血は、流産の兆候と言えます。しかし、妊娠初期の少量の出血や軽い腹痛は、妊娠が順調であっても起こることがあります。また胎内で流産してしまっているのに、何の兆候も起きないこともあります。

そのため、自覚症状だけでは経過が正常なのか異常なのか、判断がつきにくいもの。だからこそ妊婦健診がとても大切です。

 

下腹部痛や性器出血がなければ、指示通りに妊婦健診を受け、妊娠が順調に進んでいるかどうかを確認してもらいましょう。もし痛みや出血がある場合には、まず病院に電話で相談をし、指示を仰ぎましょう。

 

 

妊娠初期にやっておきたいこと

妊娠初期は不安や心配、戸惑うことも多い時期です。順調な妊娠生活や赤ちゃんの発達のために、この時期にやっておいたほうがいいことがあります。

 

葉酸の摂取

胎児の正常な発育に欠かせない栄養素の一つが、葉酸です。葉酸は、妊娠全期間を通して必要な栄養素です。

葉酸は赤ちゃんの先天性異常のひとつである、神経管閉鎖障害のリスクを減らすことが明らかになっています。厚生労働省は、特に妊娠の1ヶ月以上前~妊娠3ヶ月までの間、通常の食事からの葉酸摂取に加えて、サプリメントなどから1日400μgの葉酸摂取をすすめています。

医師と相談しながら、サプリメントを利用してみるといいでしょう。

 

鉄分の摂取

妊娠中は貧血になりやすいので、鉄分の摂取が重要です。妊娠初期には非妊娠時の必要量よりも+2.5mg、妊娠中期・後期には+9.5mgの摂取が推奨されます。

 

バランスのよい食事

つわりの時は、栄養バランスはさほど考えなくてもかまいません。水分を摂り、食べられそうなものを食べるようにしましょう。

妊娠初期には、赤ちゃんの大切な器官がつくられます。つわりでつらくないときには、バランスのよい食事を心がけましょう。からだを冷やす食べ物や飲み物を摂りすぎないように、注意しましょう。

 

 

軽い運動

妊娠中は激しい運動、お腹が圧迫される運動、転倒の危険性がある運動は避けた方がよいです。また、普段運動をしていなかった人が急に始めると、体の負担も大きくなります。

新しいことを始めるのは、安定期に入ってからが安心です。かかりつけ医と相談してから、疲れない程度の有酸素運動をしてみてください。ウォーキングやマタニティビクス、ヨガ、スイミングなどは妊婦さんに人気の運動です。

ただしお腹の張りなど、体調が普段と違うと感じるときには休むようにしましょう。

 

ヘアスタイルの変更

体調の変化で、妊娠中はなかなか好きなタイミングで美容院に行けないこともあります。つわりが始まると、薬剤の匂いで気分が悪くなったり、体がつらくてヘアケアに時間をかけられなかったりします。

そのため妊娠中は、手入れがしやすく、髪が伸びてきても対応しやすいヘアスタイルがおすすめです。

 

出産前後の計画

妊婦健診を受ける産婦人科、また出産する施設を選ぶのは、大切な出産準備です。人気の出産施設は特に、早めに分娩予約をするのがおすすめです。出産方法、産後を過ごす場所や過ごし方など、少しずつ具体的に考えてみましょう。

 

 

《体験談》先輩ママが妊娠初期にやってよかったこと

このように妊娠初期には、赤ちゃんが順調かどうかを過度に心配するよりも、この時期にやっておいた方がいいことに目を向けてみましょう。先輩ママたちは妊娠初期、どのようなことをやってよかったと感じているでしょうか。体験談を紹介しましょう。

 

妊娠中の記録をのこす

お腹の膨らみを定期的に写真に撮って記録する!妊娠中の自分の姿は貴重で、案外写真に残ることも少ない。妊娠初期からお腹が膨らんでいく経過が見返せるといいと思う。マタニティフォトも少し恥ずかしいがいい思い出になる。
エコー写真をアルバムに貼り、日記を書いて記録をつけた。将来子どもに今のこの気持ちを伝えるために、つらいこともあえて書いた。書くことでストレス発散にもなるし、貴重な体験を忘れずにいられる。
 

出産・育児への準備

出産や育児にまつわる本を読んだり、セミナーに参加したり。しっかり知識を身につけることで、心構えができる。あらかじめ部屋の整理整頓をして、赤ちゃんが過ごしやすい環境作りをしていたので、育児の始まりでのストレスが少なく済んだと思う。
妊娠中できるだけ早めから、パパに家事を教えておくこと。自分のことは自分でできるようにしてもらい、ゴミ出しや洗濯にも慣れておいてもらうことで、産後スムーズに手伝ってもらえた。
保険の見直し、家計や貯蓄についての計画を考えた。実は無駄に使っていたお金が多かったことも判明し、子育てに向けてしっかり貯金するきっかけとなった。妊娠中のうちにファイナンシャルプランナーさんとじっくり話すのもあり。

 

自分の時間を満喫する

手の込んだ料理やお菓子づくり。赤ちゃんが生まれた後は料理に時間をかけることができなくなるから。それに普段から自炊を心がけることで、妊娠中食べすぎたり外食が続いたりするのを防げる。
赤ちゃん連れでは行きづらいカフェに行ったり、静かな図書館でゆっくり過ごすこと。実家の両親と出かけたりするのもいい時間となる。
安静にするよう指導されていたこともあり、趣味の裁縫に時間を充てた。生まれてくる赤ちゃんのことを考えながら、スタイなどベビー用品を手作りするのは楽しかった。

 

 

妊娠初期の過ごし方のポイント

妊娠初期はまだ胎動で赤ちゃんの元気さを感じ取ることができず、ホルモンバランスの変化や体調の変化もあり、不安になってしまう妊婦さんも多いです。しかし過度の心配はストレスになり、胎児に悪影響を与える可能性があります。

パートナーや周囲の人に不安を打ち明けて、気持ちが楽になることもあります。また、自分なりのリラックス法を見つけることも大切です。

ネットやSNSでの情報に振り回されるのではなく、不安なことは医師や助産師に相談して、不安を解消していきましょう。

 

妊娠初期は、胎児の器官が作られる大切な時期。心身ともリラックスして過ごしましょう。また妊娠という大きな変化に順応できるよう、自分自身の心と体を整えていきましょう。

この時期に周囲の人のサポートを得られる環境作りをしておくと、その後の妊娠生活や育児もスムーズになるでしょう。

 

妊娠初期には、以下を意識して過ごしてみてくださいね。

 

【妊娠初期の過ごし方のポイント】

□ パートナーや家族とよいコミュニケーションをとる

□ リフレッシュできる方法を見つけ、ストレスをためない

□ 体を冷やさない

□ 食生活を整える

□ 体を締め付ける衣服、かかとの高い靴を避ける

□ よい姿勢を身に付ける

□ 軽い運動をする

 

 

妊娠初期にやってはいけない!NGリスト

妊娠初期にやってはいけないこと

 

医療機関で確認された妊娠の15%前後、妊娠した女性全体となると約40%が流産しているという報告があります。それも、妊娠12週未満の流産が80%以上を占めます。

こうした早期の流産のほとんどが、赤ちゃん側の染色体異常が原因です。妊婦さんがどんなに気を付けていても、染色体異常による流産は防ぐことができません。

 

妊娠12週以降の流産を予防するため、また赤ちゃんの順調な発育のために、妊娠初期や妊娠中に避けてほしいことを解説します。

 

喫煙

妊婦さんの喫煙は絶対にいけません。また、受動喫煙の悪影響も言われています。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、胎盤への血流量を減らすため、赤ちゃんに酸素や栄養が十分にいかなくなってしまいます。

同じく、タバコに含まれる一酸化炭素は、酸素の代わりにヘモグロビンと結合します。血液中のヘモグロビンは酸素を運搬する役割を担っていますが、一酸化炭素を運ぶことになり、赤ちゃんの酸素不足につながります。

 

こうして胎児と胎盤が低酸素、低栄養状態になると、以下の深刻な問題を引き起こしてしまいます。

・流産

・早産

・前置胎盤

・常位胎盤早期剥離

・妊娠高血圧症候群

・胎児奇形

・胎児・新生児死亡

・低出生体重児 

・胎児発育不全

・乳幼児突然死症候群(SIDS)など

 

飲酒(アルコール摂取)

妊娠中のアルコール摂取も避けるべきです。妊婦さんが飲酒をすると、胎盤を通じて胎児の血液内にアルコールが入り、赤ちゃんに様々な影響が出ます。そうした影響のことを「胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)」と呼びます。

顔面の特徴的な顔貌や低体重、脳障害や中枢神経系の障害、知的能力障害などがあります。胎児性アルコール・スペクトラム障害には治療法がなく、対策は予防のみです。

 

妊娠中のどの時期の飲酒も影響を及ぼす危険性があり、少量の飲酒にも危険があります。妊娠がわかった時点で、完全にお酒をやめるようにしましょう。

 

カフェインの過剰摂取

カフェインはコーヒーやお茶、炭酸飲料、栄養ドリンクなどに含まれており、胎盤を通って赤ちゃんに届きます。そのため各国の保健機関が、妊娠中はカフェインの過剰摂取をしないよう提言しています。

国によって多少の差がありますが、1日200~300mg(コーヒーの場合はマグカップ2杯ほど)までにとどめるよう、すすめられています。

 

生ものの飲食

妊娠中は抵抗力が落ちやすく、食中毒になると下痢や嘔吐のため脱水症状となり、重篤な場合、流産や早産につながってしまう危険性もあります。

また、胎盤を通して赤ちゃんに感染する食中毒もあります。妊娠中はできるだけ生ものを避け、加熱調理したものを食べるようにしましょう。

 

身体に負荷をかける行動

妊娠前から行っている適度な運動であれば、基礎体力維持のために続けていくことはできます。ただし重労働や過度の運動、長時間のデスクワークなど、身体に負荷をかける行動は避けましょう。

転倒の可能性がある、また重いものを持ち上げたり踏ん張ったりする運動はよくありません。もし新しく運動を始める場合は、妊娠初期を過ぎ安定期に入ってからがよいでしょう。

つらいと感じる、疲れが続く状況は、身体に負荷がかかりすぎているのかもしれません。身体に負荷をかける行動は、流産や早産につながる可能性もあります。

 

旅行もできるだけ避けた方が無難です。妊婦さんの長距離移動はエコノミー症候群を引き起こしやすく、旅行は何かと無理をしがちです。

旅行先で体調を崩したときに、診てもらえる産婦人科を探すのが難しいこともあります。もし帰省などどうしても遠方に行かなくてはいけない時は、事前に必ずかかりつけ医と相談しましょう。

 

コンドームをつけないセックス

妊婦健診で安静の指示がなければ、妊娠中のセックスは可能です。ただし、妊娠初期は体調が不安定なことも多く、あまりセックスをしたくないと感じることもあります。またセックスの刺激は子宮収縮を促すので、お腹が張る、出血するといった症状が出ることも。

そういうときは無理せず、妊婦さんの心身を第一に考えましょう。できれば安定期に入るまで待つ方が安心です。

 

精液の中には、流早産や破水の原因になる細菌や化学物質が含まれています。妊娠中は抵抗力が下がり、細菌感染が起きやすいので、セックスの際にはコンドームを必ず使用しましょう。また、お腹を圧迫する姿勢にならないよう気を付けてください。

 

ストレス

妊婦さんが強いストレスを受けると、胎児の発育にも影響があることがわかっています。ストレスは交感神経を刺激し、血管を収縮させ、血流を悪くさせます。血流が悪くなると、赤ちゃんに十分な酸素や栄養が届きにくくなります。

また筋肉を緊張させ、子宮が収縮し、お腹が張るリスクも。こうしたことから、ストレスは流産や早産を起こす可能性があるのです。

 

また、ストレスによって分泌されるコルチゾールは、ストレスホルモンとも呼ばれています。妊婦さんに過度のストレスがかかることで、コルチゾールが多く産生され、これが胎児に届いて発達に影響することがあるようです。

 

「お腹の赤ちゃんは順調に育っているかな?」と不安になるのは自然ですが、過度に心配をしてストレスをためるのは、赤ちゃんのためにもいいことではありません。趣味を楽しんだり、家族に不安を打ち明けたり、出産準備をしたりと、楽しい気分になることを行いましょう。

 

体を冷やす

身体が冷えると血管が収縮し、血流が悪くなります。また子宮の筋肉が収縮し、お腹が張りやすくなります。全身の凝りや、つわりの悪化、むくみ、だるさなどを招く原因にもなるでしょう。飲み物や食べ物の工夫や、衣服の調節、適度なエクササイズや足湯などで、冷え対策を行いましょう。

 

 

《まとめ》

 

妊娠初期のママは、お腹の赤ちゃんが元気なのか、妊娠が順調に進んでいるのか、心配になってしまいますよね。しかし、過度のストレスは胎児に悪影響だとわかっています。出血や下腹部痛がなければ、あまり心配しすぎないようにしましょう。定期的な妊婦健診を受けて、健やかな妊娠生活を送ってくださいね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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ママのお悩みの声

妊娠初期に出血なしの下腹部痛が続くのは?

妊娠初期に大量出血して不安

       

監修者

山手 実佳 先生

助産師

国立福山病院附属看護学校卒業後、看護師として勤務。
第二子出産後、岡山大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻に進学し、助産師免許取得。
大学の非常勤講師、産婦人科病院、不妊治療専門クリニックなどで勤務。
現在は助産院勤務しながら、自身の出張・オンライン専門のすまいる助産院を開業中。産前産後の身体と心をサポートしてます。

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