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2023.09.05
サイレントベビーとは本当にある?特徴は?原因と対処法を正しく知ろう
「サイレントベビー」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。直訳すると「静かな赤ちゃん」ですが、具体的にはどのような赤ちゃんのことか知らないママも多いでしょう。今回はサイレントベビーの特徴や、考えられる原因を学んでいきましょう。もしかしてサイレントベビーかなと思ったときの対処法、また育児におけるママとパパの心構えについても医師が解説していきます。
目次
- 「サイレントベビー」とは?どんな赤ちゃんのこと?
- ・サイレントベビーの特徴6つ
- ・サイレントベビーに医学的な根拠はない
- サイレントベビーになる原因
- ・原因1. 赤ちゃんに無関心
- ・原因2. コミュニケーションがない
- サイレントベビーかなと思ったら?やるべき対処法
- ・時間を決めてお世話をする
- ・赤ちゃんとのコミュニケーションを工夫する
- ・放置しすぎない
- ・テレビやスマホに頼りすぎない
- ・小児科に相談する
- ・赤ちゃんの個性を理解する
- 赤ちゃんとのコミュニケーションは大切
- サイレントベビーを心配するママのよくある質問
- ・Q. 赤ちゃんが何しても泣き止まないときはどうしたらいい?
- ・Q. 赤ちゃんが一番泣く時期・夜泣きのピークはいつ頃?
「サイレントベビー」とは?どんな赤ちゃんのこと?
「サイレントベビー」とは日本語で訳すと、「静かな赤ちゃん」です。具体的には、無表情で感情の表出が乏しく、あまり泣いたり笑ったりしない赤ちゃんのことを言います。
サイレントベビーの特徴6つ
サイレントベビーの主な特徴として、以下のようなものが挙げられます。
□ オムツが汚れているのに泣かない
□ 無表情
□ 自己表現能力が乏しい
□ 視線が合わない
□ 1人でずっと遊んでいる
□ 手足の動きが少ない
生まれたばかりの赤ちゃんは感情の表出がまだ少なく、「眠い」「暑い」「苦しい」など負の感情をすべて泣くことで表現します。それが生後4ヶ月頃になると、嬉しい時には笑顔が見られるようになります。
この「泣く」や「笑う」という動作で、ママは赤ちゃんの変化に気づいて行動できます。しかしサイレントベビーの場合は、そういった感情表現があまり見られません。
サイレントベビーに医学的な根拠はない
この「サイレントベビー」という言葉は、医学用語ではありません。いわゆる造語として知られています。
泣く・笑うという自己表現能力が乏しく、反応が薄い赤ちゃんは、成長につれてコミュニケーション能力の低下や発達障害の可能性が指摘されることもあります。
しかしあくまでも医学的な根拠はないため、安易にサイレントベビーという言葉を乱用するのはよくないでしょう。
サイレントベビーになる原因
赤ちゃんがサイレントベビーになる原因としては、以下のようなものが挙げられます。
原因1. 赤ちゃんに無関心
赤ちゃんのことを放置しすぎたり、長時間泣かせっぱなしにしたりすると、サイレントベビーになりやすいといわれています。
ずっと放置された赤ちゃんは「自分はかまってもらえない」と思い、泣くことさえも諦めてしまうと考えられています。
原因2. コミュニケーションがない
赤ちゃんにテレビや携帯などを見せすぎたり、コミュニケーションがないことも、サイレントベビーにつながる要因と考えられます。
おすすめ情報
サイレントベビーかなと思ったら?やるべき対処法
赤ちゃんの反応が薄いと「もしかしたらサイレントベビーかも?」と不安になるかもしれません。ママが知っておきたい赤ちゃんとの関わり方について、解説していきます。
時間を決めてお世話をする
赤ちゃんの反応が薄くても放置しすぎず、時間を決めて授乳やオムツ交換をしましょう。オムツが汚れてもあまり不快に感じない赤ちゃんもいるので、2~3時間毎にこまめに替えてあげるのもいいでしょう。
赤ちゃんとのコミュニケーションを工夫する
オムツ交換や授乳のタイミングで、赤ちゃんに積極的に触れましょう。一緒に歌う、音楽を聴かせる、また語りかけることは、赤ちゃんの発達にもいい影響を与えます。
日常的に赤ちゃんの目を見てコミュニケーションをとるように意識しましょう。もしも赤ちゃんに病気や障害の兆候がみられた時に、すぐに気づくことができます。
放置しすぎない
泣いている赤ちゃんを長時間放置しすぎると、赤ちゃんが欲求を諦めることに繋がります。ママやパパは赤ちゃんを守ってくれて、欲求をかなえてくれる存在だと信頼してもらうことが大切です。
テレビやスマホに頼りすぎない
もちろんママにも息抜きの時間が必要です。テレビやスマホを見る時間もあるでしょう。それに赤ちゃんに動画を見せると、嬉しがり笑顔も見られるかもしれません。音楽に合わせて身体を揺らしたり、手を叩いたりする様子も出てくるでしょう。
ただし過剰に頼りっぱなしになるのは良くありません。できるだけ赤ちゃんとの時間を確保しながら、「こういう時にはメディアに頼ろう」というタイミングを決めておくのがいいでしょう。
小児科に相談する
もしも極端に反応が薄いなと感じたら、小児科に相談することもおすすめです。医学的な視点で説明してもらえると、安心できるかもしれません。
赤ちゃんの個性を理解する
注意しておきたいのが、赤ちゃんにも個性があるということ。よく泣く赤ちゃんもいれば、あまり泣かない赤ちゃんもいます。あまり泣かない赤ちゃんを、それだけでサイレントベビーと決めつけるのは時期尚早です。しばらく見守ることも大切ですよ。
赤ちゃんとのコミュニケーションは大切
赤ちゃんとのコミュニケーションは、情緒の発達に非常に大きな影響を与えます。積極的に赤ちゃんに触れ、ベビーマッサージを取り入れるなどして、赤ちゃんの目を見て過ごす時間を作りましょう。
赤ちゃんが微笑むと、ママも気持ちが落ち着きます。そうすると赤ちゃんの微妙な変化にもすぐに気づけますので、日々のコミュニケーションを大切にしましょう。
サイレントベビーを心配するママのよくある質問
赤ちゃんがなかなか泣き止まず、「放っておくとサイレントベビーになるかも」と聞くと、ママはとても不安になってしまいますよね。よくある質問に回答していきます。
Q. 赤ちゃんが何しても泣き止まないときはどうしたらいい?
-
- 絶対に泣き止ませないといけないという考えは、ママが自分を追い詰めてしまい危険です。どうしても赤ちゃんが泣き止まないときは、一時的にあえて抱いてあやさずに泣かせる育児法もあります。ただし赤ちゃんをずっと放置はせず、おおらかな気持ちで優しく見守るようにしましょう。どうしてもそばを離れる時には赤ちゃんに一声かけ、戻ったら再び話しかけて笑顔を見せてみてください。
Q. 赤ちゃんが一番泣く時期・夜泣きのピークはいつ頃?
-
- 赤ちゃんがよく泣く時期は、生後2~3週間ごろから。生後1~2ヶ月でピークとなり、生後3ヶ月程度で治まるでしょう。しかし中には、生後5~6ヶ月まで強い泣きが続く子もいます。夜泣きは早くて4ヶ月頃から始まり、生後7~9ヶ月頃まで続くと言われています。
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✔新生児が寝ない!なぜ?赤ちゃんが寝ない理由&先輩ママの寝かしつけ方
《まとめ》
赤ちゃんの反応が鈍いと感じると、「サイレントベビーなのではないか」と心配することもあるでしょう。まず日頃からしっかりとコミュニケーションをとって、毎日赤ちゃんがどんな時に反応するのかを観察しましょう。赤ちゃんの個性を大切にしながら見守り、必要であれば専門家に相談しましょう。
※写真提供:PIXTA
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ママのお悩みの声
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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