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2020.11.24

《新生児の育児》助産師が教える一日のタイムスケジュール&お世話のポイント

赤ちゃんが生まれて退院すると我が家での生活がスタート。あらゆる環境が一変し、赤ちゃん中心の生活になることで、ママは慣れるまで「辛い」と感じてしまうことも少なくありません。では一体どのような日常が待ち受けているのでしょうか?新生児の一日のスケジュールと合わせて、辛い時期を乗りこえる秘訣をご紹介します。

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新生児の一日の生活リズムを知ろう

新生児の一日

 

子宮の中の温かい羊水で守られていた赤ちゃんは、外の世界の全てが初めてで新しい感覚や出来事の連続です。

ママやパパの腕の中で気持ちよくなったり、光や音などの刺激でびっくりして泣き出すこともあるでしょう。安心して健やかに過ごせるよう、愛情をたっぷり注いであげたいですね。

 

それでは、生まれたての赤ちゃんはどんな1日を過ごすのでしょうか新生児とママの1日のタイムスケジュールの例を見てみましょう。

 

ママ 時間 赤ちゃん
おむつ替え・授乳 0:00 母乳・ミルク
授乳 1:00 ぐずぐず・母乳・ミルク
睡眠 2:00 睡眠
おむつ替え・授乳 3:00 母乳・ミルク
睡眠 4:00 睡眠
  5:00  
おむつ替え・授乳 6:00 母乳・ミルク
朝食準備・パパを見送る 7:00 睡眠
ママの朝食 8:00  
おむつ替え・授乳 9:00 母乳・ミルク
洗濯・掃除 10:00 睡眠
  11:00  
おむつ替え・授乳 12:00 母乳・ミルク
昼食 13:00 睡眠
買い物 14:00  
おむつ替え・授乳 15:00 母乳・ミルク
夕食準備 16:00 睡眠
  17:00  
おむつ替え・授乳 18:00 母乳・ミルク
夕食 19:00 睡眠
後片付け 20:00 パパと沐浴
おむつ替え・授乳 21:00 母乳・ミルク
ママ入浴 22:00 睡眠
休息 23:00 起きて目をキョロキョロ

 

新生児はおむつ替え・授乳・睡眠の繰り返し

新生児期の赤ちゃんは、母乳は1~2時間ごと、ミルクは3時間ごとの授乳です。赤ちゃんの胃の大きさはピンポン球くらい小さいので、すぐお腹がいっぱいになって眠ります。

おしっこやうんちの回数も多いので、授乳前にはおむつ替えをします。

 

昼夜関係なくこの繰り返しになりますので、ママは夜まとまって眠ることができません。ですから、日中も赤ちゃんと一緒にお昼寝する必要があります。

できれば産後1ヶ月は、掃除や買い物などの家事は家族や自治体のサポートを得て、その時間を赤ちゃんとのお昼寝タイムにあてましょう。

ミルクであれば夜の授乳の1回でもパパや家族に担当してもらえると、ママも休めるかもしれませんね。

 

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《産褥期》ママの体と心の劇的変化とは?【助産師が解説】とにかく休むことが大切

 

 

新生児の育児のポイントと特徴

新生児とは、子宮外の生活に体が慣れるまでの赤ちゃんを言います。期間は生後28日間です。新生児期はあっという間に過ぎていきますので、日々大切に過ごしたいですね。

 

母乳は欲しがる時に欲しいだけ、ミルクは3時間程度あける

 

新生児期の赤ちゃんで母乳育児の場合、授乳間隔や時間は定まっていません。10分で終わる時もあれば、1時間以上かかるときもあります。また、授乳後30分も経たないうちに、また次の授乳になる時もあります。

母乳の場合は、欲しがる時に欲しいだけ授乳するというのが基本なので、1日に10~15回以上授乳するママもいます。ミルクの場合は消化に時間がかかるので、次の授乳まで3時間程度あけましょう。

 

おしっこやうんちは少量ずつ何度も出る

 

新生児の1日の排尿回数は10~15回程度、排便回数は母乳の場合は6~12回、ミルクでは1~4回です。

おしりに付着するおしっこやうんちの成分により、おむつかぶれを起こすこともあります。赤ちゃんがおしっこやうんちをしていないか、こまめにチェックしましょう。

 

母乳育児をしていると、うんちに白い粒々が混じっていることがありますが、これは顆粒便と言って脂肪やカルシウムの塊なので問題ありません。

うんちの色で注意が必要なのは、白、赤、黒です。普段の黄色や緑、茶色から変化があった場合は、小児科に相談しましょう。

 

 

新生児育児で気をつけたいこと3つ

どうしても日々の生活は赤ちゃん中心になり、気づくと自分のことは後回しになってしまいます。でも、産後1ヶ月くらいは頑張りすぎず、ママの体と心の回復を大切にして過ごしてくださいね。

 

1. 産後2~3週頃に心と体の疲れがピークに

産後2~3週頃は体と心の疲労がピークとなり、産後うつになりやすい時期と言われています。出産施設の中には、2週間健診で産後うつの兆候がないかスクリーニングを行うところもあります。

不安に感じていること、心配なこと、困っていることがあれば助産師に相談してみましょう。それだけでも心が軽くなり、育児を楽しめるようになりますよ。

 

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いつまで続く?新生児の育児が辛い時【助産師アドバイス】乗り越える方法 

 

2. 新生児は階段をステップするように成長

ちょうどママの疲れがピークの頃、赤ちゃんは体と心の成長・発達時期に入り、いつも以上に母乳やミルクを欲しがり、たくさん泣きます。

母乳が足りてないのかも?と心配になったり、どうして泣いているのか分からなくて途方に暮れるママもいることでしょう。

 

赤ちゃんの心の発達は徐々にではなく急激に訪れます。寝て起きたら世界が全く違う様子になっていて、赤ちゃん自身が驚き、戸惑い、怖くなり泣くのです。

その変化を受け入れられるようになるには、ママのスキンシップや優しい声、抱っこで安心させてあげるのが一番の近道です。

 

何をしても泣きやまない時は、「赤ちゃんは今成長しているのね」「一緒に頑張ろう」「これを乗り越えたらどんな新しいことができるようになるのかな」と前向きな気持ちで接してみましょう。ママの心の余裕が赤ちゃんの心の安定につながり、混乱の時期は短くなります。

 

3. 体を休めて無理をしない

ママも赤ちゃんも、心と体の急激な変化で毎日をこなしていくので精一杯な状態です。無理せず、周りの人達のサポートを受けましょう。

パパや家族には遠慮せず、こんなことをしてくれたら助かる、こうしてもらえると嬉しい、いつもありがとう、と感謝の気持ちを込めながら言葉で伝えるとお互いに分かり合えます。

また、産後ケア施設や自治体のサポートサービスなどを利用してみるのもよいでしょう。

 

 

《まとめ》

 

ママが幸せだと赤ちゃんも落ちついて過ごすことができます。自分や家族のことをしなければならないため、大変に感じることもあるかと思いますが、今しか味わえない忙しさだと思って、家族とともに乗り越えていけたらいいですね。

赤ちゃんは居るだけで周りの人を笑顔にしてくれる、素敵な存在です。様々な人と支え合いながら、赤ちゃんを育てていきましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。

2010年一般社団法人格を取得。

2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。

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