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2024.08.14
【医師監修】つわり中にげっぷが増える!妊娠初期のげっぷの原因と対処法
妊娠すると多くの人が悩むつわり。症状には個人差がありますが、つわり中はげっぷが増えてつらいという声もあります。この記事では、つわりの時期にげっぷがなぜ増えるのか、その原因を学んでいきましょう。げっぷが増えるときの対処法を知り、「げっぷつわり」を乗り越えていきましょう。
目次
- つわりで「げっぷ」が増える原因5つ
- ・1. ホルモンバランスの変化
- ・2. 自律神経の乱れ
- ・3. 子宮の成長
- ・4. 食事回数の増加
- ・5. つばを飲み込む回数の増加
- 「げっぷつわり」の可能性も
- ・げっぷつわりとは?
- ・なぜげっぷつわりが起こるのか
- 《体験談》つわり中のげっぷに悩んだ先輩ママ
- ・「げっぷが出なくて気持ち悪さが倍増」
- ・「げっぷの勢いで吐く」
- ・「吐くかと思ったらげっぷだけ」
- ・「常に口に何かを入れるのが逆効果」
- 気持ち悪いげっぷを楽にしたい!対処法とは
- ・食事をゆっくり食べる
- ・炭酸を控える
- ・背中をさすってもらう
- ・食後は深呼吸してリラックス
- ・気分転換を図る
- ・睡眠をしっかり
つわりで「げっぷ」が増える原因5つ
つわり中はなぜ、げっぷが増えるのでしょうか。その原因を5つ紹介していきます。
1. ホルモンバランスの変化
妊婦さんの体内では、妊娠を継続させるために多くのホルモンが変化していきます。特に、妊娠中に増加する女性ホルモンの「プロゲステロン」は、腸の働きを抑える作用があります。そのため胃腸の働きが弱り、消化不良を起こしやすく、お腹の中で発生したガスがげっぷとして出てしまうようです。
2. 自律神経の乱れ
妊娠中はホルモンバランスの変化に加え、生活リズムもかなり変わります。すると自律神経が乱れ、心身に大きな影響を及ぼしてしまいます。
「げっぷが出そうで出ない」といった経験があるかもしれません。喉に何かが詰まったような感覚は、自律神経の乱れが原因とされています。
妊娠による心身の不調でストレスを抱えると、さらに自律神経が乱れ、胃腸の働きが鈍り、消化不良を起こしてげっぷが出やすくなることがあります。特に妊娠初期は、妊娠に身体がまだ慣れておらず、自律神経が大きく心身に影響します。
3. 子宮の成長
妊娠週数が進むにつれて、お腹の赤ちゃんがどんどん成長して大きくなります。それに伴い子宮も増大するため、大きくなった子宮が腸を圧迫し、腸の動きが悪くなりがち。ガスが溜まりやすくなって、それがげっぷとして出ることがあります。
4. 食事回数の増加
つわり中は、1度に多くの量を食べられないため、必然的に食事の回数が増えます。その分、食べ物と一緒に空気を飲みこむことも多くなるため、溜まった空気がげっぷとして出ます。
食べづわりなど、空腹で気分が悪くなってしまう妊婦さんもいます。すると食事回数の増加しに伴い、げっぷが増えるでしょう。
5. つばを飲み込む回数の増加
つわりで吐き気がある時、無意識につばを飲み込むことがあるでしょう。頻繁につばを飲み込むと、同時に空気も飲みこんでしまいます。そしてお腹の中に空気がたまり、げっぷの回数が増えます。
またつわりの種類で、よだれつわりというものがあります。よだれが異常に出てくるので、口の中がよだれであふれ、飲みこんでしまいます。口の中が苦く感じることや、ねばつくような不快感もあるので、つばを飲み込む回数が多くなりげっぷが増えます。
「げっぷつわり」の可能性も
妊娠中にげっぷが多いとき、げっぷつわりの可能性もあります。げっぷつわりとは何か、解説していきましょう。
げっぷつわりとは?
妊娠すると、ホルモンの影響で全身の筋肉が緩みやすい状態になります。
空気や胃の内容物を逆流させないための、食道と胃の境目にある「下部食道括約筋」も緩むので、げっぷが出やすくなってしまいます。げっぷが出そうで出ない感覚や、空気を必要以上に飲み込むことによるお腹の張りもあります。
つわり中は、食べ物の匂いや空腹感によっておこる気分不良感、吐き気などがあり、酸っぱい液がこみあげる呑酸も伴うため、げっぷは非常に不快でしょう。
なぜげっぷつわりが起こるのか
食事や水分を摂るときに一緒に空気を飲み込むため、不要な空気を外に出そうとげっぷが起こります。妊娠していない時は、空気の逆流を防ぐ弁がしっかりと活躍しているので、それほど気にならないでしょう。
しかし妊婦さんの場合、筋肉の緩みや必要以上の空気の飲み込みにより、頻回なげっぷやげっぷつわりが起こりやすくなります。
不安やストレスもげっぷを助長させます。ストレスや過度な緊張を感じると、無意識につばを何度も飲みこむためです。
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《体験談》つわり中のげっぷに悩んだ先輩ママ
ここで、つわり中のげっぷに悩んだママの体験談を紹介していきます。
「げっぷが出なくて気持ち悪さが倍増」
- げっぷが出そうなのに全然出ないときが、本当につらかった。胸にたまった空気が出れば楽なのだが、じんわりと溜まっていく感じが苦しくて大変でした。ようやくげっぷが出ても、またすぐに空気が胸にたまっていき、キリが無くてイライラした。
「げっぷの勢いで吐く」
- そもそも吐き気が治まらないなか、頻繁にげっぷをしていたが、それでもスッキリ出てこない。やっと大きなげっぷで出ると、一緒に吐いてしまうこともあった。口の中がとても酸っぱくなってさらに気分が悪くなる一方。安定期になってやっと治まっていったが、本当につわりの時はつらかった。
「吐くかと思ったらげっぷだけ」
- 吐き気はあるけど吐けないつわりのタイプ。トイレに駆け込んではげっぷだけ出る、というのを毎日繰り返していた。仕事中はしばらく話せずに黙り込んでしまうことも多くなり、周りに心配をかけた。
「常に口に何かを入れるのが逆効果」
- 口の中がずっとまずいので、いつでも水を飲んだり、飴やガム・タブレットを舐めたり、氷を口に含んだりしていた。その時は気が紛れるが、そのせいでげっぷも増えていたのだと思う。
気持ち悪いげっぷを楽にしたい!対処法とは
妊娠中に増えていく、つらいげっぷの対処法を紹介します。
食事をゆっくり食べる
早食いすることで、空気を飲む量も多くなります。できるだけ、食事はゆっくり摂るようにしましょう。
炭酸を控える
炭酸飲料は口がさっぱり爽快になると思うかもしれませんが、お腹に空気が溜まりやすくなります。できるかぎり控えた方がいいでしょう。
背中をさすってもらう
げっぷが出そうで出ないときや、げっぷが多いときは、背中をさすってもらうようにしましょう。軽くたたいてもらうのもおすすめです。
食後は深呼吸してリラックス
食後は楽な姿勢で、胸やお腹を意識しながら深呼吸をします。食後3時間くらいは横にならないようにすると、空気が溜まりにくくなります。
気分転換を図る
ストレスや緊張が強い状態でいると、交感神経が働き、無意識につばを飲み込んでしまいます。リラックスできる音楽を聴く、マッサージをするなど、気分転換をはかりましょう。
睡眠をしっかり
妊娠中は、生活リズムや体調の変化で様々なストレスを抱えます。睡眠不足で脳が疲労するとさらに心身の不調が悪化しますので、しっかり睡眠をとるようにしましょう。
好きなアロマをたいてみる、あるいは寝室の湿度や温度を見直してみることで、質のいい睡眠がとれるかもしれません。眠る前には、コップ1杯のホットミルクを飲んでもいいですね。
《まとめ》
つわり中は、ホルモンの影響や食事回数の増加により、げっぷが出やすくなります。ゆっくり食べるように意識しながら、リラックスする時間を取り入れ、生活環境を整えることがおすすめです。
※写真提供:PIXTA
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ママのお悩みの声
1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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