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2024.03.05
ミルクティーのカフェイン量はどれくらい?1日の目安量・紅茶・コーヒーとの比較
甘くてほっとするミルクティーは、女性にも人気の飲み物。しかし妊娠中や授乳中のママは、カフェインの摂取が気になりますね。この記事では、ミルクティーのカフェイン量を解説していきます。紅茶・コーヒーと比較しながら説明しましょう。
目次
ミルクティーのカフェイン量はどれくらい?
ミルクティーのベースは紅茶です。紅茶にはカフェインが含まれるため、どれくらいミルクティーを飲んでもよいのか迷うかもしれません。ミルクティーのカフェイン量は、紅茶をストレートで飲むときとほとんど変わりないと考えましょう。
もちろん紅茶とミルクの配分によっては、カフェインの量は変わります。紅茶の種類や入れ方によっても異なるでしょう。カフェインが気になるときは、紅茶を薄めに入れたミルクティーにするとよいかもしれませんね。
紅茶に含まれるカフェイン量は、浸出液100mlあたり3mgとなります。(茶葉5gを熱湯360mlに1.5~4分間浸して出した量)
【カフェイン比較】ミルクティー・紅茶・コーヒー・緑茶
ミルクティーのカフェイン量を、紅茶・コーヒー・緑茶と比較していきます。
カフェインの摂取基準
まず比較するにあたり、カフェインの摂取基準について知りましょう。
米国食品医療品局(FDA)を参考にすると、成人の1日のカフェイン摂取の目安は400mgです。それ以上は飲みすぎとなり、身体に差し障りますので注意してください。そして英国食品基準庁(FSA)によると、妊婦さんが摂取しても問題ないカフェイン量は、1日に200mgまでとされています。
紅茶のカフェイン量
紅茶のカフェイン量は、100mlあたり30mgです。この数値は、一般的においしいとされる茶葉5gを熱湯360mlで抽出した場合です。カップ1杯の紅茶(200ml)では60mgとなります。
ミルクティーのカフェイン量
ミルクティーには、ロイヤルミルクティーと普通のミルクティーがあります。
ロイヤルミルクティーは水と牛乳で茶葉を煮出して作るので、カフェインの量は紅茶とほぼ同量の30mg/100mlです。一方で通常のミルクティーは紅茶を牛乳で割るため、紅茶が薄くなり、少しカフェインの量が少なくなります。
「紅茶8に対し牛乳2」で割った場合は24mg/100mlとなり、紅茶をストレートで飲むよりも少なくなります。
コーヒーのカフェイン量
コーヒーはカフェイン量が最も多い飲料。60mg/100mlなので紅茶の2倍にあたる量です。カップ1杯(200ml)では120mgとなるため、妊婦さんはコーヒーを1~2杯飲むだけで、1日の目安量に達します。
お茶のカフェイン量
・緑茶 20mg/100ml
・ウーロン茶 20mg/100ml
・麦茶 0mg/100ml
コーヒーや紅茶に比べて、お茶のカフェインはかなり少ないのがわかりますね。
それぞれの飲み物を比べると、圧倒的にカフェイン量が多いのは、コーヒーだとわかります。ミルクティーは2種類あるので、作り方の違いでカフェインの量が異なります。
カフェイン量が多いロイヤルミルクティーは飲む頻度を減らす、ミルクティーは紅茶を薄めにするなど、工夫してカフェイン摂取量を調整するといいでしょう。
※カフェイン量比較
種類 |
カフェイン量(100mlあたり) |
コーヒー | 60mg |
紅茶 茶葉5gを熱湯360mlで抽出した場合 |
30mg |
通常のミルクティー 紅茶8に対し牛乳2で割った場合 |
24mg |
ロイヤルミルクティー | 30mg |
緑茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
麦茶 | 0mg |
おすすめ情報
カフェイン摂取にメリットはある?
妊娠中や授乳中の摂り過ぎに注意すべきカフェインですが、摂取するメリットはいくつかあります。
疲労感を和らげる
カフェインには興奮作用があります。筋肉や神経を刺激して興奮させて、疲労感を軽減させる働きをもちます。デスクワーク中にコーヒーや紅茶を摂取して、作業効率が上がる経験をした人は多いかもしれません。
眠気冷まし
カフェインは中枢神経を刺激して、眠気を覚ましてくれます。交感神経が優位な状態になりますので、眠気予防にもなります。仕事中などは、作業効率を上げてくれることが期待されます。
頭痛を軽減する
カフェインには血管収縮作用がありますので、血管収縮や拡張によって起こるとされる片頭痛の緩和効果が期待できます。
妊娠・授乳中は注意!カフェイン摂取のデメリット
妊娠中や授乳中はカフェインが推奨されません。デメリットを正しく理解しましょう。
妊娠中の影響
妊婦さんがカフェインを過剰摂取すると、カフェインの血管収縮作用により、子宮や胎盤の血流が悪化し、お腹が張りやすくなり、流産のリスクが高まる危険性があります。胎盤の血流が少なくなることで、お腹の赤ちゃんの発育障害につながる可能性も指摘されています。
授乳中の影響
母乳は血液でできているため、カフェインが母乳を通じて赤ちゃんに移行してしまいます。赤ちゃんは薬物代謝の力が非常に弱く、母乳に含まれるカフェインは赤ちゃんの身体に50~100時間程度とどまるといわれています。
またカフェインの興奮作用によって、赤ちゃんの寝つきが悪くなる可能性もあります。授乳中のカフェイン摂取も、妊娠中の基準値と同じと考え、上限を超えないようにしましょう。
寝つきが悪くなる
カフェインの摂りすぎにより、寝つきが悪くなる、眠りが浅くなる、夜中に起きてしまうなど睡眠障害が現れることがあります。寝る前にはカフェインを摂らないようにしましょう。
めまいや心拍数の増加
カフェインは中枢神経を刺激し、興奮状態となります。摂取しすぎるとめまいや心拍数の増加、興奮状態、不安症状などが起こり得ます。妊娠中や産後は、体調が不安定になりがち。カフェイン多量摂取によってさらに不安が強くなる場合もあるため、注意しましょう。
吐き気や下痢など消化器症状
カフェインを摂取しすぎると、消化管が刺激されて吐き気や下痢などの消化器症状が現れます。胃腸の調子が悪い時は特に、カフェインを摂らないようにしましょう。
妊娠中・授乳中にミルクティーを飲むとき
妊娠中や授乳中にミルクティーを飲むとき、注意したいポイントを挙げていきます。
■飲みすぎない
妊娠中や授乳中のカフェイン摂取における基準値は、1日あたり200mgとされています。2~3杯までであれば、ミルクティーを飲んでも問題ありません。ただし、できれば水分補給は水やお茶にして、ノンカフェインで過ごす習慣にしたほうが無難でしょう。
■寝る前のカフェインは避ける
カフェインによって興奮状態となると、質のいい睡眠を阻害してしまいます。良質な睡眠のためには、寝る前のカフェインを避けた方がよいでしょう。寝つきが悪い人は、よけいに眠れなくなることがありますので、注意しましょう。
■授乳後に飲む
カフェインを摂取すると、母乳を通して赤ちゃんに多少は移行していきます。母乳育児中はなるべく避けた方がよいでしょう。もし飲みたい場合は、授乳が終わった直後にすることで、母乳へのカフェイン移行は抑えることができます。
妊娠中や授乳中にカフェインを摂ってしまったら?
妊娠中や授乳中にカフェインを摂取してしまっても、あわてないようにしてください。赤ちゃんの健康状態に、すぐに何か起こるというわけではありません。適量のカフェインであれば全く問題ありませんので、あまり心配しすぎないようにしましょう。
《まとめ》
説明したとおり、カフェイン摂取にはメリットもあります。あまり過敏になり、摂取を控えることにストレスを感じるようであれば、逆効果になります。過剰に摂取しない限りは、母体や胎児に何ら影響はありません。
ほんのり甘いミルクティーが好きな人は多いでしょう。妊娠中や授乳中は、タイミングを見て適量を飲むことをおすすめします。適切な量を守り、楽しみながら飲むようにしましょう。
※写真提供:PIXTA
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ママのお悩みの声
1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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