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2023.02.27
妊娠中に食べてはいけないお菓子は?【助産師】おすすめのおやつ&食べ方
妊婦さんは辛いつわりが終わると、食べ物が美味しく感じるもの。お菓子を食べ始めると止まらなくなり、つい食べすぎてしまうこともあるでしょう。しかし妊娠中には、避けた方が良いお菓子もあります。ここでは、妊娠中のお菓子との付き合い方を学んでいきましょう。助産師によるおすすめのおやつ・お菓子の選び方もお伝えします。
目次
- 【妊娠中に食べてはいけないお菓子】ママ・赤ちゃんへの影響とは?
- ・妊娠中は避けたい「スナック菓子」
- ・妊娠中は避けたい「人工甘味料・添加物を使用したお菓子」
- ・妊娠中は避けたい「アルコール入りのお菓子」
- ・妊娠中は避けたい「カフェイン入りのお菓子」
- 【妊娠中にお菓子を食べるとき】注意するポイント
- ・1. おやつは1日200kcalにする
- ・2. 小分けにして食べる
- ・3. 人工甘味料に注意する
- ・4. お菓子を食べる時間に注意する
- ・5. 食べる量をお皿に盛る
- ・6. 週単位で調整する
- 【妊娠中におすすめ】食べてもいいおやつ・お菓子の選び方
- お菓子のほかにも!妊娠中に気を付けたい食べ物
- ・食べることを控えた方がよい食材
- ・量を制限される食べ物
- ・果物も食べすぎに注意!
【妊娠中に食べてはいけないお菓子】ママ・赤ちゃんへの影響とは?
妊娠中のママは、避けた方がいいお菓子があることを知っていますか?ママや赤ちゃんに悪影響を及ぼすものもあるため、紹介していきます。
妊娠中は避けたい「スナック菓子」
食べ始めたら止まらないスナック菓子は、実は脂質が多く含まれています。脂質は急激な体重増加の原因になるので、注意が必要です。つわりが終わった後は、食べ物がとても美味しく感じられ、ついスナック菓子にも手を出してしまいがち。
しかし急激な体重増加は、妊娠中の母体のトラブルを引き起こし、妊娠経過や赤ちゃんの成長にも関係します。 妊娠中の体重増加が著しい場合、前期破水、妊娠高血圧症候群、巨大児分娩、帝王切開分娩、分娩時の出血過多、羊水混濁、胎児心拍異常のリスクが高まることが明らかになっています。
妊娠中は避けたい「人工甘味料・添加物を使用したお菓子」
人工甘味料や添加物に関しては、ある一定の厳しい基準が設けられています。人工甘味料や添加物の摂りすぎは、発がん性やアレルギーなどの健康被害を及ぼす可能性があるので、注意しましょう。赤ちゃんを育てる重要な妊娠期間は、できるだけ添加物や人工甘味料を避けて、無添加のものを選びましょう。
妊娠中は避けたい「アルコール入りのお菓子」
妊娠中にアルコールを大量摂取すると、胎児アルコール症候群のリスクが高まります。胎児アルコール症候群には、低体重・低身長、知能障がいや形態異常、脳性麻痺や行動障害を伴います。
焼き菓子に含まれる程度のアルコール量であれば、問題ありません。ウイスキーがしみ込んだケーキ、お酒の入ったチョコレート、お酒につけたドライフルーツを使用したお菓子などは避けましょう。
妊娠中は避けたい「カフェイン入りのお菓子」
妊婦さんの大量のカフェイン摂取は、流産、早産、低酸素状態を引き起こします。また鉄分やカルシウムの吸収を阻害するので、赤ちゃんの発育にも影響を及ぼします。
高カカオチョコレートには、カフェインが大量に含まれています。一度にたくさん食べないように注意しましょう。ちなみに妊娠中のカフェイン摂取量は、1日あたり200mg(コーヒー2杯程度)までが目安となります。
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【妊娠中にお菓子を食べるとき】注意するポイント
妊娠中に甘いものやスナック菓子を食べたくなる気持ちは、とてもよくわかります。妊婦さんのお菓子との付き合い方について、詳しく学んでいきましょう。
1. おやつは1日200kcalにする
厚生労働省による日本人の食事摂取基準では、「おやつは1日200kcal以下」という指針が明確となっています。例えばロールケーキ1個、プリン1個、どらやき1個などが、おおよそ200kcalです。
しかしこれでも毎日食べると、過剰摂取になってしまいます。しっかりメリハリをつけて調整しましょう。仮に2日間は100kcal程度のおやつ(果物やせんべい)を食べたら、3日目は200kcal摂取してもよいでしょう。
2. 小分けにして食べる
おやつやお菓子は小分けにして食べる癖をつけると、食べすぎを防げます。菓子パンやロールケーキなど、半分食べたら残りは明日にするなど、自分で食べ方を工夫するとよいでしょう。
3. 人工甘味料に注意する
おやつにゼロカロリーや低カロリーの食べ物を選ぶのは、あまりおすすめしません。なぜなら人工甘味料では血糖値が上がらないため、身体はもっと摂取したいと反応し、結果として食べ過ぎてしまうことが報告されているからです。カロリーが低いからといって、大量に食べることは避けましょう。
4. お菓子を食べる時間に注意する
おやつやお菓子を食べるのは、15時より前にしましょう。夕方から夜にかけて食べると、その分は身体に蓄積され、脂肪として身体についてしまいます。妊婦さんはただでさえ、出産に備えたエネルギーの蓄積のため太りやすい状態。おやつを食べる時間には注意しましょう。
5. 食べる量をお皿に盛る
スナック菓子を袋に入った状態のまま食べると、つい全部食べてしまいカロリーオーバーになることも。食べる量を決めてお皿に盛ると、食べすぎを防ぐことができます。
6. 週単位で調整する
もし「今日はランチで食べすぎてしまった」と思う時があれば、翌日やその次の日のおやつは控えめにし、1週間単位で調整しましょう。あまり我慢するとストレスも溜まるので、上手におやつと付き合っていきましょう。
おすすめ情報
【妊娠中におすすめ】食べてもいいおやつ・お菓子の選び方
おやつやお菓子はストレス発散にもつながります。上手に付き合っていくことが大切でしょう。ここからは、妊娠中におすすめのお菓子を紹介していきます。
おすすめ(1) 低糖質・低カロリーのお菓子
妊娠中は血糖値が上がりやすいため、低糖質・低カロリーのお菓子がおすすめ。低糖質のクッキー、低カロリーで食物繊維が豊富な寒天、こんにゃくを使ったゼリーなどは、妊婦さんのおやつにピッタリです。
おすすめ(2) 無添加のお菓子
香料や着色料を過剰に意識する必要はありませんが、できるだけ無添加のお菓子を選ぶとよいでしょう。化学調味料や着色料が入っていないポテトチップスやクッキー、素材を生かしたプリンなどもおすすめです。
おすすめ(3) 栄養が摂れるお菓子
妊婦さんに不足しがちなカルシウム・食物繊維・鉄分を、おやつで摂取するとよいでしょう。小魚アーモンドや干し芋、プルーン、ヨーグルトなどは食べやすく、必要な栄養素が摂れるので罪悪感がありません。
おすすめ(4) 満腹感が得られるお菓子
食べてすぐ満腹感が得られたら、食べすぎ防止になります。おせんべいやクラッカー、甘栗は満腹感が得られやすいので、食べすぎを防げるでしょう。
お菓子のほかにも!妊娠中に気を付けたい食べ物
妊娠中は、食べ物や飲み物に影響を受けやすい状態。食べるのを控えるべき食材や、量に注意してほしい食べ物を紹介します。
食べることを控えた方がよい食材
生魚、生肉、生卵、明太子、生ハム、ナチュラルチーズなどは火を通していません。食中毒になる可能性があるので控えましょう。妊娠中のアルコールは、胎児アルコール症候群を引き起こす可能性があるため控えてください。
量を制限される食べ物
水銀を多く含む魚、レバーなどビタミンAが多い食べ物は、摂りすぎると赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼします。また辛い物は胃の働きを弱めます。加工肉やインスタント食品は塩分が多く、高血圧の原因となることもあります。
それから昆布に含まれるヨウ素を過剰摂取すると、赤ちゃんの甲状腺機能低下を引き起こします。カフェインはコーヒー2杯程度であれば構いませんが、大量摂取はやめましょう。
果物も食べすぎに注意!
「お菓子じゃないから大丈夫」と思われがちな果物。実は果物は果糖を多く含むため、食べすぎは体重増加につながります。おやつと合わせて200kcalを目安にしましょう。
下記の果物は栄養素が豊富で、妊婦さんの強い味方にもなります。
・いちご、マンゴー:葉酸を多く含む
・プルーン、干しぶどう:鉄分が豊富
・キウイフルーツ、バナナ、ブルーベリー:食物繊維が豊富
上手に取り入れられると良いですね。
《まとめ》
妊娠中はストレスが溜まりやすく、お菓子や甘いものを食べてリフレッシュしたくなるでしょう。しかし避けた方が良いお菓子があることを、認識しておく必要があります。妊娠経過や赤ちゃんの成長に影響を与えることもあるため、食べるお菓子は注意して選びましょう。
※写真提供:PIXTA
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監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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