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2022.04.28

【FP監修】出産時の会陰切開や会陰裂傷は医療保険適用される?

出産すると多くのお金がかかるため、分娩費用の負担はなるべく減らしたいですよね。出産時の会陰切開や会陰裂傷縫合は、「公的医療保険が適用される?」「民間の医療保険の給付金を受け取れるのかも?」と気になる人もいるでしょう。ここでは、会陰切開は医療保険が適用されるのかを解説します。また適用される場合の給付金請求方法や、妊娠・出産時に使えるその他の補助金制度についても紹介していきます。

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会陰切開・会陰裂傷は保険適用?どんなとき適用される?

会陰切開での医療保険

 

赤ちゃんが出てくる際に会陰の伸びが悪いと、出産がスムーズに進まなかったり、会陰部が裂傷してしまう原因になります。そのため会陰部を数センチ切開し、赤ちゃんが出やすくする処置を行うことがあります。これが会陰切開です。

 

切開と聞くと、手術に該当するように思えます。しかしこれには、医療保険が適用される場合とされない場合があります。その違いについて説明していきましょう。

 

「正常分娩での会陰切開」は公的医療保険の適用外

実は正常分娩での会陰切開は手術ではなく、安全な出産のための「介助」という位置づけ。そのため、基本的に公的医療保険(健康保険)の対象にはなりません。

しかし分娩中に母体や赤ちゃんが危険な状態になり、吸引分娩や鉗子分娩を行った場合は「異常分娩」となります。それに伴う会陰切開は医療行為として、保険対象とみなされる可能性があります。

 

吸引分娩や鉗子分娩が、安全な出産のための予防として行われた場合には、対象外となります。どちらかわからないときは、病院に確認しましょう。

 

会陰切開は民間の医療保険の対象になる場合も

では、民間の医療保険についてはどうでしょうか?民間の医療保険では「手術すると入院日額×10倍(入院日額1万円なら10万円)」のように、定額が支払われるパターンが多いもの。対象であれば、ぜひ受け取りたいですよね。

 

民間の医療保険の場合は、保険会社・保険商品によって給付の基準が違います。公的医療保険の適用基準に合わせているものや、独自で基準を設定しているものなど様々。自分が加入している保険会社に、一度問い合わせてみてください。

 

もし分娩費用の領収書をみて、「手術」欄に点数や金額の記載があれば、公的医療保険が適用されているということ。民間の医療保険でも、保険金を受け取れる可能性が高いです。このような保険適用の会陰切開であれば、2人目・3人目出産の経産婦さんでも保険金は給付されます。

 

会陰裂傷は民間の医療保険が適用される?

会陰裂傷とは、赤ちゃんが出てくる際に、会陰部がうまく伸びずに裂けてしまうことです。会陰裂傷に伴う縫合は、程度によって保険の対象になる場合とならない場合があります。会陰裂傷の程度には4段階あり、以下のように分けられます。

 

1. 筋層に及ぶもの

2. 肛門に及ぶもの

3. 膣円蓋に及ぶもの

4. 直腸裂傷を伴うもの

 

それぞれに手術コードが決められています。そのコードを確認することで、どの程度の裂傷だったのかを知ることができます。この中で2~4の裂傷では医療保険が適用されるケースが多いのですが、これも保険会社や保険の種類によって変わります。

 

保険会社は医師の診断書に基づいて判断しますが、診断書を書いてもらうのに、自己負担で数千円かかります。せっかく診断書を書いてもらっても、給付金が下りなかったとなれば、診断書の費用が無駄になります。まずは病院に手術コードを確認して、保険会社に給付金の対象になるかを問い合わせてみましょう。

 

 

会陰切開で医療保険が適用される場合の請求方法

会陰切開で医療保険が適用される場合の、保険会社への給付金請求方法をみていきましょう。

 

【給付金請求の手順】

1. 保険会社、担当者に給付金を請求したいことを伝える

 

保険会社の給付金請求窓口に電話すると、内容について質問されます。なるべく正確に答えましょう。準備が必要な書類を確認しておくと、受け取りまでスムーズに進められます。申請は保険会社のHP、またアプリから可能な場合もあります。

2. 保険会社から給付のための申請書などが送られてくる

 

必要事項を記入し、診断書や領収書などの必要書類をそろえましょう。

3. 申請書などの必要書類を送る

 

必要書類が全てそろっているか確認し、保険会社へ返送します。

4. 保険会社で審査

 

保険会社で給付金の対象になるか審査されます。保険会社によっては時間がかかる場合があります。

5. 給付金が振り込まれる

 

指定した口座に給付金が振り込まれます。

 

ちなみに医療保険の給付金には税金がかかりませんので、受け取りに関する税金の手続きなどは不要です。

 

 

医師が診断書を書いてくれないときの対処法

会陰切開での診断書

 

給付金の申請には診断書が必要ですが、医師にお願いしても書いてもらえないことがあります。そのような場合はどうすればよいでしょうか。対処法としては以下の方法が考えられます。

 

・なぜ書いてもらえないのか理由を確認する

・給付金の請求に必要であること、家計にとって必要なお金であることを伝えて丁寧にお願いする

・看護師を通してお願いする

 

まずは書いてもらえない理由を聞いてみましょう。医師の判断により、「正常分娩による処置であったため書けない」と言われる場合もあります。

もし忙しくて書けないといった内容であれば、なるべく丁寧に、診断書が必要な理由を説明しましょう。その際、保険会社からの「医師の診断書がない場合は給付できない」内容の資料があれば持参し、必要性を伝えると書いてもらいやすいかもしれません。

また看護師にお願いすると、うまくタイミングを見て伝えてもらえます。直接伝えづらい場合は、看護師を通してお願いしてみましょう。

 

本来、医師は正当な理由なく、診断書の作成を断ることはできません。しかしなぜ診断書が必要なのかが伝わっていないと、忙しいときには断られることもあるかもしれません。診断書が必要な理由をしっかり伝えて、丁寧にお願いするとよいでしょう。

 

 

妊娠&出産で利用できる公的制度

まず妊娠・出産には、具体的にどれくらいの費用がかかるか確認しておきましょう。

 

妊婦健診 7~10万円ほど
分娩・入院

40~100万円

※病院によって差が大きい

マタニティ・ベビー用品 数万~十数万円

 

ベビー用品の購入に関しては、家庭によって金額が変わるでしょう。例えばベビーベッドが必要か、チャイルドシートやベビーカーを新品で購入するかなどです。しかしながら健診や出産費用などでは、ある程度大きな金額の負担は避けられません。

少しでも負担を減らすためには、公的制度や民間の医療保険など、活用できるものをしっかり確認しておくことが大切。考えられる制度としては、以下のようなものが挙げられます。

 

妊婦健診費用の補助金

自治体によって回数や金額は様々ですが、妊婦健診に対する補助金が受けられます。補助券のようなかたちで、産院の窓口に直接支払う場合が多いです。健診が始まるまでに準備しておきましょう。

 

出産育児一時金

健康保険から出産育児一時金として、子ども一人あたり42万円が支給されます。多胎児の場合は、子どもの人数分を受け取れます。

「直接支払制度」「受取代理制度」があります。直接支払制度の対象病院で出産した場合は、健康保険から病院へ、出産育児一時金が直接支払われます。そのため退院時に、高額の出産費用を支払う必要がありません。

 

出産手当金

出産のために仕事を休み、給料が支給されなかった場合の手当てです。出産前42日間~出産後56日間の範囲で、1日あたり報酬日額×2/3を健康保険から受け取れます。

 

育児休業給付金

育休取得中に給料が支払われなかった場合、子どもが1歳になる前日まで、給料の約67%が雇用保険から支払われます。一定の要件を満たせば、最大2歳になる前日まで延長できます。

 

傷病手当金

ケガや病気で働けなくなった場合に、4日目から最大1年6ヶ月まで、1日あたり報酬日額×2/3が支給されます。通常の妊娠は対象ではありませんが、重度のつわり・切迫流産・切迫早産などで休職した場合は対象になります。

 

高額療養費制度

医療費が1ヶ月で一定の自己負担限度額を超えた場合、超えた分が高額療養費として支給されます。事前に「限度額認定証」を申請しておくことで、退院後に手続きする必要がなくなります。

 

所得税の医療費控除

自己負担した医療費が1年間で10万円を超えていた場合、確定申告することで支払った税金が一部返ってきます。本人の医療費だけでなく、家族の医療費も合算できます。

 

このようにさまざまな制度があります。誰でも申請すればもらえるお金、仕事をしている人だけもらえるお金、事前に申請しておかないともらえないお金など、それぞれに条件があります。わからないことは早めに、病院や会社に問い合わせておきましょう。

 

 

《まとめ》

 

会陰切開が保険適用になるのか、適用される場合はどのように申請すればよいのかなどを解説してきました。民間の保険については、本人から申請しない限り、保険会社が教えてくれるわけではありません。出産後はなるべく早く、問い合わせましょう。保険会社には給付申請の時効もありますので、忘れずに申請してくださいね。他の補助金制度についても、知らないとそれだけで損をしてしまうこともあります。出産後は赤ちゃんのお世話で忙しくなりますから、事前に調べて準備しておくことが大切ですね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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監修者

大森 英則 先生

ファイナンシャルプランナー

1994年3月金沢大学経済学部卒業。住設機器メーカーに勤務
2006年8月アクサ生命入社(新人賞、海外表彰受賞)
2009年2月ファイナンシャルアライアンス株式会社(保険代理店)入社
2009年1月大森FP事務所設立
2018年1月FP相談室に変更、某新聞社様記事掲載、某ラジオ番組出演
2019年6月株式会社HFP取締役就任
2020年4月ファイナンシャルアライアンス名古屋支店副支店長就任

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