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2022.01.10
新生児の目やにが多い!原因と対処法【動画】目やにの正しい取り方
新生児の赤ちゃんは目やにが出やすい、そう感じたことはないでしょうか。もしかして何かの病気なのではないか?と心配することもあるでしょう。ここでは、新生児に目やにが多い原因について理解を深めていきましょう。また簡単にできるホームケアについても、助産師が動画付きで解説します。
目次
【赤ちゃんの目やにの特徴】新生児はなぜ目やにが多い?
新生児の赤ちゃんは、病原菌に対する免疫力が弱いため、菌を外に出そうとする力が働きます。眼脂や涙が多く出るのは、ホコリや花粉など外的刺激を異物ととらえるためです。
一般的に、涙や眼脂は、上瞼にある涙腺というところから分泌されます。そして目の表面を流れたあと、角膜や結膜を潤していきます。すると目頭にある涙点というところに吸収され、涙嚢、鼻涙管、下鼻管などの涙道を通り、鼻の奥に排泄されていきます。
新生児はこの排泄がうまくいかないことがあり、それに加えウイルスや細菌の感染、外からの刺激を受けることで、大量に目やにが発生するのです。
新生児赤ちゃんの目やにが出る原因
新生児に目やにが出やすい原因は、大きく分けて「先天性鼻涙管閉塞」「睫毛内反」「結膜炎」の3つです。それぞれ詳しく見ていきましょう。
新生児の目やにの原因1. 先天性鼻涙管閉塞
新生児の目やにの原因で一番考えられるのは、この先天性鼻涙管閉塞です。本来ならばママのお腹にいる間に、鼻涙管と下鼻管は開通するのですが、新生児の約5~30%が開通せず出生することがあります。涙や目やにが通れる道が詰まっているので、そのまま通過できずに目やにが多くなってしまうのです。まれに、瞼や涙のうに炎症を起こしてしまうことがあります。
症状の特徴としては、生まれて間もない頃の眼脂や流涙がみられますが、結膜の充血はみられません。ほとんどが1歳までに自然に治りますが、目の周りや結膜に充血が見られたら、感染を起こしている可能性があります。眼科もしくは小児科を受診するようにしましょう。
新生児の目やにの原因2. 睫毛内反
いわゆる「逆さ睫毛」と言われるものです。下の睫毛が角膜や結膜を傷つけ、その刺激により流涙、眼脂が出てきます。赤ちゃんの成長とともに睫毛が外を向き、自然と改善することが多いですが、症状や状態をみながら点眼などの治療が必要になってきます。もしも3歳を過ぎても改善しない場合は、手術をすることもあります。
新生児の目やにの原因3. 結膜炎
結膜炎は、粘膜にウイルスや細菌が感染し起こる病気です。新生児の場合の細菌性結膜炎は、母体からの産道感染が主な感染源となり、インフルエンザ菌や淋菌が多いです。また汚れた手などで目を触れることにより、起こることもあります。細菌感染の場合の目やには黄色っぽいことが特徴です。
ウイルス感染は、アデノウイルス、エンテロウイルスによるものが多いです。ウイルス性のものの方が、発熱やのどの痛みなど全身症状が重いのが特徴です。流行性のものは人に感染するため、注意が必要となります。兄弟児がいる場合は、兄弟からうつされることもあるでしょう。
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新生児の赤ちゃんの目やに対処法
新生児の赤ちゃんの基本的な目やにのケアでは、お湯などで湿らせた清潔なガーゼや清浄綿で、優しく目やにを拭き取ってあげましょう。拭く際は片方ずつガーゼの面を変えて拭き取りましょう。無理やりとるのではなく、優しくなでるように目やにをとることが大切です。
また目の周りに違和感があると、手で目をこすりがちになります。爪で目を傷つけないようにするために、爪はこまめに短く切るようにしましょう。
また、鼻涙管マッサージをマッサージするもの良いです。赤ちゃんの鼻涙管は狭く詰まりやすいので、入浴後などに優しくマッサージしてあげると排泄を促します。マッサージをする場所や方法は動画をご覧ください
新生児の目やにの注意&受診する目安
新生児の赤ちゃんは目やにが出ることが多いですが、ほとんどが様子を見て大丈夫です。しかし、まれに病院を受診した方がいい場合もありますので、病院受診の目安をご紹介します。
目やにが多い・目の周りのひっかき傷や赤み・ただれ
少しふけばとれるくらいの目やにであれば、様子をみてもよいです。しかしふいても目やにが出てきて、赤ちゃんが目を開けられないような場合は受診が必要です。また目の周りが赤く腫れていないか、眼のふちから目やにが出ていないかも観察ポイントです。
白目の充血がひどい
赤ちゃんの白目の充血がひどいときは、感染を起こしている可能性があります。早めに受診するようにしましょう。
【動画で解説】新生児の目やにの取り方&ケア方法
新生児の赤ちゃんの目やにの取り方や、日ごろのケア方法を動画で紹介します。
■鼻涙管マッサージ
赤ちゃんの鼻涙管は狭く詰まりやすいので、入浴後などに優しくマッサージしてあげると目やにの排泄を促します。入浴後に、目の内側、鼻の付け根辺りを人差し指で優しく、10回程度圧迫してマッサージしましょう。
《まとめ》
新生児の赤ちゃんは細菌に対する抵抗力が弱く、また涙や目やにの通り道が詰まっていることがあるため、目やにが多くでることがあります。そんな時は、清潔なガーゼや清浄綿で優しく拭き取り、まずは経過をみるようにしましょう。目やにが多い場合や、充血を起こしている場合は、早めに病院を受診するようにしてください。
※写真提供:PIXTA
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監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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