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2021.09.20

《動画》赤ちゃんのげっぷが出ない時!上手なげっぷの出し方【助産師】

赤ちゃんの授乳やミルクの後には、必ずさせるようにと言われている「げっぷ」。毎回しっかり出ない、うまく出来ない、などと悩んでいませんか? この記事では、赤ちゃんのげっぷを出させる時の方法と、出ない時の対処方法について解説します。うまくできないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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赤ちゃんにげっぷを出させる理由は?

 

げっぷとは、胃の中にたまっている空気やガスが排出されることです。赤ちゃんが授乳後にげっぷが必要な理由は以下の通りです。

 

赤ちゃんの胃はげっぷが出やすい構造のため

赤ちゃんの胃の構造は大人と違っていて、真っ直ぐな縦型の形状をしています。そして胃と食道を結ぶ噴門(ふんもん)という場所の筋肉が、大人と比べて弱いため、げっぷが出やすい構造になっています。

 

げっぷが出やすいということは、母乳やミルクを吐きやすいということです。少量の吐き戻しを「溢乳(いつにゅう)」と言います。溢乳は赤ちゃんによく見られる生理的なもので、特に問題ありません。しかし、母乳やミルクの吐き戻しにより窒息する可能性もあるので、げっぷを出させておきます。

 

母乳やミルクと一緒に空気も多く飲むため

赤ちゃんは母乳やミルクを飲む時や泣いている時に、空気も一緒にたくさん飲み込んでしまいます。母乳の方がミルクよりも、空気をたくさん飲み込みにくいと言われています。ですが慣れるまでは、空気をたくさん飲んでしまう赤ちゃんもいます。げっぷをさせ、胃にたまった空気を出すことで、吐き戻しを防いだり、お腹の張りを和らげることができます。

 

赤ちゃんの胃は空気がたまりやすいため

新生児の胃を固定している靭帯は、ママの体から分泌される「エストロゲン」というホルモンの影響で、生理的にゆるい状態です。そのため、胃の軸がねじれてしまう現象が起こりやすい状況にあります。

軸がねじれてしまうと、飲み込んだ空気が胃のなかにたまったまま排出されにくくなります。排出されなかった空気は腸へと移動し、お腹が張ってきたり吐いてしまう原因になります。

 

 

赤ちゃんのげっぷはいつまで出せばいいの?

赤ちゃんはいつまでげっぷをする必要があるのか、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。一般的には生後3ヶ月5ヶ月程度と言われていますが、明確にいつまでと決まっているわけではありません。

成長とともに飲み込む空気の量も減ってきます。また首が座ってくると、自分でげっぷが出来るようになります。赤ちゃんの成長に合わせて様子をみながら検討してください。

 

げっぷは何回出たらOK?

げっぷは1回でしっかり出る場合もあれば、少しずつ何回かに分けて出ることもあります。しっかり出ていれば問題ありませんが、1回出ても苦しそうにしていれば、少し長めに抱っこをしたり背中をさすったりしてください。

 

 

【動画】赤ちゃんに上手にげっぷをさせる方法3つ

ここからは赤ちゃんにげっぷをさせる方法を3つご紹介します。

 

赤ちゃんのげっぷのさせ方(1) 担ぎあげる

この方法は、初めて出産された方は特に肩に力が入りすぎてしまい、赤ちゃんを支えにくくて難しいこともあります。また赤ちゃんのお顔が見えないので苦しくないか、うまくできているか不安に思う方もいるでしょう。

そのような方は、下記の方法を試してみてください。

 

赤ちゃんのげっぷのさせ方(2) 膝の上で抱っこ

この方法のメリットは以下の通りです。

・赤ちゃんのお顔が見えやすいので、顔色や表情を見ながらできる

・担ぎあげることもなく、太ももに座らせてするので、ママが楽な姿勢でできる

・授乳やミルクの姿勢から楽にげっぷの体勢に移行できる

 

首が座るまでの特に新生児の間は、この方法がやりやすいかもしれません。

 

赤ちゃんのげっぷのさせ方(3) うつ伏せ

うつ伏せで寝かせることは、SIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが上がると言われています。そのため授乳直後に目の届く範囲で、落下に注意して行ってください。げっぷが出たら抱っこするか、お布団にねかせましょう。

 

 

げっぷが出ない時はどうする?寝てしまったら?

げっぷをさせようとしても、なかなか出ない時もありますよね。そのようなときはどうすればいいのか解説します。

 

げっぷが出ない時は無理しなくてOK

げっぷが出ない時に悩むのは、「いつまで続ければいいのか?」ということではないでしょうか。げっぷは出るまですることが理想ですが、出ない場合や出にくい場合も多々あります。母乳やミルクの後に、げっぷをしないまま寝てしまうということもあるでしょう。

 

げっぷが出ないときは、無理に出さなくても大丈夫です。5分程度で切り上げて問題ありません。しばらく抱っこしてもいいでしょう。赤ちゃんが苦しそうにしていなければ、抱っこをやめて寝かせても大丈夫です。ただし吐き戻してしまった時に、吐いたもので窒息してしまわないように姿勢に注意しましょう。

 

体を少し高くして寝かせる

赤ちゃんは胃の内容物が食道に逆流すること(胃食道逆流)が、生理的に起こりやすいです。成長とともに減少していきますが、新生児の間は特に逆流してしまうことが多いので、体を少し起こして寝かせてもいいでしょう。

 

腹圧のかからない姿勢で横向きに寝かせる

腹圧のかかる姿勢は吐き戻しの原因になるので、授乳直後にスリングやベビーシートなどに寝かせないようにしましょう。ベッドやお布団で寝かせる時には、お顔を横向けにする、もしくは体ごと横向きにすると、吐き戻したもので窒息する心配もありません。

 

気になる時は授乳の途中でげっぷをさせる

「げっぷをしないまま寝かせてもOKと言われても気になってしまう」「授乳してせっかく寝ているのにげっぷで起きてしまう」という方もいますよね。また「げっぷしないで寝てしまったら毎回吐き戻しするから、できたらげっぷしてから寝てほしい」というママもいます。

 

そのような方は、母乳やミルクの途中でげっぷをさせてみてください。おっぱいを反対側に交代するタイミングや、赤ちゃんが一息ついてる時にげっぷをさせてみてください。この方法は、空気をたくさん飲んでしまう赤ちゃんや、一回に飲む量が増えてきた場合に効果的です。

 

 

げっぷがうまく出ない?こんな時は受診しよう

げっぷがうまく出ないことで、以下のようなことがあれば小児科を受診しましょう。

 

・機嫌が悪く、ぐずぐずしている

・お腹が張って吐いてしまう

・元気がなくなり母乳やミルクを飲まない

・体重が増えない

・おしっこやうんちが少ない

・噴水のように吐く

 

 

《まとめ》

 

授乳の後は胃の中にたまった空気を出し、吐き戻しを防ぐためにげっぷを出す必要があります。しかしげっぷが出ない時、赤ちゃんの機嫌がよければ無理に出す必要はありません。げっぷをさせることにあまり神経質になる必要はありませんが、何か気になることがあればかかりつけの病院に連絡をして、ママが安心して子育てできるようにしてくださいね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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監修者

山手 実佳 先生

助産師

国立福山病院附属看護学校卒業後、看護師として勤務。
第二子出産後、岡山大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻に進学し、助産師免許取得。
大学の非常勤講師、産婦人科病院、不妊治療専門クリニックなどで勤務。
現在は助産院勤務しながら、自身の出張・オンライン専門のすまいる助産院を開業中。産前産後の身体と心をサポートしてます。

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