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2021.03.26
妊娠から赤ちゃんにお勧めのカレンデュラオイルとは?会陰マッサージや痔のケアにも
妊娠後期に入ると会陰マッサージを始める妊婦さんもいるのではないでしょうか。会陰マッサージのようなデリケートな部分に使うオイルとして人気なのは「カレンデュラオイル」です。
カレンデュラオイルはたくさんの効果効能があり、会陰マッサージ以外でもスキンケアや痔のケア、赤ちゃんのおむつかぶれなど多岐にわたって利用できる万能オイルです。カレンデュラオイルについて理解を深め、健やかなマタニティライフを過ごしましょう。
目次
会陰マッサージもOK!カレンデュラオイルとは
カレンデュラとはキク科の植物で、別名ポッドマリーゴールドといいます。鮮やかなオレンジ色の花びらが特徴的で、日本ではキンセンカとも呼ばれています。
クレオパトラも愛した美容オイルとも言われており、古代エジブト時代から皮膚を守る若返りのハーブとして利用されていました。
マリア様やインドの神様などに供える神聖な花としても親しまれています。ヨーロッパではサラダや魚料理にそのまま花びらを使ったり、チーズの色付けに使ったりもしています。昔から人々に親しまれている比較的安心して使用できるオイルです。
会陰マッサージにも使えるカレンデュラオイルの効果
カレンデュラは万能ハーブとも言われており、多くの効果効能があると言われています。
※ただし、医師の指示による治療が必要な際は、オイルの使用は治療の代替えではなく補完的な使用とし、医師と相談して使用の範囲を決定ください。
また、使用する際は、念のためパッチテストをしてください。
■皮膚の保湿と保護作用
妊娠中の皮膚は、ホルモンバランスの変化によって乾燥しやすく、荒れやすいのが特徴です。カレンデュラオイルに含まれるカロテノイド、ステロールという成分には傷ついた皮膚や粘膜を修復し保護する働きがあります。皮膚の保湿機能、保護機能を正常に戻してくれるとも言われています。
■抗炎症、抗ウイルス、殺菌作用
カレンデュラの成分トリテルペノイドは、抗炎症・抗ウイルスまた、免疫系を刺激し感染に対する抵抗力を高めると言われています。
そのため、免疫機能が低下しやすい妊娠中から産後の女性が使用するのに適しています。
■女性ホルモンバランスの調整
タラキサステロールという成分は、女性ホルモン調整機能があり、生理不順や生理痛の緩和に役立つと言われています。
一説に産後の母乳の出が良くなるとも言われており、更年期障害の症状緩和にも役立つなど女性の一生を通してサポートできる強い味方です。
■血液循環の促進とデトックス効果
血行を促進しリンパの流れをスムーズにする作用もあるため、むくみの改善やデトックス効果が期待されます。妊娠中や産後は下半身の血流が滞りやすいので、カレンデュラオイルで足のマッサージをすると良いですね。
おすすめ情報
妊婦のデリケートゾーン&赤ちゃんにも使える
会陰マッサージ
会陰の裂傷を予防するために、妊娠後期(妊娠8ヶ月頃)からマッサージを勧める産院もあります。
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妊娠線の予防マッサージ
妊娠線は急激な皮膚の伸びで、皮膚の奥にある真皮にひび割れが起きて出来ます。妊娠中の皮膚は敏感で荒れやすいため、刺激の少ないオイルを選びたいですね。
カレンデュラオイルは皮膚に浸透しやすく、傷ついた皮膚を修復する作用が期待できるので、妊娠線の予防マッサージに適しています。
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妊娠中や産後の痔の対策
妊娠中や産後は骨盤内の血液の流れが滞りやすく、分娩時のいきみで痔になりやすいです。入浴後に直接患部にカレンデュラオイルを塗って痔を戻したり、コットンに含ませて肛門付近に当てておくと良いでしょう。
肛門付近の鬱滞を軽減して、炎症も抑える効果があると言われています。
乳頭ケア
妊娠後期に入ったら乳頭のマッサージをする方もいるかもしれませんが、その時にカレンデュラオイルを使うと良いでしょう。コットンに染み込ませ、乳頭に当ててパックすると汚れが取れやすくなるのでお勧めです。
授乳が始まると吸われる位置が浅いことで乳頭に傷がつくことがあります。乳頭亀裂にも塗ってケアすることもできます。
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赤ちゃんのおむつかぶれに
赤ちゃんの皮膚はバリア機能が弱く、酸性のうんちでかぶれやすいのが特徴です。カレンデュラオイルは赤ちゃんの荒れた皮膚を修復し、患部を保護してくれるので回復が早める効果が期待できます。
お尻の汚れを優しく拭き取り、乾燥させた後に塗ります。おむつかぶれ以外にもちょっとした湿疹も良いと言われています。
《まとめ》
カレンデュラオイルは皮膚の保湿や保護、抗炎症作用や殺菌作用、女性ホルモンバランスの調整や血行促進、デトックスなどたくさんの効果・効能があり、刺激の少ない比較的安全に使用できるオイルです。
会陰マッサージなどデリケートな部分に使用するのはもちろん、肌のトラブルが多い妊娠期から産後、更年期に至るまで様々な用途使い方があります。
赤ちゃんのスキンケア、おむつかぶれにも使えますので親子で長く愛用できるオイルです。
※写真提供:PIXTA
監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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