里帰り出産のメリットとデメリット
まずは里帰り出産のメリット・デメリットをみてみましょう。
■家族のサポートが受けられるメリット
最も大きなメリットは、実の父母が近くにいるので安心して出産をむかえられること。実家という慣れた環境なら、精神的なストレスも軽減できるかもしれません。
産後もサポートしてもらえるため、ママは自分の体の回復と育児に専念できるでしょう。パパが仕事で忙しく、育児の時間がとれない時でも安心できますよね。
■パパと長期間離れることのデメリット
一番のデメリットは、やはりパパと長期間離れてしまうこと。
それによりパパは、親としての実感が湧きづらくなることも考えられます。自宅と実家が離れていれば、出産に間に合わない可能性があったり、移動に時間とお金がかかったりするのも事実です。
またなかには両親の干渉にイライラしてしまう、生活費がかさむ、自宅に戻ったときの生活が余計に大変に感じてしまう、といった声もあるでしょう。
里帰り出産はいつから?段取りを確認しよう
ではいつ頃どのような準備をしていけば良いのでしょうか?
妊娠初期にしておきたいこと
妊娠初期にはまず、実家の両親としっかり話し合いをするのが大切。両親をはじめ家族のサポートを受けるわけですから、家族の意見や受け入れ態勢を話しておきましょう。
実家にいる間の生活費も大事なポイントです。家族がきちんと納得したうえで里帰りできるようにしましょう。
次に出産する病院やクリニックを決めること。なかには早い時期に分娩予約が必要な病院などもありますので、情報収集は早めに行いましょう。
妊娠中期のスケジュール
出産する病院が決まったら、通院中の病院に里帰り出産の意向を伝え、転院の手続きを確認します。転院にあたり、疑問や不安がある場合はそのつど聞いておく必要があります。
また妊娠中期には入院準備品、ベビー用品など出産までにそろえるものはたくさん。体調が優れていて動ける間に、できる準備から少しずつ始めていきましょう。
いよいよ里帰り!妊娠後期になったら
里帰りの時期は妊娠後期、妊娠8ヶ月~9ヶ月ごろにするケースが多いです。 遠距離移動の場合はとくに、体に負担がかからないようにしましょう。国内線の飛行機では、妊娠36週を過ぎて搭乗するには医師の同意書が必要です。
また里帰り中の生活については、あらかじめパパとよく話し合っておきましょう。 緊急時はすぐに連絡をとれるよう、実家や病院の連絡先はパパにも伝えておくことが大切です。
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里帰り出産の準備&必要な持ち物とは
いよいよ里帰り、という時に必要となるものの例です。
■入院するときの持ち物
・母子健康手帳
・健康保険証
・診察券
・紹介状
・印鑑(同意書のサインなどに使用します)
・下着類
・タオルなどの生活用品
・歯ブラシやシャンプーなどの洗面用品
・退院用の洋服(ママと赤ちゃん用)
病院にもよりますが、入院中の赤ちゃんの肌着やおむつ・ミルク類は、自分で準備しなくてもいいケースがほとんどです。出産予定の病院で必要な持ち物をしっかりと確認しましょう。
■赤ちゃんとの生活準備
・新生児用おむつやおしりふきシート
・赤ちゃんの衣類
(生まれる季節に合うもの準備しましょう)
・ガーゼハンカチ
・沐浴グッズ
・チャイルドシートあるいはベビーシート
・布団またはベビーベッド
(住環境で必要性を考えましょう)
自家用車で退院する場合は、チャイルドシートが絶対に必要ですので注意してください。
粉ミルクや哺乳瓶は、退院後に状況をみながら購入しても十分間に合います。母乳だけで足りれば粉ミルクは不要ですし、哺乳瓶も種類によって赤ちゃんが上手く飲めないこともあるからです。
■パパに頼んでおきたいこと
出産後は、出生届や健康保険加入申請、乳児医療助成や児童手当の申請など役所での手続きが必要です。パパにあらかじめ頼んでおきましょう。
また留守中の簡単な家事やごみ出し、家計管理についても伝授しておくといいかもしれません。
出産後の里帰りはいつまで?
自宅に戻るタイミングは人それぞれです。産後の1ヶ月健診が終わったら戻る人もいれば、もう少し実家で過ごす人も。
ママの体の回復や赤ちゃんの体調をみながら、家族とよく相談して落ち着いて決めましょう。
※写真提供:PIXTA
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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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