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2024.05.15

妊婦は蕎麦を食べていい?赤ちゃんのアレルギーリスクは?食べ方の注意

つるつるとしている蕎麦は食べやすく、つわり中でも選びがちなメニューでしょう。しかし「妊娠中に蕎麦を食べると、赤ちゃんがアレルギーになるのでは?」と心配する人もいるかもしれませんね。ここでは、妊娠中に蕎麦を食べても問題ないかどうかをお伝えします。気になるアレルギーのリスク、蕎麦を食べるときの注意点やおすすめのレシピも紹介します。

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妊婦は蕎麦を食べても大丈夫!

妊婦も蕎麦を食べられる

 

妊婦さん自身が蕎麦アレルギーである場合以外は、蕎麦を食べることに問題はありません。喉ごしがよく食べやすい蕎麦を楽しんで大丈夫です。

 

蕎麦は年中食べやすい

蕎麦は喉ごしがよく、つるつるしているため、主食として食べやすいです。特に夏場は、ざるそばにするなど冷やして食べると、夏バテ解消にもなります。冬場は温めて食べると香りもよく、身体も温まります。蕎麦は年中美味しく食べられる、とてもおすすめの食品です。

 

アレルギーの関連性はなし

妊娠中に蕎麦を食べることで、「赤ちゃんが蕎麦アレルギーになってしまうのではないか?」と心配するかもしれません。

しかし現在のところ、妊娠中に蕎麦を食べていたからといって、赤ちゃんがアレルギーを発症するというデータは見られていません。

蕎麦の摂取と赤ちゃんのアレルギーの関連性は、現時点では認められていないのです。つまり蕎麦を避けたからといって、アレルギー発症を防ぐ効果があるとも言えません。

 

妊娠中に食べたものが原因で赤ちゃんがアレルギーになるという問題は、現時点ではありませんので、心配しないでください。

 

 

妊婦が蕎麦を食べるメリット

蕎麦のメリット

 

妊婦さんが蕎麦を食べることに、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

つわり中に食べやすい

蕎麦はつるつるとして食べやすく、喉ごしもよいため、つわり中は特におすすめです。温かい蕎麦は香り豊かで、匂いに敏感なつわり中には少しつらいかもしれません。ざるそば、もしくは冷えた蕎麦のほうが食べやすいでしょう。

夏バテになりがちな真夏でも、ざるそばなら食べやすく、食欲も出てくるのではないでしょうか。

 

食物繊維が便秘解消につながる

妊娠中は黄体ホルモンの影響や、運動不足、子宮による腸の圧迫などによって便秘になりがちです。

蕎麦には食物繊維が豊富に含まれており、その量は、そうめんやうどんの2倍となっています。水分と一緒に食物繊維を摂取することで、便秘解消につながります。もし外食で、うどんか蕎麦を選ぶとしたら、蕎麦を選ぶといいでしょう。

 

たんぱく質が豊富

食物繊維の他に、たんぱく質も豊富です。たんぱく質は、胎児の骨や身体を作ることを助けます。意識しないとなかなか十分に摂れない人もいます。赤ちゃんの身体を丈夫にするためにも、積極的に摂っていきましょう。

 

 

妊婦におすすめの蕎麦レシピ

妊娠中におすすめする、蕎麦のレシピを紹介していきます。

 

たんぱく質&食物繊維が摂れる「とろろ蕎麦」

ねばねばが好きな妊婦さんには、特におすすめです。とろろや納豆を加えることで、より食べやすい状態となります。粘り気が口の中に残るので、味を十分に感じ取ることができて、満足感も得やすいレシピです。

つわりが終わり、食欲が戻ってきた頃におすすめです。

 

ざる蕎麦の場合は、そばの上にすりおろしたとろろやオクラ、納豆などをトッピングしましょう。温かい蕎麦の場合は、つゆにとろろやオクラなどを入れてみましょう。色鮮やかになり、食欲も増すのではないでしょうか。

 

【調理のポイント】

・すりおろしたとろろを使用すれば時短調理になります

・納豆やとろろに直接醤油やめんつゆをかけて、麺に絡ませて食べると、味が絡んで美味しいです

・オクラを入れるとさらに色鮮やかになり、食欲も増します

・天かすやかつおぶしをかけると、さらに風味が増します

・冷たくても温かくても、どちらも楽しめます

 

満足感が得られやすいメニューなので、食欲が戻ってきた時期に試してみてください。

 

食物繊維が豊富「山菜蕎麦」「きのこ蕎麦」

妊娠中は便秘に悩まされることも多いため、食物繊維が豊富なきのこや山菜蕎麦はいかがでしょうか。温かい蕎麦にいれると風味がよくなり、食欲も増します。便秘の解消につながるのが嬉しいポイント。

つゆを作る時に、山菜の水煮や好きなきのこを加えて、ひと煮たちさせます。そのつゆに蕎麦をいれて味を絡ませるとでき上がりです。

 

【調理のポイント】

・温かい蕎麦におすすめです

・好きな山菜やきのこをとりいれることで、バリエーションが増します

・山菜の水煮を使用すると時短になります

 

 

野菜を食べたいときに「野菜蕎麦」

麺類が続くとどうしても飽きたり、野菜が不足したりします。そんな時には、蕎麦のつゆと一緒に好みの野菜(葉物や根菜)を加熱した、野菜蕎麦がおすすめです。つゆを味噌にかえてもいいでしょう。

 

【調理のポイント】

・好みの野菜がたくさん摂取できます

・つゆを変えることでバリエーションが増えます

 

暑い時期には「シャキシャキサラダ蕎麦」

夏の暑い時期、さっぱりしたサラダが食べたくなることもあるでしょう。そんな時には、シャキシャキサラダ蕎麦がおすすめです。豚しゃぶや水菜、トマトを添えてポン酢やオリーブオイルで食べると美味しいですよ。

 

【調理のポイント】

・季節の野菜を変えて食べると美味しいです

・ドレッシングよりは、ポン酢の方がカロリー控えめです

・夏バテ防止におすすめです

 

 

妊婦が蕎麦を食べるときの注意点

ぜひ美味しく食べたい蕎麦ですが、妊婦さんには注意点もあります。どのようなことに注意しながら食べるべきか、詳しく見ていきましょう。

 

1. 食べすぎに注意する

つるっと食べられる蕎麦だからこそ、満足感が得られにくいことがあります。具材が多く入っていれば、たくさん食べた気分にはなりますが、麵だけだとどうしても満腹感は得られにくくなります。

足りないなと思っても、1人前以上は控えた方が良いでしょう。

満足感が得られにくいときは、先述したレシピのきのこ蕎麦やとろろ蕎麦など、具材を入れてしっかり咀嚼を促してみましょう。よく噛むことで、唾液の分泌も促し、消化も良くなります。

 

2. 塩分に気をつける

蕎麦自体の塩分はさほど問題ないのですが、つゆには塩分が多く含まれています。妊娠中はむくみやすいため、つゆは必要以上にかけたり飲んだりしないようにしましょう。妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの既往や合併症がある妊婦さんは、特に注意が必要です。

 

3. 脂質に注意する

妊婦さんが注意しなくてはならないのは、塩分だけではありません。トッピングの天かすや天ぷら類には、脂質が非常に多く含まれています。必要以上にかけすぎない、食べ過ぎないようにしましょう。

トッピングするなら、わかめやネギ、とろろなどがおすすめです。

 

4. よくゆでる

麺類はよくゆでることで消化がよくなり、胃腸への負担が少なくなります。お腹の調子があまりよくないときは、少し長めにゆでるようにしましょう。コシはなくなりますが、消化がよくなります。

 

 

蕎麦にまつわる妊婦の疑問

蕎麦に関するよくある疑問をまとめてみました。

 

Q. 妊娠中に蕎麦を食べると赤ちゃんがアレルギーになる?

妊婦さんが一番心配しているのは、赤ちゃんの蕎麦アレルギーではないでしょうか。以前は注意していた時代もあるようですが、現在では、妊娠中の食べ物とアレルギーについて関連性はないといわれています。アレルギーを心配して何かを除去することは、食事の栄養バランス的にもよくないもの。赤ちゃんのアレルギーを過剰に気にして、何か特定の食べ物を除去する必要はないでしょう。

 

Q. 授乳中の場合は?

授乳中も妊娠中と同じで、赤ちゃんのアレルギーを気にして蕎麦を控える必要はありません。アレルギーについて心配なことがあれば、自分で判断するのではなく、かかりつけの産科医や小児科医に相談しましょう。

 

妊娠中は「蕎麦orうどん」どちらがいい?

蕎麦とうどん

うどんと蕎麦、どちらにもそれぞれいいところがありますので、妊婦さんの好みで選んでいいでしょう。それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

うどんの特徴

うどんは、小麦からできています。小麦からできているものはエネルギー源になりやすいため、体調不良や食欲がない時には、炭水化物として栄養素をしっかり摂ることができます。

消化がよいため、夜間や風邪をひいた時、胃腸の調子が悪い時などにはとてもおすすめです。素うどんではなく、たくさんの具材を入れるとボリュームが出て、満足感を得られます。

 

蕎麦の特徴

蕎麦は、蕎麦粉(穀物のひとつである蕎麦の実をひいてつくる)と水、つなぎとしての小麦粉でできています。蕎麦粉はたくさんの栄養素を含んでおり、美容やダイエット、健康にもよいです。白米と比較すると非常にカロリーが低く、タンパク質も豊富に含まれています。

 

栄養素のルチンはポリフェノールの一種。血管を丈夫にしたり、老化を防いだり、コラーゲンの生成を助けるビタミンCの吸収促進を高めます。

疲労回復効果や肌の健康を維持するビタミンB群、血圧を調整するカリウム、エネルギー源のタンパク質やそのタンパク質を合成するマグネシウム、骨や歯を丈夫にするリン、便秘解消の食物繊維など、たくさんの栄養素が含まれているのです。

 

塩分とカロリーの比較

麺類はゆでると塩分が抜けるので、ほとんど心配はいりません。

ゆでた場合の塩分は、

・蕎麦:ほぼゼロ

・うどん:100gあたり0.3g

となっています。

 

注意しなければならないのは、めんつゆやその他の具材です。めんつゆは飲み干さないように心がけましょう。

カロリーは、

・蕎麦:100gあたり132kcal程度

・うどん:100gあたり105kcal程度

です。うどんのほうが少しだけ低カロリーですが、あまり違いはないためそこまで心配する必要はないでしょう。

 

このように、どちらが絶対にいいというわけではないため、妊婦さんの好みと気分で選んで大丈夫です。

 

 

《まとめ》

 

妊娠中に蕎麦を食べても特に問題はありません。お腹の中の赤ちゃんへの影響も特にありませんので、心配しすぎる必要はないでしょう。ただし食べすぎ、塩分の摂りすぎには気を付け、できるだけ多くの具材と一緒にバランスよく食べましょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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ママのお悩みの声

蕎麦アレルギーは遺伝する?

授乳中に蕎麦を食べると影響ある?

         

監修者

山手 実佳 先生

助産師

国立福山病院附属看護学校卒業後、看護師として勤務。
第二子出産後、岡山大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻に進学し、助産師免許取得。
大学の非常勤講師、産婦人科病院、不妊治療専門クリニックなどで勤務。
現在は助産院勤務しながら、自身の出張・オンライン専門のすまいる助産院を開業中。産前産後の身体と心をサポートしてます。

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