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2024.01.23

【医師に聞く】妊娠中にヨーグルトを食べると発達障害の予防になるのは本当?

妊娠すると食べていいもの、また食べない方がいいものは何か、気になりますよね。この記事では「妊婦さんがヨーグルトを食べると、赤ちゃんの発達障害の予防になる」という噂について、解説していきましょう。妊娠中にヨーグルトを食べるメリットや、発達障害の予防になることの真偽を学んでいきましょう。

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妊娠中にヨーグルトを食べてもOK

妊娠中のヨーグルト

 

まず妊娠中にヨーグルトを食べても、ママや赤ちゃんにとって何の問題ありません。

ヨーグルトはあっさりしていて冷たく、つわりの時にも比較的食べやすい物です。発酵食品であるヨーグルトは、妊娠中の頑固な便秘にも役に立ちます。またカルシウムやタンパク質が豊富に含まれており、妊婦さんに不足しがちな栄養素を補うこともできます。

 

さらに胎児の大切な骨や歯を形成するのにも役立ち、ヨーグルトは妊婦さんの味方といっても過言ではないでしょう。日常の食事にぜひ取り入れたい、おすすめの食品です。

 

 

妊娠中にヨーグルトを食べると発達障害の予防になるのは本当?

発達障害の原因については、はっきりと解明されていないのが現状です。妊婦さんが食べるヨーグルトが、赤ちゃんの発達障害を予防できるかどうかは明らかではありません。ではどうして、このような噂が広がったのでしょうか。

 

噂が広まったきっかけは腸内環境

「妊娠中にヨーグルトを食べることで、母体の腸内細菌の量やバランスが整い、発達障害を予防できるようになるかもしれない」という動物実験の報告がきっかけのようです。

発達障害の症状には「腸内環境の複雑化」、つまり便秘、下痢、吐き気、腹痛などがあるといわれています。これにより発達障害の人の腸内環境が、注目を集め始めました。

 

腸内環境を良くすると発達障害を防げる?

子どもの腸内環境は、ママから受け継がれていきます。そのため妊娠中のママが腸内環境を整えていくと、子どもの腸内環境が良くなり、さらに発達障害の予防につながるという説もあります。

実際に「子どもの腸内環境を良くすることで、発達障害の症状が落ち着いた」という報告もいくつかあります。

 

ヨーグルトで発達障害予防できるとは断定できない

発達障害の原因はまだよくわかっていないことも多く、必ずしもヨーグルトが予防につながるとは言い切れません。しかしヨーグルトは妊婦さん自身に良いのは間違いないので、発達障害予防の可能性に関わらず、積極的に食べたいところですね。ただし、食べすぎには注意しましょう。

 

 

妊娠中のヨーグルトの効果・メリット

ヨーグルトの効果

 

ヨーグルトは、ママにもお腹の赤ちゃんにもメリットは多いです。妊娠中に得られる効果を紹介していきます。

 

1. 便秘解消

妊娠中は黄体ホルモンの影響により、腸のぜん動運動が抑制されて便秘になりがち。発酵食品であるヨーグルトを食べることで、腸内環境が整い、便秘の解消につながります。

 

2. つわりの軽減

つわりの軽減にも役立ちます。ヨーグルトは冷たくて口触りもよく、程よい酸味があって、つわり中の妊婦さんでも食べやすいです。さっぱりした風味がいいですね。

 

3. 胎児の身体をつくる

良質なタンパク質とカルシウムは、お腹の赤ちゃんの身体と骨を作ってくれます。特にこれらの栄養素は、妊娠中に非常に不足しがちなので、ぜひ積極的に摂るといいでしょう。

 

4. 消化によい

妊娠中はホルモンの影響によって、消化吸収機能が低下します。消化しにくい食べ物は胃もたれを起こしやすく、内臓に負担がかかり、食後しばらくは辛いかもしれません。

ヨーグルトは消化吸収しやすい食品です。お腹が大きくなった妊娠後期でも食べやすいでしょう。

 

 

妊娠中のヨーグルトにまつわる質問

妊娠中のヨーグルトにまつわる質問に、回答していきます。

 

Q. 妊娠中食べていい量や頻度は?

妊娠中のヨーグルト摂取量の目安は、1日に80g×2パック程度です。朝食と昼食に、1パックずつ食べるように心がけましょう。妊娠後期はたんぱく質の必要量が増えるため、3パック食べてもいいでしょう。

 

Q. ヨーグルトは加糖と無糖はどちらがおすすめ?

妊娠中のヨーグルトは無糖を選びましょう。加糖ヨーグルトは、糖分の摂りすぎになる可能性があります。体重管理のためには、無糖のものを食べるようにしましょう。どうしても甘味がほしい場合は、無糖ヨーグルトに果物をまぜて食べてもいいですね。

 

Q. 妊娠中に乳製品を摂りすぎると赤ちゃんがアレルギーになりやすい?

妊娠中の食べ物は、赤ちゃんのアレルギーとはあまり関係がないことがわかっています。どの食べ物でも摂り過ぎはよくありません。腸内環境のバランスが崩れてお腹を下すこともありますので、ヨーグルトも食べすぎないようにしましょう。

 

Q. 妊娠中の食事と赤ちゃんのアトピーは関係ある?

妊娠中の食事と赤ちゃんのアトピーは、あまり関係ないことがわかっています。アトピーは遺伝的要素が大きいようです。

 

 

《まとめ》

 

妊娠中にヨーグルトを食べても問題ありません。むしろ、妊婦さんは積極的に摂りたい食べ物です。子どもの発達障害の予防になるかどうかは定かではありませんが、一部ではいい報告があるのも事実です。バランスよい食生活の中で、取り入れてみるといいでしょう。

 

※写真提供:PIXTA

 

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ママのお悩みの声

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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

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