妊娠中のカフェインはダメ?何に影響ある?
まず妊娠中のカフェイン摂取は本当にダメなのか、またどのような影響があるのでしょうか。
妊娠中はカフェインの量を控えよう
カフェインを絶対に摂ってはいけないという事はなく、摂りすぎに注意が必要です。
英国食品基準庁(FSA)によると、妊婦さんが摂取しても問題ないカフェイン量は、1日に200㎎までとされています。身近な飲料にどれくらいカフェインが含まれるのかを知り、飲む量を制限するようにしましょう。
カフェインの摂りすぎが及ぼす影響
カフェインを過剰に摂取すると、カフェインの血管収縮作用により、子宮や胎盤の血流が悪化、お腹が張りやすくなり、流産のリスクが高くなる可能性が指摘されています。
赤ちゃんへの影響としては、カフェインが血管収縮させ、胎盤の血流が少なくなることで発育障害につながることもあると言われています。
飲み物のカフェイン量を知ろう
ではコーヒーや紅茶のほか、身近な飲み物に含まれるカフェインの量を確認してみましょう。
コーヒーに含まれるカフェイン
コーヒー1杯(200ml)には、約120mgのカフェインが含まれています。
妊婦さんが1日に摂取しても良いカフェインは200mg。そのためコーヒーは1、2杯飲むだけで、1日の目安量を摂ってしまうことになります。
紅茶・緑茶などカフェインに気をつけたい飲み物
身近な飲み物のなかで、あまり知られていない意外なものにもカフェインが含まれています。
「気づかないうちにカフェインをたくさん摂ってしまった」ということにならないよう、どの飲み物にどれくらい含まれているのか知っておきましょう。
(情報参考元:東京都福祉保健局)
・紅茶:30mg/100ml
・せん茶:20mg/100ml
・ココア:平均9.3mg/100ml
・コーラ:36~46mg/1缶(355ml)
・緑茶:平均14mg/100ml
・ほうじ茶:平均12mg/100ml
・ウーロン茶:平均12mg/100ml
・ジャスミン茶:平均9mg/100ml
・麦茶:カフェイン0
紅茶にもやや多くのカフェインが含まれているので、飲み過ぎには注意。麦茶はカフェインを含みませんので、たくさん飲んでも問題ありません。
このほか、市販の飲み物にカフェインが入っているかどうかは、飲む前にパッケージの成分表を確認するとわかるでしょう。
妊娠中も安心して飲めるもの
コーヒーや紅茶が大好きな人は量を制限することで、ストレスが溜まってしまうことも。
最近では妊婦さんも安心して飲める、ノンカフェインやカフェインレスの飲み物が多く販売されているので、上手に取り入れていくといいでしょう。
コーヒー好きならカフェインレスを選ぶ
やっぱりコーヒーが飲みたい!という人にはカフェインの含有量が少ない「カフェインレス」のコーヒーがおすすめ。
カフェインレスとは、本来カフェインを含むコーヒー豆からカフェインを取り除いたもので、デカフェとも呼ばれています。これらはごく少量ですが、カフェインが残っている状態の飲み物です。
ノンカフェインのお茶も種類豊富
お茶の種類でもノンカフェインといって、安心して飲めるものがたくさんあります。
ノンカフェインは一切カフェインを含まないもので、タンポポ茶や黒豆茶、ルイボスティー、そば茶、杜仲茶(トチュウチャ)などがあります。味わいや風味はさまざまなので、いくつか試してみるのも楽しいかもしれませんね。
《まとめ》
妊娠中はカフェインを絶対に摂ってはいけないというわけではなく、基準とされる量までなら摂取してもかまいません。
知らないうちに「うっかりたくさん摂ってしまっていた」という事にならないよう、カフェインが多いとされる主な飲み物は知っておきましょう。
あまり神経質になりすぎるのもよくありませんので、注意しながらも美味しく飲んで、マタニティライフを楽しんでいきましょう。
※写真提供:PIXTA
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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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