男の子の赤ちゃん「おちんちんの皮」はむくべき?包茎とは?

男の子を育てるママには、男の子ならではの悩みがたくさんあります。その中でも一番関心が高いといえるのが、男の子のおちんちんのお手入れ方法ではないでしょうか。
男の子のおちんちん「包茎」とは
新生児期の男の子は、ほぼ100%が「真性包茎」です。真性包茎とは、おちんちんが皮でしっかりと覆われている状態を指します。包皮が亀頭を覆っているため、心配するかもしれませんが、まずは成長を見ていきましょう。
大人の包茎はトラブルが起こりやすいですが、小児期の場合は病気ではありません。成長に伴い、次第に皮がむけるようになります。
赤ちゃんの頃に無理に皮をむかなくていい
小さい頃から親がむいてあげることで、真性包茎を防げるという説もありますが、医学的根拠に乏しいのが今の見解です。
むしろ無理やりむくと、皮が戻らなくなる「嵌頓(かんとん)包茎」になることも。また皮が傷つき硬くなって、将来むけにくくなるリスクも上がります。無理して赤ちゃんの頃からむかないようにしましょう。
赤ちゃんのおちんちんの皮をむくべきかどうかは、専門家の意見も分かれている状態。まずは成長を見守りながら、必要時に親が手を加えてあげるという方法で問題ないでしょう。
おちんちんの皮をむく時期

一般的には、成長につれて包皮が自然とむけるようになります。赤ちゃんの頃は無理やりむく必要はありません。あるデータでは、皮がむけない子どもの割合はこのように言われています。
・生後6ヶ月未満:約70%
・5~7歳:約10%
・11~15歳:数%
ここからわかるように、成長するにつれて自然とむけるので、心配しすぎないようにしましょう。普段から、しっかりと洗ってあげるだけで十分です。
4~5歳で皮がむけなければ受診してもよい
ただし、なかなか皮がむけづらい子もいることは事実です。
亀頭が見え始めるまでむけるのは、4~5歳くらいです。そのタイミングで亀頭が見えていなければ、一度かかりつけの小児科や泌尿器科で相談してもいいかもしれません。しっかりと亀頭が見えるくらいにむけたタイミングで、包皮と亀頭の間を洗ってあげましょう。
思春期になると、ほとんどの場合は自分でむけるようになってきます。同性であるパパからお話してあげるとよいですね。
おちんちんの皮のむき方&お手入れ方法
無理やりむいてはいけないことがわかったところで、どのようにお手入れをしたらいいのでしょうか。
おちんちんの「むきむき体操」のやり方
そこで紹介するのが「むきむき体操」です。むきむき体操は、赤ちゃんのおちんちんを清潔に保ち、亀頭包皮炎などのトラブルを防ぐことができます。
【むきむき体操の方法】
おちんちんの根本を人差し指と親指で持ち、1日20回程度、優しく上下させます。入浴時に一緒に行い、しっかりと皮やしわの部分も洗いましょう。
そうすることで、おちんちんにたまりやすい恥垢(ちこう)が取れます。
決して無理やりしないでください。一度でやってしまうのではなく、おむつ替えなどのタイミングも見計らいながら、数回ずつ分けて行ってみましょう。
おちんちんの「むきむき体操」の注意点
注意したいのは、むいた後にそのままむきっぱなしにしないこと。むきっぱなしで放置すると、血流が止まってしまい、嵌頓包茎などトラブルのもとになります。むいたら必ず、元の状態に戻しましょう。
またむきむき体操は、継続しないとそのままくっついてしまいます。毎日続けると効果はあらわれてきますので、気長に続けていけると良いでしょう。
ただしこれは、絶対しなければならないわけではありません。おちんちんのお手入れは、ママにとっても子どもにとっても、非常にデリケートな問題です。気負わずに気軽に始めてみましょう。
むいた皮が元に戻らなくなったら!医師に相談しよう
皮をむいていく過程で少し力をいれると、出血することがあります。驚くかもしれませんが、まずは経過観察で問題ありません。一番問題なのは、むいた皮が元に戻らなくなった時です。
そのままにしておくと、血流がとまる嵌頓包茎につながります。嵌頓包茎は6時間以上たつと、包皮が壊死してしまうため、至急泌尿器科を受診しましょう。
また、おちんちんの先端がはれる「亀頭包皮炎」も受診が必要です。先端が赤くなり、痛みを伴うことが多いので、赤ちゃんの機嫌が悪くなることもあります。包皮口が狭くバルーン状に包皮が膨らむ状態は、治療が必要です。排尿の際も観察してみましょう。
《まとめ》
赤ちゃんのおちんちんの皮をむくかどうかは、専門家によっても意見が分かれます。大事なのは、無理やり行わないこと。無理やり皮をむくと、大きなトラブルにもつながるため、気負わずに少しずつ始めていきましょう。成長すると自然に皮がむけることがほとんどです。赤ちゃんの頃から少しだけお手伝いしてあげると、トラブルを防げるかもしれません。
※写真提供:PIXTA
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1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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