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2021.07.06

「パパママ育休プラス」は普通の育休と何が違う?【取得条件・活用例を紹介】

お腹の赤ちゃんの成長とともに気になるのが、出産後の育児休業取得についてではないでしょうか。「イクメン」という言葉が社会に浸透し、夫婦で育児休業を取得する家庭も増えつつあります。今回は、子育て世帯に嬉しい「パパママ育休プラス」という育児休業の特例制度をご紹介します。「私たちに合った育休のあり方はどんなだろう?」このような疑問をお持ちのプレパパやプレママは、ぜひ参考にしてください。

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パパママ育休プラスとは

パパママ育休プラス

 

「パパママ育休プラス」は、何となく聞いたことがあってもあまり馴染みのない制度かもしれません。どんな制度なのかを詳しくみていきましょう。

パパママ育休プラスとは、両親ともに育児休業を取得する場合、休業期間を延長できる制度です。パパの育児参加を促すことで、子育て、出産後のママのサポートや社会復帰を円滑にする狙いがあります。

 

パパママ育休プラスと普通の育休の違い

「普通の育休とは何が違うの?」と疑問に思われたことでしょう。

従来の育休は、原則「子どもが1歳になる前日まで」「連続した期間で1回」取得できるものでした。パパママ育休プラスは、両親とも育児休業を取得することを前提に、1歳2ヶ月になる前日までの取得が可能です。1年2ヶ月の間に夫婦それぞれの休業を振り分けることができます。

 

パパママ育休プラスのメリットと注意点

パパママ育休プラスは男性も育休を取りやすくなる制度ですが、利用に関する注意点もあります。

 

メリットは「柔軟性」「金銭面」

この制度を利用するメリットは、以下の通りです。

 

柔軟な子育てを計画することが可能

夫婦それぞれの状況に応じた休業期間の設定が可能です。お互いの仕事の繁忙期を避けることもできるので、職場の理解が得られやすいでしょう。

 

給付金は通常の育休と同額

この制度を利用中は、通常と同額の育児休業給付が支給されます。

・休業開始から6ヶ月まで:67%

・6ヶ月経過後:50%

 

たとえば二人が交代で6ヶ月ずつ育児休業を取得した場合、世帯としては給付率67%の時期が二人通しで1年2ヶ月間続くことになります。

パパママ育休プラスメリット

 

社会保険料が免除される

育児休業取得中は、社会保険料の支払いが免除されます。もちろん賞与から天引きされる分も免除されるため、子育て世帯にとって嬉しい負担軽減です。

 

注意点は「産後休暇を含めて1年」「減収」

この制度には以下の注意点があります。

 

◆一人当たりの育休取得可能最大日数は変わらない

育児休業は、産後休暇を含めて1年間とされているため、「一人が連続して1年2ヶ月取得できるわけではない」点に注意しましょう。

 

◆収入が減る

夫婦で同時に取得した場合には、一定の割合で給付金が支給されるとはいえ、世帯収入としては大きく減額することになるでしょう。育休取得の日程が決まれば、それに向けた家計収支の調整と計画が必要です。

 

 

パパママ育休プラスの取得条件

ではパパママ育休プラスの制度を利用するには、どんな条件があるのかをみていきましょう。

 

どんな夫婦がパパママ育休プラスを使えるの?

パパママ育休プラスの適用要件は、以下の通りです。

 

・配偶者が、子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること

・本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること

・本人の育児休業開始予定日は、配偶者の育休初日以降であること

 

両親ともに、子の1歳の誕生日より前に育休の取得を開始する必要があります。

また、この制度は事実婚のカップル配偶者が専業主婦などの幅広い家庭が対象となりますが、適用が制限されるケースもあります。以下のような方は、この制度を適用することはできません。

 

パパママ育休プラスの取得を制限されるケース

雇用されて1年未満の場合

・子の1歳6ヶ月の前日までに、雇用関係が終了することが明らかな場合

・法律上の「親子関係」がない場合

 

有期雇用の方は労働契約の期間満了時期や更新の可否が要件となりますので、確認が必要です。また、戸籍上「子」となっている必要があり、親が子どもを認知していない場合も、取得は認められません。

※育児・介護休業法の改正により、令和4年4月1日から有期雇用の方の取得の制限が緩和されます。

 

 

パパママ育休プラスの活用例

では、パパママ育休プラスの具体的な活用例をみてみましょう。

 

【リレー方式】ママとパパが交互に取得する例

ママの職場復帰と交代で、パパが育休に入るパターンです。

パパママ交代で育休 

子どもが1歳近くになると生活リズムが整い、食べられるものが増えたりと育児のバトンタッチもしやすくなります。

 

【二人三脚方式】ママとパパが一緒に取得する例

ママの育休終了とパパの育休開始時期を重複させるパターンです。

パパママ育休を重複 

特に赤ちゃんが動き出すと目が離せないことが増え、事故のリスクも急増します。家事も一苦労と感じる時期に、二人で協力できるのはとても心強いですね。日々変化する赤ちゃんの成長を二人で共有できる経験も、よい思い出になるでしょう。

 

【パパ休暇との併用】パパが育休を2回取る例

共働き世帯のパパが育休を最大限に活用できるパターンです。「パパ休暇」とは、子どもの生後8週間以内にパパが育児休業を取得・終了した場合、再度育児休業の取得が可能な制度です。

パパの育休が2回に分けられることで、出産直後で心身に負荷がかかるママのケアも可能になります。

パパ育休2回

どの時期でそれぞれの育休を取得するかは、ご家庭や職場の状況によります。夫婦で最大限に協力できる日程を組むのが、育休を充実させるポイントの一つです。

 

 

《まとめ》

 

パパママ育休プラスは、男性の育児参加を国が促すという、女性中心の子育ての概念を大きく変えた制度です。この制度を活用することで、夫婦に合った暮らしを実現し、家族の絆を育みましょう。

 

※写真提供:PIXTA

             

1952年に名称を婦人少年協会として当時の労働省婦人少年局(現・厚生労働省雇用均等・児童家庭局)の外郭団体として発足。

1980年に財団法人となり、1999年、「女性労働協会」と名称を変更。

2012年には一般財団法人として、働く女性の地位向上及び女性労働者の福祉の増進を図ることを目的とし、さまざまな事業を展開している。

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