旦那さんの立会い出産どうだった?
―まず立会い出産を決めた理由は?夫婦どちらの希望ですか?
●くまくまさん
きっかけは夫の希望です。私も初産で何かと不安があったので、側にいて欲しいなと思い決めました。
●はのんさん
夫婦の希望ですね、子どもの誕生の瞬間は一緒に喜びたくて。それに周りでも立会いの経験者が多く、夫も特に悩むことなく自然と立会いする気持ちでいたようです。
●りえさん
私も同じです、ただ2人目の出産はコロナ禍の緊急事態宣言中により、結果的に立会いはできませんでしたが。
―では立会い出産での旦那さんの様子は?どんな事をしてくれましたか?
●くまくまさん
陣痛がまだ強まっていない頃、少しお腹が空いたので私の好きなあんパンを頼んだら、すぐに買ってきてくれました。それも3個も!あと赤ちゃんが生まれてすぐに、私よりも先に号泣していました。
●りえさん
テニスボールで背中を押したり、手でさすってくれていました。陣痛アプリで痛みの間隔を計ってくれて、「4分だったよ」「また5分か」など一喜一憂していましたよ。
微弱陣痛が始まってから出産まで3日かかり、とても長時間を分娩室で過ごしたので、夫も疲れてしまうのはわかるのですが。途中でスマホゲームをしていた時は、「この痛さ、少しは代わってよ!」と思いましたね。
●はのんさん
妊娠当時の夫はすごく仕事が忙しくて、陣痛や出産の事を全く勉強せず当日を迎えたんです。なので何をサポートするべきかわからず終始あたふた。痛みと苦しみを紛らわせるためだと思うのですが、スマホで笑えるYouTube動画を見せてきたり、「チョコ食べる?クッキーもあるよ」と声をかけてくるのが正直すごく鬱陶しかったです。旦那さんごめんなさい(笑)
―どの旦那さんもすごく一生懸命さは伝わってきますね。ちょっとポイントがずれている所は、許してあげてほしいものです。
立会い出産を終えて旦那さんへの気持ちは?
―立会い出産を経験して、旦那さんへの気持ちに何か変化はありましたか?
●くまくまさん
出産の過酷さを側で体感して、赤ちゃんを大切にすると誓ってくれたので、とても心強く感じました。絶対に良いパパになってくれると思えました。
●はのんさん
赤ちゃんが生まれた直後は、普段クールな夫が目に涙をためていたのを知って感動。しかしその後またすぐに仕事に戻っていく姿を見て、「うちは子育ての協力は得られない、この子は私が育てるんだ!」と使命感に燃えました。
●りえさん
ずっと隣で支えてくれてより頼もしく思えたし、感謝の気持ちであふれました。2人目の時はコロナ禍で立会いできませんでしたが、入院中に母の日のサプライズで、病院の外まで花を持ってきてくれたりもしました。一人で心細い私を、夫が気にかけてくれるのがわかり、家族の絆が一層深まった気がしました。
これから出産のママへ、立会い出産はおすすめ?
―ご自身の経験を通じて、これから出産する妊婦さんへ、立会い出産を勧めたいと思いますか?
●くまくまさん
陣痛中は身の回りのフォローが必要ですし、ナースコールを押すほどではないけれど困った時には助産師さんに伝えてくれたりするので、立会いはおすすめです。何より我が子が生まれた瞬間を共有できる事は、すごく大切だと思います。
●はのんさん
私も同感です。陣痛は一人で乗りこえるのはとても辛くて大変なので、何かあれば動いてくれる存在はありがたいです。でも軽い気持ちで何となく立会ってほしくはないかな。立会うと決めたなら、出産とはどう進んでいくものか、どんな手助けをするべきか、きちんと知識を得て臨んでほしいです。
●りえさん
私は立会い出産と一人での出産の、両方を経験しました。一人で産まなくちゃいけない時、病院の入り口で夫と別れた瞬間の、あの心細さは忘れません。助産師さんもずっと付いていてくれる訳ではないので、すごくすごく不安で、「赤ちゃんは頑張っているんだから、私も頑張らなくちゃ」と自分を励ましたのを覚えています。子どもが誕生する奇跡的な出来事なのだから、ぜひ夫婦で共有してほしいですね。
ーみなさん精神的にも身体的にも、旦那さんが立会うメリットを感じられたようですね。どうもありがとうございました。
もし立会い出産をするなら
命がけで迎える出産の時、ママは壮絶な痛みと不安に耐えながら頑張ります。旦那さんも隣でその姿に向き合い一緒に乗りこえる、立会い出産。夫婦にとってとても貴重な経験だったのだと、3人のお話から伝わってきました。立会い出産を迷っている妊婦さんへ、少しでも参考になればと思います。
そしてもしも立会い出産を決意したのなら、旦那さんができる役割を理解し、少しは覚悟を持って臨んでもらうのが良いかもしれません。一緒に両親学級に参加したりして、夫婦で素晴らしい出産にできるといいですね。
文:まなべび編集部 写真提供:PIXTA