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2020.11.24
妊婦の足がつる原因は?【助産師おすすめ】こむら返りの予防法
妊婦さん特有のマイナートラブルのひとつである「足がつる現象(こむら返り)」。以前まであまり経験がなかったのに、妊娠後期に近づき頻繁に足がつるという悩みは多いものです。特に就寝中に足がつって不快な痛みにおそわれ、目を覚ましてしまうと寝不足にもなりますよね。
妊娠中に足がつりやすくなるのは、一体どうしてなのでしょうか?
目次
妊婦さんの足がつる一番の原因は
妊婦さんの足がつるのは、大きくなったお腹を支えるために足に負担がかかったり、(大きくなった子宮に圧迫されて)下半身の血流が悪くなったりすることが主な原因と言われています。
カルシウムやマグネシウムなどの「ミネラル不足」によって足がつりやすいのでは?と思う人も多いでしょう。確かに妊娠中は体内のミネラルは不足しがちなので、筋肉の痙攣につながるというのも間違いではありません。
しかしながら基本的には、お腹が大きくなるにつれて普段使わない足の筋肉に負担がかかることが、主な要因でしょう。そのため、どんどんお腹が膨らんでくる「妊娠中期~妊娠後期」に足がつる人が多いのです。
特に足がつる妊婦さんの傾向
妊娠中期~妊娠後期へのお腹の膨らみにともない、足がつりやすくなる妊婦さんですが、その中でもとりわけ症状が出やすい人の特徴があります。
足がつりやすい妊婦さん①活動量が少ない人
妊娠すると誰しもが下半身の圧迫によって血流が悪くなりがちですが、日常生活での活動量が少ないと、さらに足の血流が滞りやすくなります。
切迫早産などの診断により、医師から安静を指示されている場合をのぞいては、普段からウォーキングなどの軽い有酸素運動やストレッチを心がけるといいでしょう。
足がつりやすい妊婦さん②体重が急激に増えてしまった人
急速に体重増加しすぎると、足への負担も一気に増し、血流悪化につながります。体重管理がいかに大切かわかりますね。
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足がつった時!突然の痛みを緩和する対処法
では足がつってしまった時は、どのように対処するのが効果的なのでしょうか?
◇足がつったら痙攣した筋肉を伸ばす
寝ている時であれば、つま先を上に向けてふくらはぎを伸ばしましょう。膝を伸ばしたまま、つま先をつかんで胸のほうへ引っぱると、ふくらはぎをしっかり伸ばせます。
お腹が大きくてつかめない人は、タオルを足の裏にかけて優しく引っ張るといいでしょう。できれば立ち上がって少し歩くのもおすすめ。歩くことで筋肉が自然と伸び、痛みが和らぐはずです。
妊婦さんの足がつらないようにする予防法
◇骨盤ベルトや腹帯などで予防につとめる
足がつるのを予防するという意味では、骨盤ベルトや腹帯をつけることで症状が出にくくなるかもしれません。正しくつけることで、お腹の重みによる足への負担は改善できます。
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◇寝る前にストレッチをする
妊婦さんのこむら返りは、夜間就寝中に起こりやすいので、就寝前に、ふくらはぎを伸ばすストレッチをとり入れるのも効果的でしょう。
《まとめ》
妊娠中に足がつる(こむら返り)は多くの妊婦さんが経験するもの。完全に予防するのは難しいですが、足がつりやすい原因をきちんと理解することで、軽い運動や寝る前のストレッチなどを習慣にしておくと悩みが軽減できるかもしれません。
※写真提供:PIXTA
監修者
1955年に日本助産師会東京都支部として、助産師相互の協力と助産専門職の水準の維持向上並びに利用者に対する質の保証を図り、母子保健事業を通じ、女性と子ども及び家族の健康・福祉の改善・向上に貢献することを目的として活動を開始。
2010年一般社団法人格を取得。
2014年公益法人となり、地域に根差した公共性の高い事業に取り組んでいる。
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