兄弟・姉妹の構成は?子どもたちの仲はどう?
―まずお子さんの年齢や、兄弟・姉妹の関係について教えてください。
●みさこさん
5歳の長男と5ヶ月になる次男のふたりです。お兄ちゃんは下の子が生まれて嫉妬したりするかな?と心配していたのですが、今のところその様子はなく、むしろ率先して面倒を見てくれています。おむつ替えやミルクに必要なものを持ってきてくれたり、ガラガラなどおもちゃで泣いている弟をあやしてくれることも。とても感心するし、助かっていますよ。
●みかさん
5歳長女と3歳次女は、物の取り合いなどで喧嘩はしますが仲良しです。そしてその下に、1歳になる男の子がいます。上の子2人にとって弟は可愛い存在のようで、「早くお姉ちゃんと呼んでほしいな」と楽しみにしています。
●たまさん
我が家は5歳長男と3歳長女に加え、双子の女の子が誕生し、4人兄妹となりました。上の2人は仲良く笑い転げている時もあれば、やりたい遊びをめぐって衝突することも多く、親が間に入って彼らの気持ちを整理する場面も多々ありますね。これからしばらく双子育児に手がかかり、上の子と向き合う時間が取りづらくなります。よりいっそう心のサポートをしてあげなければ、と思っているところです。

現状の育児はどんな感じ?2人以上の子育てで大変なこと
―2人・3人・4人のお子さんを育てるママ達ですが、現在の育児はどのように大変に感じますか?
●みさこさん
日常のほぼすべてが子ども優先になってしまって、自分の時間が全くもてないことですね。夫は出張が多くワンオペの時間も長いです。上の子はいつでも外遊びしたがるので公園に連れていきながら、家事もこなすので、常に時間に追われています。
●みかさん
私も同じです。一日中やらなければいけないタスクが山積みで、どう優先順位をつけていかに効率的にやるか、頭を悩ませています。飲み物をこぼす子、「これやってー!」とママを呼ぶ子、おむつが汚れて泣く子が同時に発生するわけなので…それぞれに声かけしながら、最善の対応を瞬時に判断しなければいけません。
●たまさん
過去、双子の出産前にフルタイムで働いていた頃は、家事と育児に加え職場環境の変化などから、私の疲れは極限状態。がむしゃらに頑張るのに精いっぱいで、夫とのコミュニケーションも減り、子どもと十分に向き合えなかったことが、家族全員の不安定を招いてしまいました。この経験からも、忙しい中でいかに子どもとの時間を確保し、心を通わせられるかが本当に重要だと痛感しました。そのための夫との連携や、不要な作業をそぎ落とす工夫は大変です。

2人目以降の育児でわかった!こう変えればうまくいく
―2人目以降の子育てにおいて、1人目の時と変わったことは何ですか?こんなところがラクになった!と気づいたことはありますか?
●たまさん
子どもの発達はひと通りわかっているし、その子によって個性や違いがあることも理解済み。必要以上に神経質にならなくなりました。例えば成長曲線の推移や哺乳量、発育のスピードなどもそう。余裕をもって成長を見守れるので、少しずつ育児を楽しめるようになりました。もちろん子どもの人数が増えるごとに物理的な負担は増えますが、自分の力の抜き方、周りの人の頼り方が上手になっているので、私のメンタルは穏やかです。
●みさこさん
1人目は何もかも初めてなので、育児書どおりにきちんとやらなければ!というプレッシャーがありました。ですが2人目は手の抜きどころがわかってきたかも。離乳食の与え方も慣れているし、不安なく大らかな気持ちで進められています。泣かれてもあまり深刻に考えず、受け流せるスキルが身につきましたね。
●みかさん
私も同じですね。安全が守られた範囲で、人を傷つけていなければだいたい大丈夫。子どものやりたいようにやらせます。過度な心配をしないことが、育児をラクにするコツでしょうか。自分の精神的ストレスは減ってきたように思います。
―何かのテクニックというよりも、ママの心の持ち方にポイントがあるのが共通点。まさに育児に奮闘してきたママだからこそ、これまでの経験が活きてくるのですね。
●たまさん
産後のガルガル期も、1人目の時はひどかったのですが、2人目以降はさほど感じません。イライラやストレスも当然ありますが、それよりも子どもの可愛さと成長を見る楽しさが勝っているみたいです。
子どもの笑顔は最高に可愛い!大変な育児で感じる幸せとは

―毎日の育児は大変だと思いますが、そのなかで幸せに感じることを聞かせてください。
●みかさん
何といっても、子どもが笑っている時がやっぱり幸せ!3人が一緒に遊んでいる姿を見ると、心から癒されます。
●たまさん
夜寝る前に「だいだいだいだいだい…だいすきっ」と言ってもらえること。この上ない喜びです。そして言葉で気持ちを伝えることの大切さを、あらためて感じるようにもなりました。また日々の子どもの成長を、夫はもちろんママ友、保育園の先生とも共有できることが嬉しく感じます。職場とはまた違うコミュニティで、人と繋がりがもてるのはありがたいです。
●みさこさん
子どもがいて初めて学ぶことも、たくさんありますよね。子育てを通じて仲が深まったママ友もいます。落ち込んだ時に元気づけてもらえる存在は、とても貴重です。
ひとりで子育てしようと思わないで!先輩ママからのアドバイス
―最後に、2人目育児で悩んでいるママにアドバイスをお願いします。
●みさこさん
2人目を授かった時は、この先大丈夫だろうかと心配しました。でも上の子は親が想像していた以上のスピードで、急成長を遂げています。自分はお兄ちゃんなのだという意識も芽生えたようで、自らできることがどんどん増え、とても頼もしいですよ。私自身は一人っ子で育ったせいか、兄弟が触れ合う姿を見ると、本当に2人の子どもたちを産んでよかったと心から感じます。これからの彼らの絆が深まる様子も楽しみです。もし2人目の妊娠に迷う人がいたら、兄弟をつくってあげることをすすめたいですね。
●みかさん
幼いうちは手がかかって本当に大変ですが、今が一番可愛い時。そして同じ親から生まれ、同じように育てた子でも、必ずそれぞれの個性があります。その違いも楽しみながら、辛いことや大変なことも笑いに変えて、日々を楽しみましょう!兄弟・姉妹は友だちとはまた異なる特別な存在で、一生の宝になることでしょう。
●たまさん
ママがひとりで子どもたちを育てようとは、決して考えないでほしいですね。家族は全員で運命共同体。悩んでいる時、助けが欲しい時は、親も子も関係なくきちんと相手に伝え、フォローし合える家庭にしていってください。子どもは小さいながらもいろいろな事を感じ取り、理解しているものです。ママ自身が健康であり満足して生きることを、疎かにしてはいけませんよ。日常のなかにある「楽しい」「嬉しい」「幸せ」を噛みしめる時間が、少しでも増えますように。
―みなさん2人目以降の育児にまつわる経験を語っていただき、どうもありがとうございました。
文:まなべび編集部 写真提供:PIXTA