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2021.12.22

妊娠中は休職できる?体調不良で仕事を休む頻度が多くなった時の対応策

妊娠すると、悪阻やマイナートラブルなど様々な体調の変化が現れることがあります。時には切迫流産・早産など、赤ちゃんの命に関わる危険な状態にも。仕事をしている女性にとっては、仕事をきちんとこなしたいのに、体調不良で心身ともにつらくなり、「休職したい」と感じることもあるかもしれません。そこで今回は、妊娠中の体調不良の原因や、仕事を休むための制度、対応策についてご紹介します。

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妊娠中に仕事を休む頻度が多くなる4つの理由

妊娠中に仕事を休む

 

妊娠中は、「周りに迷惑をかけないように頑張って仕事を続けよう」と思うでしょう。しかし意外に疲れやすかったり、色々なマイナートラブルが出現したりして、疲労がたまりがちです。また仕事で無理することは、お腹が張りやすくなって、切迫流産・早産につながってしまうかもしれません。

ここでは、妊娠中に仕事を休む頻度が多くなる3つの原因についてご紹介します。

 

妊婦健診

妊婦健診や定期健診で、仕事の休みをとらなければいけないこともあります。妊婦健診は、妊娠期間中にママの健康状態や赤ちゃんの発育状態を観察するための、とても重要な健診です。

病気の早期発見や早期治療にもつながります。またエコーで赤ちゃんを見ることもでき、親になる準備や心構えができる重要な機会です。妊娠24週までは4週間に1回、24~35週までは2週間に1回、36週から1週間に1回の健診を必ず受ける必要があります。

 

また妊婦健診以外にも、かかりつけの産科医が必要と認めれば、もっと間隔を短くして健診を行うこともあります。健診時期の間隔が短くなれば、その分仕事を休んで行くことになります。

 

つわり

妊娠初期に起こるつわりは、大きく「吐きつわり」「食べつわり」「においつわり」「よだれつわり」「眠気つわり」の5つに分けられます。とにかく気分が悪くて吐いてしまい、トイレから出られなくなったり、臭いに敏感になって気分が悪くなってしまったりと、つわりの種類や程度は人それぞれです。

妊娠に慣れていない妊娠初期は、心身ともに疲労感が増す時期とも言えます。つわりが重くなりつらくなることで、仕事を休んでしまうでしょう。

 

マイナートラブル

マイナートラブルとは、妊娠中に起きる、日常生活でちょっと困る不快な症状のことを指します。頭痛や腰痛、めまい、立ちくらみ、こむら返りなど、こちらも症状が人によって変わってきます。特につらいのは、頭痛やめまいではないでしょうか。

 

脱水症状や貧血、疲労、自律神経の乱れ、妊娠中のホルモンの変化などによって引き起こされるマイナートラブルにより、ときに日常生活に支障をきたすことも。朝起きるのもつらく、仕事どころではないと感じる妊婦さんもいるでしょう。

 

妊娠に伴って生じる重大な症状

妊娠中にマイナートラブルはつきものですが、赤ちゃんの命に関わる重大なトラブルとなる症状には要注意です。妊娠中に出血があったり、下腹部痛やお腹の張りを感じたりすると、それは切迫流産・早産の兆候の可能性があります。

切迫状況は受診してみないとわかりませんが、これはお腹の赤ちゃんが何かしらのサインを出していると考えてください。そのような症状が見られた場合は、出来るだけ安静にして、すぐにかかりつけの産科医を受診しましょう。

 

妊娠中に血圧が高くなってしまう「妊娠高血圧症候群」、胎盤が子宮口の位置まで下がってしまう「前置胎盤」、血糖が高くなる「妊娠糖尿病」など、様々な妊娠合併症を引きおこす可能性があります。必要であれば自宅安静指示や入院指示がでることがあり、長期に仕事を休むことにもなりかねません。

 

 

妊娠中に仕事を休みたい時に使える制度

妊娠中に仕事を休むために

 

妊娠中は思わぬ身体の変化で、心身ともに不調を起こしやすい期間です。もし仕事を休みたいと思った時、どのような制度が使えるのでしょうか。詳しく説明していきましょう。

 

保健指導又は健康診査を受けるための時間の確保

妊婦健診は、赤ちゃんやママの健康状態を把握するために、必ず受ける必要があります。しかし働いている場合は、その時間がなかなかとりづらいのも事実です。

保健指導又は健康診査を受けるための時間の確保は、男女雇用機会均等法に定められています。女性労働者から申し出があった場合、事業主は勤務時間内の中で、健康診査を受けるための時間を与えなければなりません。

 

産科医等からの指導事項を守ることが出来るようにする措置

かかりつけの産科医や助産師等(以下、産科医等)より、保健指導又は健康診査の結果、指導を受けた場合は「母性健康管理指導事項連絡カード(以下、母健連絡カード)」を利用するとよいでしょう。

かかりつけの産科医等からの指導内容が記されており、これを事業主側に提示することで適切に指導内容を伝えることができます。

 

この「母健連絡カード」を女性労働者が提示してきた場合に事業主は、「妊娠中の通勤緩和」「妊娠中の休憩に関する措置」「妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置」に関して、母健連絡カードに記載された指導事項を守ることが出来るようにする必要があります。

 

妊娠中の通勤緩和

公共交通機関を利用しての通勤や自家用車による通勤も、通勤緩和の措置の対象となります。時差出勤や1日30~60分程度の勤務時間短縮、交通手段・通勤経路の変更などの措置が認められます。

 

妊娠中の休憩に関する措置

妊娠中の女性労働者に対して、休憩に関する措置も認められています。必要に応じて、休憩時間の延長や休憩回数の増加、休憩時間の変更などを行う必要があります。

 

妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置

対象となるのは、妊娠中又は出産後1年を経過していない女性労働者です。産科医等の指導事項を守ることができるようにするため、作業の制限や勤務時間の短縮、休業などの措置が行われます。

 

労働基準法による母性保護規定

働く女性の母性を保護し、妊娠した女性の母体と胎児を守るため、労働基準法で母性保護規定が定められています。

 

妊婦の軽易業務転換

妊婦が請求した場合は、他の軽い業務への転換を行う必要があります。

 

妊産婦等の危険有害業務の就業制限

重量物を取り扱う業務や有毒ガスを発散する場所での業務など、女性の妊娠・出産に有害な業務は、妊産婦以外の女性も就業できない決まりになっています。

 

妊産婦に関する変形労働時間制の適用制限

変形労働時間制により勤務時間が不規則な場合、妊産婦が請求した場合は、1日及び1週間の法定労働時間を超えて労働させることが出来ないことになっています。

 

妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限

妊産婦が請求した場合は、時間外労働、休日労働、深夜業をさせてはいけないことになっています。

 

 

妊娠中の体調不良で仕事を休職できる?

母健連絡カードの指導事項を基に、事業主側が必要な措置を講じていたとしても、妊娠中は体調の悪化で仕事を休まなければいけないこともあるでしょう。

 

産前休業制度として、出産予定日の6週前から(多胎妊娠の場合は14週前から)は産前休業が認められています。それ以前に切迫流産・早産や妊娠による症状により体調不良となった場合は、かかりつけの産科医等の診察を受け、入院加療又は自宅療養による休業の措置が必要、と判断されれば仕事をお休みすることになります。

 

休業制度はけがや病気によって使用されるもので、基本的に通常妊娠だけでは対象とはなりません。ただし診断名がついて診断書が発行されるような場合、または母健連絡カードにより産科医等が診断名をつけ、休業の指示があった場合であれば、対象となります。

そのような症状により仕事を休んだ場合は、傷病手当金という形で給料の約6割が保障されるようになっています。

 

傷病手当金を受け取るためには、「業務・通勤災害以外での傷病であること」「就業できないこと」「連続して3日を含む4日以上仕事につけなかったこと」「給与が出ていないこと(出ていても傷病手当金より少なければ差額が支給)」、これらの条件全てを満たす必要があります。

 

 

《まとめ》

 

妊娠は病気ではありませんが、様々な体調の変化により特別な身体の状態にあり、心身ともに疲労がたまりやすく不調を招きやすいです。絶対に無理をせず、労働基準法による母性保護規定や男女雇用機会均等法による母性健康管理の制度を上手に使って、安心して過ごしましょう。症状が重くてつらい、仕事を休みたいと思った場合は、かかりつけの産科医等に相談し必要な指示を仰ぎましょう。

 

※写真提供:PIXTA

             

監修者

一般財団法人 女性労働協会

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