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2021.01.25

赤ちゃんのための防災【ドクター監修】必要な防災グッズ&避難のしかた

いつ起こるわからない地震や豪雨、火災などの災害。赤ちゃんや小さな子供がいる家庭では、我が子の命を守るため、万全の備えが必要となるでしょう。

ここでは赤ちゃんに必要な防災グッズや、準備しておくと便利なもの、避難時に備えてあらかじめ確認しておくべきことなどを産科医の視点からお話しします。

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赤ちゃんを連れて安全に避難できるルートを確認

赤ちゃんの防災

 

防災といっても、避難用のグッズを揃えておけば安心というものではありません。赤ちゃんを連れて安全に避難できるルートや、避難所の確認も大切です。まずは家の周りを防災目線で見て、防災マップを作りましょう。

 

行動範囲を地図にする

 

自分の家を中心に、普段の行動範囲を地図にしましょう。その範囲内で、駅やスーパー、公園など、よく利用する場所を書き込みましょう。

避難場所、避難所、災害時拠点病院も複数書き込みます。

 

危険な場所を書き込む

 

国土交通省が運営しているハザードマップなどを参考に、災害時危険になりそうな場所をチェックします。

大雨で冠水しそうな場所、交通量の多い道路、狭い道路、地震や雨で地盤が緩みそうな場所、空き家など倒壊の恐れがある場所を地図に書き込みましょう。

 

避難ルートを決める

 

普段の散歩で実際に、赤ちゃんを抱っこして避難場所まで歩いてみましょう。最短距離ではなく、遠回りでも安全な道を選びます。

 

防災マップを共有する

 

完成したマップは、玄関や冷蔵庫などわかりやすい場所に貼るなど、家族全員で情報を共有しましょう。また、避難時の連絡方法、連絡できない状況でどう行動するかということも、家族で話し合っておくとよいでしょう。

 

 

避難するときは?赤ちゃんに必要な防災グッズ

大人の防災グッズに加え、赤ちゃんのためのグッズも揃えておきましょう。

赤ちゃんを抱っこしての移動になりますので、なるべく軽く、必要最低限となるよう厳選してバッグにまとめておきます。

 

抱っこ紐

 

ベビーカーは道路状況によって災害時に使えないことが多いため、赤ちゃんは抱っこで移動するのが鉄則です。抱っこ紐は両手が使えますし、赤ちゃんの様子をいつでもみることができますので、安全で安心です。

普段使っている抱っこ紐も慣れていて使いやすいですが、防火・防水・軽量・保温など、多機能の避難用抱っこ紐を検討するのも良いですね。

 

ミルクや離乳食などの食事

 

自治体の備蓄として、赤ちゃん用のミルクや離乳食は数が少ないのが現状です。3日~1週間分を目処に、自分で準備しておいた方が安心です。

普段は母乳育児でも、避難生活で精神的負担が大きくなり、一時的に母乳が出なくなることがあります。非常用として、ミルクの準備をしておきましょう。

避難先では水やお湯がない場合もありますので、長期保存のできる缶や紙パックの液体ミルクをお勧めします。

 

水不足で哺乳瓶の消毒ができないことがあるため、災害用の使い捨て哺乳瓶も便利です。また、哺乳瓶がなくても紙コップで授乳もできますので、使い捨て紙コップを準備しておくと良いでしょう。

離乳食はスプーンなどが一緒についているお弁当タイプですと、洗い物がなく便利です。

 

紙おむつ、お尻ふき、ビニール袋などの衛生用品

 

救援物資の中でも、衛生用品は到着が遅れます。1週間分あると安心です。

また、お風呂にも入れないことが想定されるため、使い捨ての体拭きがあると便利です。バスタオルはオムツ替えやお昼寝のとき、防寒対策など様々な使い道がありますので1枚準備しておくと良いでしょう。

 

母子手帳と保険証のコピー

 

赤ちゃんの急変に備えて、母子手帳と保険証のコピーは携帯しておきましょう。

 

 

赤ちゃんを連れて避難する際の注意点3つ

赤ちゃんを連れて避難するときは、想定外なことが起こりがちです。余裕を持って避難することが大切です。

 

避難準備・高齢者避難勧告の段階で避難を開始

避難は早めの段階で開始しましょう。赤ちゃんがぐずったりして、想定外のことも起こります。いつもより、準備や移動に時間がかかると思って行動する必要があります。

避難所によっては早期に受け入れを終了する場所もありますので、最初の避難情報が発信された時点で避難を開始しましょう。

 

抱っこで避難が原則

乳幼児を連れての避難は、「子どもを抱っこして徒歩」が原則です。

ベビーカーは道の状況によって使えない場合もありますし、ママが手を放してしまうと離れてしまう可能性があります。抱っこでも、安全のために靴を履かせましょう

 

できる感染対策をしっかりと

まず寒い季節の場合は赤ちゃんの防寒対策が大事です。赤ちゃんが低体温になると、免疫力が低下し、感染がおこりやすい状況になります。

また避難所では密になりやすいので、換気されている場所を選んだり、人混みは避けましょう。手洗いが難しい場合もありますので、消毒による手指衛生を徹底すると良いでしょう。

ママはマスク着用が有効ですが、2歳未満の赤ちゃんにはマスクは不要、むしろ危険ですので控えましょう。小児科学会の発表では、乳幼児のマスク着用は窒息の恐れがあるため使用しないよう警鐘を鳴らしています。

 

 

《まとめ》

 

赤ちゃんと安全に避難するためには、普段からの準備がとても大切です。物品の準備はもちろんのこと、避難経路の確認、家族との情報共有方法など、普段から災害に備えて話し合っておきましょう。

また、地域や町内会などの防災訓練に参加するなどして普段から交流を持ち、緊急時に協力し合える関係を作っていきましょう。

 

※写真提供:PIXTA

             

1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

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