生後2歳以上の身長・体重や発達目安

2〜3歳の子どもの発達目安は以下のとおりです。
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身長 |
体重 |
男の子 |
81.1cm〜97.4cm |
10.06〜16.01kg |
女の子 |
79.8cm〜96.3cm |
9.30kg〜15.23kg |
運動能力の発達
2歳以降の体の成長は、これまでと比べるとゆるやかになっていきます。2歳になると小走りやジャンプ、すべり台ですべることもでき、公園の遊具で思いきり遊べるようになります。3歳になると階段の上り下りや短時間の片足立ちなど、基本的な運動能力はほぼ完成。しっかり行動できるようになるでしょう。
体の発達
足が長くなり、1歳までとは体型が変わってきます。また膀胱におしっこをためることができるようになり、おしっこの間隔が徐々にあいてきます。
その頃からおむつを外し始める子が増えます。2歳後半〜3歳ごろに、多くの子どもがおむつを外す準備ができますが、個人差が大きいです。子どものペースに合わせて焦らず進めていきましょう。
心の発達
これまでなんとなくしか遊んでいなかったおもちゃも、徐々に好みがはっきりします。電車や動物など、自分の好きなものを思い通りに動かしながら遊ぶようになります。そしてこれまでは自分一人で遊んでいた子どもも、徐々に他の子どもへの関心が出始めるため、一緒に遊ぶことができるでしょう。
「どうぞ」や「ありがとう」などのやりとりが、少しずつできるようになります。しかし、自分のしたいことや要求を強く主張するため、おもちゃの取り合いになることもあるでしょう。友達とゆずりあって遊べるためには、まだ大人の手助けは必要です。
生後2歳以上の言葉の発達
ここからは、生後2歳以上の言葉の発達の目安についてご紹介します。
2歳代は個人差が大きい
言葉の発達には個人差がかなり大きいです。単語をいくつか話す子もいれば、なかなか単語が出ない子もいます。大人の真似をしたり、指差しながら伝えようとしたりします。
今まで数える程度しか話せなかったのに、急に単語が増えてくることもよくあります。たくさん話しかけながら見守ってあげましょう。
言葉が遅ければ受診が必要か
話せる単語が少なくても、何らかの言葉を話していれば問題はありません。またこの時期は、はっきりとした言葉が話せないことも。理解できない言葉を発していることも多いです。話している内容が理解できている様子であれば問題はありませんので、心配しすぎず見守ってあげましょう。
ただしもしも目線が合わない、言っている内容を理解していない様子があれば、知的発達の遅れや発達障害の可能性もあります。一度かかりつけの小児科医に相談してください。
生後2歳以上の子どものお世話
ここからはお世話のポイントについて解説していきます。
「魔の2歳児」と言われる第一次反抗期
2歳になると第一次反抗期が訪れ、これまで普通にできていたことを拒否するようになります。たとえばお風呂に入るために服を脱がそうとしても泣きながら拒否する、寝ようとテレビを消すと大泣きして激しく抵抗する、などです。
■イヤイヤで表現する
なんでも自分でやりたがり、嫌なことを全力で拒否する「イヤイヤ期」。成長の過程とはいえ、ママやパパは疲れてしまうこともあります。
自分でやりたいと思ってもうまくできず、思うようにならないと疲れて「ママ(パパ)やって」となります。まだまだ親に甘えたい時期なので、わがままとは思わずたくさんの愛情で受け止めてあげましょう。
なんでも自分でやりたがる
食事や着替え、靴の脱ぎ履きなど、大人がやった方が早いことも自分でやりたがります。「自分でできた」経験が自立心を育てるきっかけになるのです。危険なこと以外は自分でしたいという気持ちを大切に、できるだけ自分でさせてあげましょう。大人がやるより時間はかかっても、すぐには手伝わず、根気よく余裕を持って見守ることが大事です。
3歳になると質問攻めが増える
自分である程度ができる3歳頃になると、イヤイヤは徐々に減っていきます。考える力が身につき、好奇心が強くなるため「なぜ?」「どうして?」と色々なことに疑問が湧いてきます。
あらゆることを質問されるので、面倒だなと感じることもあるかもしれません。それでもコミュニケーションをとりながら一緒に考えるなど、できるだけつきあってあげましょう。
保育園・幼稚園の入園までに身につけたい事

保育園や幼稚園の入園前までに、身につけておきたいことをご紹介します。今までとは違う環境での生活は、子どもも戸惑うことが多いでしょう。今はまだできていなくても、入園までにできるように早めに準備して入園を迎えましょう。
規則正しい生活リズムを整える
朝ゆっくり寝ていると、どうしても夜遅くまで起きてしまいがちです。保育園や幼稚園に入ると、早起きして準備をして向かうことになるので、早起きの生活に慣れる必要があります。
寝る時間が遅いと寝不足になり、子どもの体にも負担がかかります。なるべく早く起きられるよう、早寝のリズムを整えましょう。
そのためにまずは、ママやパパが早寝早起きをする必要があります。仕事や家事で難しいこともあるかもしれませんが、ごはんやお風呂の時間を何時にすればいいのか、逆算して調整できるといいですね。
母子分離の練習をしておく
今まで毎日ママのいる生活しかしていない子どもにとって、ママと離れる生活は不安が大きいものです。なるべく子どもがスムーズに保育園や幼稚園に通うために、事前にママと離れる練習をしておくといいでしょう。
最初からいきなり離れるのは難しいので、「トイレに行くね」「洗濯物を干してくるね」などと少し離れることを伝えます。戻ったときには「待っててくれたね」「ちゃんと待てたね、えらいね」と子どもをほめてください。繰り返すうちに、離れる時間があってもママが戻ってきてくれると理解できるようになります。
一緒に過ごす中でスキンシップをしっかりとり、「両親にとって子どもが大切だ」ということを子どもがしっかりと受け止められれば、信頼関係が構築できます。信頼関係を築き、徐々に離れる練習をしていくといいでしょう。
■親以外の人とコミュニケーションをとろう
集団生活が始まる前に、同年代の子どもや親とコミュニケーションをとる機会があればなおいいでしょう。習い事であれば先生の話を聞く、あいさつをする、順番を守るなど、集団生活で必要なことをある程度学習するきっかけにもなります。周りの友達や先生と話すことでも自然に学び、コミュニケーションもとれるようになるでしょう。
生後2歳以上の子どもとできる遊び
ここからは、この時期にできる子どもとの遊びについてご紹介します。
公園遊び
遊具や砂場、追いかけっこなど、公園では子どもが思いきり遊ぶことができます。交通量の多い公園では飛び出しに注意が必要ですが、目を離さなければ安心して遊べる環境です。汚れてもいい服装でたくさん動くと、夜もぐっすり寝てくれるでしょう。
シャボン玉遊び
2歳になると、シャボン玉を上手に吹ける子どもが多いです。ママやパパが一緒に、シャボン玉を吹いて割る遊びも楽しめますよ。そしてこの遊び方は、同年代の子どもとも一緒に楽しくできるでしょう。
ダンボール遊び
家の中で遊ぶときには、ダンボールで家を作ってみるのもいいでしょう。ダンボールハウスであれば、大きく自由に絵を描くこともできますし、シールを貼って遊ぶこともできます。
ダンボールに切れ目を入れて窓や入り口を作って、そのままごっこ遊びもできます。家づくりはママやパパと一緒にすれば、あとは子どもが自由に遊べるでしょう。
新聞遊び
新聞をビリビリ破ると、お洋服を作ったりホウキに見立てたり、被り物を作ったりとごっこ遊びに活用できます。また、丸めてボール遊びをすることもできます。遊び終わったらそのままゴミ箱に捨てるだけなので、片づけも楽です。
3歳児健診の時期と内容
3歳を迎えると、3歳児健診があります。
3歳児健診・検査の内容
3歳児健診では以下の内容を確認します。
・運動発達の状況
・視覚、聴覚の確認
・自我の確立状況
・栄養状態
・保育環境や保護者の関わりの確認
・予防接種の接種状況の確認
・歯科検診
3歳児健診を必ず受けよう
3歳児健診では、1歳半健診ではわからなかった問題の早期発見につながります。早期発見できると、問題が軽い段階で治療が開始でき、治療する上でもより効果的です。自治体の行う健診は、3歳児健診以降、小学校入学前まで行いません。問題の早期発見のためにも必ず受けましょう。
《まとめ》
2歳を過ぎるとどんどんできることが増えていきますが、自我が確立してイヤイヤに悩まされることもあるでしょう。また保育園や幼稚園などの集団生活をスタートする子どももいて、これまでの生活とは大きく変わることも。子どもの様子をみながら、生活リズムを整えられるようサポートしていきましょう。
1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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