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1歳0ヶ月~1歳3ヶ月|【医師監修】赤ちゃんの成長と育児
生後1歳を迎えると、大変だった新生児期が懐かしく思えるかもしれません。1歳になると次のステップは「一人歩き」です。この記事では、1歳0ヶ月〜1歳3ヶ月の赤ちゃんの成長と育児について、解説していきます。成長するにつれて出てくる悩みもあるでしょう。ぜひこの記事を参考にしてみてください。
目次
1歳0ヶ月~1歳3ヶ月の身長・体重や発達目安
生後1歳0ヶ月~1歳3ヶ月頃の赤ちゃんの、成長の目安は以下の通りです。
身長 | 体重 | |
男の子 | 70.3cm〜81.7cm | 7.7kg〜11.51kg |
女の子 | 68.3cm〜79.9cm | 7.2kg〜10.90kg |
運動能力の発達
ハイハイやつたい歩きで足腰の筋肉が強くなり、バランス感覚がとれるようになると、少しずつ歩く赤ちゃんが増えてきます。しかし、運動能力はしっかりと発達していても、なかなかはじめの一歩が出ずに歩くまで至らない、あるいは歩いてもすぐにしゃがんでしまう赤ちゃんもいます。
歩き始めるためには、赤ちゃんが「歩きたい」と自分で思うことが大切です。そして歩き始める時期は、赤ちゃんの性格・気質によって個人差が大きいです。なかなか歩き出さない赤ちゃんもいます。はじめの一歩を踏み出し、左右の足を交互に出せるようになると、頭から足までの運動機能の発達はほぼ完了です。
初めはバランスがうまくとれず、歩幅はバラバラでスピードも遅いですが、徐々に慣れてくるとバランスをとりながらスムーズに歩きます。一人歩きが安定してできるようになったら、階段や坂道を上がったりジャンプしたりと、全身を使って運動できるようになります。
■手指を使った細かい動作ができるように
さらに細かい作業ができるようになるため、蓋をひねって開けるといった動作もできます。そしてこれまでと大きな違いは、道具を使うようになること。ペンでなぐり書きをしたり、ボールを投げるように転がしたり、といった動作もできるようになります。
言葉の発達
この時期になると、大人が話している内容を理解できるようになります。「ワンワン」「ママ」など、意味のある言葉を話し始める赤ちゃんもいるでしょう。言葉を話し始めるのには、個人差が大きいです。言葉を話すことはなくても指差しをしたり、「ワンワンどこ?」と聞いて犬の方を見たり、言葉が理解できている様子であれば問題ありません。
視覚の発達
視覚が発達し、原色以外の色もわかるようになります。そしてまだ大人ほどではありませんが、視力も発達するので、少し遠くのものでも見えるようになります。一人歩きできるようになり、視界も広くなっているでしょう。
心の発達
嫌なものには「イヤ!」とはっきりと伝えたり、自分の思い通りにならずにすねたりと、感情もより複雑になってきます。大人と同じ感情表現をするようになるため、驚くこともあるかもしれません。
この時期はまだ、してもいいこと・ダメなことの区別がつきません。ダメなものは「ダメだよ」いいものは「いいよ」と、線引きして基準を教えましょう。してもいいこと、ダメなことが学べないと、子どもはいつまでも成長できません。
その時に注意したいことは、感情的に怒っていないかということです。注意することも大切ですが、色々なことに興味を持って行動している時期でもあります。安全に注意して、問題なければ「ダメ」とできるだけ言わずにすむよう、受け入れてあげましょう。
1歳0ヶ月~1歳3ヶ月の離乳食
1歳を過ぎると、ほとんどの栄養を食事から摂取するようになり、離乳食も完了期に入ります。
離乳食は噛む練習ができるメニューを
舌の動きはだいぶ自由になりますが、噛む力はまだ不十分なところもあります。そのためメニューや大きさ・固さを工夫し、噛む練習をしましょう。そして食材のかたさに応じて、噛む力を調整する必要があります。ふわふわ、パリパリ、もちもちなど様々な食感の食材を食べながら、噛んですりつぶす力を調整できるように練習しましょう。
補食(おやつ)で栄養を補う
離乳食でほとんどの栄養を補えるようになっていますが、まだ一度に十分な量を食べられません。そのため食事で足りない分は、1〜2回のおやつで補うようにしましょう。
おやつも1回の食事と考え、乳製品やイモ類、野菜スティックなど、栄養のあるものをあげましょう。3食のリズムが整ったら、15時頃に1日50kcalを目安にあげます。お菓子やジュースは砂糖が多いので、虫歯予防のためにはあげなくてもよいです。
忙しくておやつの準備ができないのであれば、牛乳やベビー用のビスケットをあげましょう。ベビー用のものであれば安全ですが、原材料を確認して添加物が多くないものを選んでください。
フォローアップミルクは終了してもOK
フォローアップミルクは、離乳食だけでは不足するカルシウムや鉄分などの栄養素を補うためのミルクです。離乳食開始時はまだ食事量が十分摂れず、離乳食からの栄養だけでは必要量が不足するため、フォローアップミルクを使用していたママもいるかもしれません。
また牛乳は1歳頃から飲み始めます。牛乳が飲めるようになる1歳すぎから、フォローアップミルクはあげなくなる家庭も多いです。栄養が偏ることなく1日3食しっかり食べるようになれば、フォローアップミルクは終了していいでしょう。
ただし赤ちゃんが思ったよりも食べない場合などに、補完的に使用するのはこの時期でも問題ありません。もしフォローアップミルクが余ってしまったら、離乳食を作る際に、牛乳の代わりに使用するといいですよ。
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1歳0ヶ月~1歳3ヶ月の赤ちゃんのお世話
ここからは1歳0ヶ月~1歳3ヶ月頃の赤ちゃんの、お世話のポイントについてご紹介します。
イヤイヤ期が始まる子も
成長とともに自我が芽生え、自分のしたいことをはっきりと意思表示するようになります。昨日までしていたことをイヤと拒否したり、自分でなんでもやりたがったり、うまくできなくて泣いてしまうこともあるでしょう。
なんでもイヤイヤと言われると、ママもついイライラしてしまうもの。ですが、大人がイライラしてしまうと悪循環になります。赤ちゃんがイヤと言っている原因を探り、できるだけうまくできるようにサポートをしてあげて、時には気分転換してあげましょう。
外の環境にたくさん触れよう
一人歩きできるようになると視界が広がり、これまでよりもさらに色々なものに興味を持つようになります。植物に触れたり色々なにおいを嗅いだり、空を飛ぶ鳥、電車や車を見たりと実体験を増やし、外の環境を知っていきましょう。
あいさつなどの生活習慣を教えよう
大人の言っている言葉が徐々に理解できるようになれば、あいさつなど社会のルールを教えていきましょう。
■あいさつは大人から
まずは大人があいさつをすることが大切です。赤ちゃんは大人をよく見ています。大人の真似から始めるので、まずはママやパパが手本となり、日ごろからあいさつをしましょう。
■手洗いや歯磨きも教えよう
外から帰ってきたら手を洗うという行動は、勝手に身につくものではありません。手を洗うときれいになる、気持ちがいいものだと身につくまで、毎日繰り返しましょう。
「手を洗おうね」と声をかけて、一緒に洗う練習を毎日します。外から帰ってきた時、ごはんの前、手が汚れた時など、一緒に手を洗うことで徐々に手洗いする習慣が身につくでしょう。
1歳になったら予防接種を受けよう
予防接種の多くは生後2ヶ月から始まります。1歳になると保育園に通い始める子どもも多いので、流行性の病気に対するワクチンの予防接種が必要になります。
1歳になったらまずMRワクチンを
1歳になったらまず、MRワクチン(麻疹・風疹混合)の接種を受けましょう。他にも水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜのワクチンも接種したいところです。同時接種もできるので、かかりつけの小児科医と相談して、スケジュールを組んでください。
1歳のうちにヒブ、小児肺炎球菌、四種混合ワクチンの追加接種も受けましょう。もし1歳のうちにヒブ、小児肺炎球菌、四種混合の予防接種をしていない場合は、すぐに接種できるようかかりつけの小児科医と相談してください。
1歳0ヶ月~3ヶ月の赤ちゃんとできる遊び
ここからは赤ちゃんとできる遊びについてご紹介します。
お絵かき
まだ絵を描くことはできないので、クレヨンで線を引く、または点々をつける程度ですが、画用紙に自由に描いてもらいましょう。自分の動きに合わせて色がつくという体験を通して、新しい発見が見つかることもあります。
赤ちゃんがお絵かきをしている間は見守って、なるべく口出ししないようにしましょう。顔を上げた時などに、「きれいな赤色だね」など話しかけてあげてください。まだ握る力があまり強くなく、うまく調整して描くことができないので、やわらかいクレヨンを使用するといいでしょう。
積み木やおままごと
手先が発達してくるので、積み木を持って重ねたりなどの遊びができるようになります。また簡単なおもちゃを使って、おままごとができるようにもなります。まだ色々な道具を使って遊ぶことはできませんが、マジックテープをはがして食材を半分にする遊びを通して、おままごとができるようになっていくでしょう。
《まとめ》
意思疎通が図れるようになり、できることが増えていき、楽しみが増える時期。しかし一方で、自己主張が激しくなり、イヤイヤに疲れてしまうこともあるでしょう。また成長の個人差が大きいので、同じ月齢の子どもと比較して、成長が遅いのではないかと悩むこともあるかもしれません。ひとりひとり性格が違い、成長のスピードも様々です。できるようになったことに目を向けて、成長を楽しめるといいですね。
1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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