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【医師監修】知っておきたい育児のこと|新生児の赤ちゃん~2歳以降の発育
生まれた赤ちゃんがどのように成長していくか、 初めての子育てでは知らない人も多いのではないでしょうか。この記事では新生児から2歳以降の成長と、発達について解説します。今後の育児の参考にしてください。
目次
- 新生児期の赤ちゃんの成長・発達状況・行動
- ・生理的体重減少
- ・曲げる筋肉の方が強い
- ・原始反射(モロー反射)がみられる
- ・すべて泣くことで表現する
- 0~1歳の赤ちゃんに見られる成長・発達状況・行動
- ・生後1〜3ヶ月の成長・発達状況・行動
- ・生後4〜6ヶ月の成長・発達状況・行動
- ・生後7〜9ヶ月の成長・発達状況・行動
- ・生後10ヶ月~1歳の成長・発達状況・行動
- 1歳~2歳の赤ちゃんに見られる成長・発達状況・行動
- ・1歳〜1歳半頃までの成長・発達状況・行動
- ・1歳半〜2歳までの成長・発達状況・行動
- 2歳以上で見られる成長・発達状況・行動
- ・「魔の2歳児」と呼ばれる第一次反抗期
- ・「なぜなぜ?」攻撃の3歳児
- ・4〜5歳
新生児期の赤ちゃんの成長・発達状況・行動
新生児とは、生後28日までの期間の赤ちゃんを言います。新生児期の成長・発達状況・行動について解説します。
生理的体重減少
生まれてすぐの赤ちゃんは、吸うことがまだ上手にできません。おっぱいやミルクを飲む量よりも、汗や尿で出ていく水分の方が多いです。そのため生後3〜4日頃までは、生理的体重減少と言い、生まれたときよりも体重が減っていきます。その後は次第にミルクやおっぱいを吸うことができるようになり、体重は徐々に増加します。
曲げる筋肉の方が強い
新生児期は、腕を伸ばす筋肉よりも曲げる筋肉の方が強いです。ひじもひざも、曲げている姿勢をとっていることが多いです。
原始反射(モロー反射)がみられる
生まれてすぐは「原始反射」と呼ばれる反射があります。手の平をギュッと握る把握反射や、口に手を持っていくと吸おうとする吸啜(きゅうてつ)反射、大きな音に反応して両手を広げて抱きつくモロー反射などです。原始反射は、生後3〜4ヶ月になると脳が発達することで、自然に消失していきます。
すべて泣くことで表現する
赤ちゃんはうまく自分の訴えを伝えることができないので、すべてを泣くことで表現します。お腹がすいた、眠い、暑い、おむつが気持ち悪いなど、不快なことをすべて泣いて伝えるのです。
そして胃の容量がまだ小さいため、一回に十分な量のミルクや母乳を飲むことができません。これを補うために、2~3時間おきに起きて飲むことになります。このため新生児の時期は、ママの睡眠は細切れになってしまいます。
0~1歳の赤ちゃんに見られる成長・発達状況・行動
ここからは生後0〜1歳でみられる成長・発達状況・行動について、大まかな月齢に分けて解説します。
生後1〜3ヶ月の成長・発達状況・行動
生後1ヶ月を過ぎると、徐々に赤ちゃんの顔つきが変わってきます。ミルクや授乳の間隔はだんだんど空き、ママやパパも少しずつまとまって寝られるようになるでしょう。赤ちゃんの表情は豊かになり、あやすと笑うようになります。
生後3ヶ月頃になると首がすわる赤ちゃんが増えます。体重は生まれた時の2~3倍ほどになり、成長が感じられるでしょう。
生後4〜6ヶ月の成長・発達状況・行動
生後4ヶ月になると、あ〜う〜と言った喃語(なんご)を話す子も増えます。そして聴覚・視覚が発達してくるため、ママやパパが声をかけて名前を呼ぶと、声のする方向に顔を向けるようになるでしょう。
生後5ヶ月になると、離乳食を始める時期になります。大人が食事をしている様子を、よだれをたらして見ていたり、食べている様子をじっと見つめるようになると、離乳食開始のサインです。
また生後5ヶ月頃になると、寝返りをし始める赤ちゃんもいます。最初は欲しいものに手を伸ばして取ろうとして、偶然にできた寝返りが徐々に自分の意思でできるようになります。赤ちゃんの好奇心はどんどん育っていくでしょう。
生後7〜9ヶ月の成長・発達状況・行動
生後7ヶ月頃になると、おすわりができるようになります。最初は、おすわりの姿勢を自分でとることは難しいです。そのため大人が膝の上に乗せるなど、練習するうちに自分でできるでしょう。
おすわりができると、徐々にずりばいからハイハイをするようになります。ハイハイすると、赤ちゃんの行動範囲は一気に広がるので、ますます目が離せなくなります。
また、好奇心旺盛な赤ちゃんはなんでも口に入れて確認します。赤ちゃんの手が届くところに危険なものがないか、口に入ってしまうようなものはないか、家の環境の見直しが必要です。
離乳食は手づかみ食べを始める時期でもあります。最初は食べやすいペースト状から始めた離乳食も、この時期には1日2回食にしていきます。豆腐ぐらいのやわらかさになるように調理しましょう。
また色々な食材を使って、おかゆやパンなどのエネルギー源、野菜や果物のビタミン・ミネラル源、ささみや白身の魚などのタンパク質源の、3つの栄養源をバランスよく食べられるよう意識しましょう。離乳食はできるだけ決まった時間に食べさせることで、生活のリズムも整ってきます。
生後10ヶ月~1歳の成長・発達状況・行動
生後10ヶ月頃から、つかまり立ちや伝い歩きができる子も見られます。指先が器用になってくると、スイッチを押す、引き出しを開けるなどができるので、危ないことは「ダメよ」と伝え安全対策を行いましょう。
ハイハイも上達しているので、階段の上り下りもでき、転倒・転落の事故が増える時期でもあります。ゲートをつける、ドアを閉めるなど安全対策は家族で徹底しましょう。
1歳前になると、個性がどんどん見えてくるようになります。発達にも個人差がありますが、性格によるところも大きいので、焦らずに「上手にできたね」「がんばったね」とできたことはほめてあげましょう。
離乳食は1日3回になり、ほとんどの栄養を離乳食から摂るようになります。好き嫌いも出てきますが、食べにくさによる部分が大きいので、なるべく食べやすいよう細かく刻んだり、とろみをつけたりと調理方法を工夫してみましょう。
手づかみ食べも盛んになる時期ですが、赤ちゃんが成長している証です。イスの下にシートを引くなど対策しながら、ある程度は赤ちゃんの自由に食べさせてあげましょう。
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1歳~2歳の赤ちゃんに見られる成長・発達状況・行動
ここからは生後1歳〜2歳で見られる成長・発達状況・行動をご紹介します。
1歳〜1歳半頃までの成長・発達状況・行動
1歳を迎えると、歩き始める子が増えます。ただ初めの一歩を踏み出すのはとても勇気がいることなので、慎重な性格の子はなかなか歩き出せないこともあるでしょう。赤ちゃんに歩きたいという欲求が出てきたら歩けるようになるので、焦らず見守ってあげましょう。
また大人のしていることや、兄弟のしていることを真似する時期でもあります。まだしていいこと、ダメなことの区別がついていないので、その都度ダメなことは「ダメだよ」と注意する必要があります。
本当に危険なこと以外はダメと言わずに、感情に任せて怒らないよう気をつけましょう。
1歳半〜2歳までの成長・発達状況・行動
1歳半頃になると、ほとんどの子が歩けるようになり、活発に体を動かすことも増えます。大人の簡単な指示も理解しはじめます。「積み木とって」「ブーブー片付けよう」と声をかけると、自分でできるようになるでしょう。
言葉の発達も進み、「ワンワン いた」「ブーブー いた」など簡単な二語文を話せるようになります。赤ちゃんが話し始める時期は個人差が大きいので、話す言葉が少なくても大人が伝えた内容を理解できていれば心配ありません。
絵本を読む、たくさん話しかけるなど、なるべく多くの時間コミュニケーションをとりましょう。子どもが言葉に興味を持つようになると、徐々に話し始めるので気長に待ってあげましょう。
おしっこの間隔が2~3時間あくようになったら、トイレトレーニングを開始します。おむつが外れる時期も個人差が大きいので、子どもの様子をみながら進めましょう。
2歳以上で見られる成長・発達状況・行動
2歳以上で見られる成長・発達状況・行動について解説します。
「魔の2歳児」と呼ばれる第一次反抗期
自我が芽生え、なんでも自分でやりたいのに思うようにできない「イヤイヤ期」を迎えます。この時期は自分でなんでもやりたがりますが、未熟なので思い通りにならないことも多くあります。
やりたいのにうまくできないことに腹が立ち、やらせてくれない親にも腹が立つので、怒りをぶつけるような態度を見せることが増えます。
昨日まで親がしていた着替えを大泣きで拒否したり、自分でやるかと思えば「やって」と甘えてきたりと、子どもの気まぐれに振り回されてしまいます。成長の過程なので、親は疲れますが甘えを存分に受け止めてあげましょう。
「なぜなぜ?」攻撃の3歳児
3歳になると自分でできることが増えるため、イヤイヤ期は少し落ち着きます。考える力がつき、好奇心旺盛なので「なぜ?」「どうして?」とあらゆることに疑問が生じます。色々なことを質問されるので、面倒に思うこともあるかもしれませんが、できるだけ付き合ってあげましょう。
そして、3歳になると多くの子が「ブーブー あっち いった」などの三語文を話すようになります。語彙がどんどん増えてくる時期。ママやパパ、周りの大人は絵本の読み聞かせや、たくさん話しかけるなどしましょう。
4〜5歳
幼稚園だと、集団生活がスタートする子どももいます。走る、ボール投げができるようになり、体力もついて運動能力が高まります。
《まとめ》
新生児からの発達などを解説しましたが、イメージはできたでしょうか。日々できることが増え、成長が喜ばしい一方で、寂しさを感じることもあるでしょう。大変なことも多いですが、楽しんで日々の育児ができるといいですね。

1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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