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カニカマは何歳から?離乳食にはまだ早い?アレルギーも心配です
生後1歳4ヶ月、離乳食完了期でいろいろな食材が食べられるようになりました。カニカマは何歳から与えていいのでしょうか?彩りがよくてお値打ちなので料理によく使いますが、スーパーのカニカマは添加物や保存料も含まれると思いますし、1歳ではまだ早いのかなと迷っています。カニカマで蟹アレルギーが出ることはありますか?かまぼこ、はんぺんなども含めて魚の加工食品を食べさせるときの注意点があれば教えてください。 -
1歳4ヶ月でいろいろな食材が食べられるようになったとのこと、とても順調に進んでいるようですね。
カニカマやかまぼこ、はんぺんなどの練り製品は、彩りがよく、手軽にたんぱく質を摂れる食品です。しかり、製造の過程で魚のすり身以外にでん粉・塩分・調味料・着色料などが加えられていることが多いため、乳幼児には少し注意が必要です。
■カニカマはいつからあげられるの?
カニカマは離乳食の初期段階ではおすすめできません。赤ちゃんの体が未熟で、消化やアレルギーのリスク、塩分の負担などが懸念されるためです。1歳を過ぎて食生活が安定してきたタイミングで、ごく少量からゆっくり試してみるのがおすすめです。
現在1歳4ヶ月であれば、食材の幅を広げていく時期ではありますが、初めての加工食品は慎重に。まずは少量からお子様の体調がよい日に試すようにしてください。
■かまぼこ・はんぺんなども含めた魚の加工食品の注意点
《塩分が多い》
赤ちゃんの腎臓はまだ成長途中で、塩分を排出する力が十分ではありません。そのため、塩分が多い食事をとると、体に塩分がたまりやすく、腎臓に負担がかかります。
市販の練り製品は、大人が食べることを前提に作られているため、塩分がやや多く、カニカマ1本(約15g)には、約0.3gの塩分が含まれています。赤ちゃんの1日の塩分の目安は、生後6~11ヶ月で1.5g/日、1~2歳になると男の子で3.0g/日、女の子で2.5g/日です。少し食べたからといって、すぐに上限を超えるわけではありませんが、日々の積み重ねには注意が必要です。
また、乳児期のうちから濃い味に慣れてしまうと、いつのまにかより濃い味を好むようになり、結果的に生活習慣病のリスクが高まる可能性があります。乳幼児のうちから「薄味」に慣れておくことは、将来の健康づくりにもつながります。
《アレルギーの心配がある》
カニやエビなどの甲殻類は、アレルギーを起こしやすい食品として知られています。カニカマの場合、原材料が必ずしも本物のカニを使用しているわけではありませんが、商品によってはカニエキスや魚介類由来の成分が含まれていることもあります。
そのため、カニカマを初めてあげるときは、パッケージの成分表示をしっかり確認しましょう。これまでに他の魚介類を食べて大丈夫だったかどうかも、一緒に思い出してみてください。
初めてのときは、平日の日中など、すぐに病院へ行ける時間帯を選んで、ごく少量から試すようにしましょう。もしもアレルギー反応(発疹、はれ、元気がない、吐くなど)が見られたら、すぐに受診してください。
《食感や形状に注意》
かまぼこやカニカマは弾力があり、長細い形のままだと噛み切りにくいことがあります。乳幼児のうちは丸飲みしてしまい、のどに詰まらせる危険があるので、誤嚥しないよう、細かくほぐすかすり潰してペースト状にするなど、食べやすくしてからあげてください。
■原材料表示をチェックする
商品パッケージの原材料、アレルゲン表示をしっかりチェックしましょう。
最近は、塩分控えめや無添加のカニカマも売られています。
食品添加物や保存料は、国の基準に基づいて安全性が確認されたうえで使用されており、ただちに害になるわけではありませんが、乳幼児のうちは消化・代謝の機能も未熟です。また、離乳食の時期は、「食べること」を学んでいく大事な時期です。できるだけ自然な素材そのものの味に慣れていくようにしましょう。
カニカマをはじめとする魚の加工食品は、塩分やアレルギーに気をつけながら、工夫して取り入れれば便利なたんぱく源になります。1歳を過ぎて、食事のリズムが整ってきたら、少量から様子を見ながら取り入れてみてくださいね。焦らずお子様のペースで進めていきましょう。
※参考・参照
文部科学省 食品成分データベース
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2025年版)
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」(2019年改訂版)
食品安全委員会「科学の目で見る食品安全」
公益社団法人 東京都栄養士会 栄養ケア・ステーション所属
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食品会社で10年間勤務後に独立。栄養指導に加え、自治体・学校・企業向けにセミナー講師やレシピ提案を行っている。美容師資格も保有しており女性の美容と健康を包括的にサポートする提案が得意。
質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。
また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
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