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2023.04.17
妊娠の兆候・サインとは?【助産師解説】着床痛はどこがどう痛む?
妊活をしている人は生理予定日の前になると、「そろそろ妊娠がわかる時期かな?」とソワソワしているかもしれません。ここでは妊娠の成立で大切な「着床」を学んでいきましょう。着床とはいつ起こるのか、サインはあるのかについても解説します。
目次
妊娠の兆候・サインとは?
妊娠の兆候や着床のサインはあるのでしょうか。
妊娠の兆候はさまざまで個人差がある
一般的によく聞く妊娠の兆候は、以下の通りです。
・体がだるい
・寝ても寝ても眠たい
・微熱が出る、微熱が続く
・体がほてる、ポカポカする
・軽いお腹の痛みがある
・胸の張りがある
・頭が痛い、ボーッとする
ただし個人差があり、全く症状や兆候がない人もいます。またこれらは生理前の症状にもよく似ているため、妊娠の兆候かと思ったけれど生理がきた人もいるでしょう。
着床はいつする?
卵子と精子が受精して受精卵になると、分割しながら卵管を進み、子宮内に到達し子宮の中に根を張ります。この状態を「着床」といい、受精してから着床までは7日程度と考えられています。排卵日前後に性交渉を行った場合は、性交渉からおおよそ72時間以内に受精し、それからさらに7日程度で着床していることになります。
月経周期が28日であれば、生理予定日の2~3日前に妊娠の成立(着床完了)になるでしょう。
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着床のサインはある?
着床のサインには個人差がありますが、以下のような変化が現れる場合があります。
着床のサイン1. 生理前の出血
生理予定日前に少量の出血がみられることがあります。これは「着床出血」と呼ばれるもの。受精卵が子宮内膜に潜り込む時に、子宮内膜を傷つけることでの出血と考えられています。
出血は、生理予定日前後にみられる可能性が高いです。ただし着床出血を経験する人はあまり多くないと言われています。
着床のサイン2. おりものの変化
着床するとホルモンが変化し、おりものの状態が変わることがあります。着床によってエストロゲンというホルモンが分泌されるため、おりものの量が増える傾向にあります。
またエストロゲンは、膣内を酸性に保つ働きもあるため、おりものの性状は半透明〜白っぽく変化することが多いです。普段のおりものに比べて水っぽく感じることもあります。
着床のサイン3. 風邪のような症状がみられる
排卵後の高温期の基礎体温は、普段よりも0.3〜0.5度高い状態です。着床し妊娠が成立すると、プロゲステロンというホルモンの影響で高温期が続きます。プロゲステロンは妊娠の維持には欠かせないホルモンですが、体のだるさや眠気を引き起こす作用があります。そのため妊娠初期には風邪っぽい、体がだるい、微熱が続くなどの症状が現れることがあるのです。
微熱であれば問題ありませんが、38度以上の熱があったり、下痢など他にも症状がある場合は、一度病院に相談してみましょう。
「着床痛」とはいつ・どこが・どのように痛む?
着床したタイミングで感じる、「着床痛」について聞いたことがあるかもしれません。
着床痛とは?
そもそも医学的には「着床痛」という言葉はありません。
着床する時に受精卵が子宮内膜に潜り込むため、その痛みを感じるのではないか、と考えられています。しかし医学的には、着床時の痛みがなぜ、どのように現れるのかは明らかになっていません。着床痛という言葉は一般的には使われているようですが、専門家の中には着床痛はないと考えている人もいます。
着床時の痛みはいつ頃感じる?
着床の時期である、生理予定日前に着床痛を感じる人が多いようです。
着床時はどこが痛む?
着床時の痛みは、お腹のどの部分や左右どちらとは決まっていないようです。下腹部のあたりに違和感を覚える人が多いようですが、腰のあたりに感じる人もいます。
着床時はどのように痛む?
痛みの感じ方は人それぞれで、程度にも個人差があります。着床痛の感じ方の例として、以下のように表現されます。
・下腹部がキリキリとした痛みがある
・ズーンと重だるい鈍痛がある
・チクチクした違和感がある
痛みの長さは数分程度で、1回のみ感じる人もいれば、夜間ずっと痛みがあったり、数日続く場合もあり、人により違いが大きいです。
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「着床痛」と「生理痛」の違い
着床痛は生理予定日前に現れるので、生理痛と勘違いすることもあります。着床痛と生理痛の違いには、具体的にどういったものがあるのでしょうか。
生理痛との違いはあまりない
着床痛が医学的に証明されていないので、「生理痛のような痛み」と感じる人が多く、違いはあまりない場合が多いでしょう。着床の時期は生理前の痛みが出始めるタイミングなので、生理痛だと思っていたら妊娠していたというケースもあります。また逆に、着床痛かと思っていたら、生理が来てしまったということもあり得ます。
痛みの感じ方は人によって異なり、生理前の症状ともよく似ています。痛みや違和感だけで、生理痛か着床痛かを判断するのは難しいでしょう。
痛み止めは使用しないほうがいい
痛みが強いと、痛み止めを使用してもいいのか悩むでしょう。妊娠していた場合、薬は使用しない方がいいので、念のため服薬を控えるのが安心です。できるだけ体を横にして休みながら、痛む部分を温めるなどしてやわらげましょう。
《まとめ》
「妊娠しているかな?」「そろそろ着床したかな?」と気になる時期は、少しの身体の変化にも敏感になるかもしれません。妊娠すると様々な症状がみられますが、それには個人差もあり、あまり感じない場合もあります。下腹部の痛みなど症状がある時は、まずは体を冷やさないように温めながら、リラックスして過ごしてくださいね。
※写真提供:PIXTA
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監修者
1955年に助産師独自の職能団体として社団法人として創立。
全国都道府県助産師会の会員にて組織されている。
2012年10月1日から公益法人制度改革により公益法人認定法に基づいて公益性を認定され、公益社団法人として新たにスタート。
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