【専門家監修】
妊娠・育児を楽しく学べるママ向けメディア

お知らせ *★まなべび公式アンバサダー★*募集中です

2023.02.10

赤ちゃん「ずりばい」はいつから?【医師】ハイハイとの違い・練習方法

赤ちゃんは成長の過程で、日々できることが増えていきますね。寝返りができると次に、「ずりばい」をし始めます。この記事では、ずりばいの時期や練習方法、ハイハイとの違いについて解説します。

  • facebook
  • twitter
  • line
  • hatena

13


 

赤ちゃんの「ずりばい」とは?「腹ばい・ハイハイ」との違い

ずりばいとは

 

赤ちゃんの「ずりばい」とはどのような状態なのか、「ハイハイ」との違いも含めて解説します。

 

【ずりばいとは】どう動く状態?

「ずりばい」とは赤ちゃんがうつ伏せ(腹ばい)で、ほふく前進のように動くこと。腕の力だけで体を引きずりながら、前に進みます。「ハイハイ」の前段階です。腕の力だけで動くため、力が入りすぎて上手く足が使えないと、後ろに進む時もあるでしょう。

 

首がすわった赤ちゃんはその後、寝返りを覚え、次に寝返りで動くようになります。腕の力が発達すると、興味のある物や欲しい物を見つけた時に、寝返りで動いて近づけるでしょう。

最初はひじをついてずりばいをしますが、だんだん腕の力がつくと、手のひらを床につけて動けるように。さらに筋力がつき足まで動かせると、ひざをついた状態のハイハイが可能になります。

 

【ずりばいとは】ハイハイと何が違う?

前述したように、ずりばいはお腹を床につけたまま、腕の力だけでずりずりと体を引きずって動くこと。「ハイハイ」は膝をついて、お尻をあげた状態です。腕だけでなく足も使って体を動かします。お尻を上げたまま動くので、自分の体を支えられるほどの足腰の筋力が必要です。

 

 

ずりばいが赤ちゃんに与える影響

ずりばいをすることは大切で、赤ちゃんの発達にいい影響をもたらすと言われています。詳しくみていきましょう。

 

【ずりばいのいい影響】体の機能が発達

ずりばいをすることで、腕の筋力や首、体幹など上半身が鍛えられます。ハイハイへ移行する前に、上半身の力を鍛えることは大切。ずりばいを通じて下半身も動かすため、徐々に筋力がついていきます。また手足を動かしておもちゃを触るなど、物理的な刺激が増えます。物をつかむ・つまむことで、指先の力の使い方を身につけられるでしょう。

 

【ずりばいのいい影響】脳・心が発達

ずりばいは体だけでなく、言語の発達にも影響があると考えられます。手だけでなく足先で地面をけるように動くため、足先から脳への刺激になります。脳への刺激は、言語の発達へ影響します。たくさんの刺激があるずりばいの動きは、言語発達につながるといえます。

 

またずりばいで、自分の興味がある物へ近づき移動できると、さらに刺激が増えます。そして自分の意思で行動できるようになると、赤ちゃんの喜びにもつながり、心の発達にもいい影響をもたらすでしょう。

 

【ずりばいのいい影響】生活リズムが整う

寝返りだけしていた頃と比べ、ずりばいによって運動量が大きく増えます。運動量が増えて体は適度に疲れると、睡眠がとれたり食欲が増したりして、生活リズムが整っていくでしょう。するとママやパパの負担も、少し軽減されるようになります。

 

 

赤ちゃんはいつからずりばいする?前兆は?

次にずりばいを始める時期と、その前兆について解説します。

 

ずりばいはいつから始まるか

ずりばいを始めるのは、寝返りをマスターした後の、おすわりをする時期が多いもの。生後6ヶ月8ヶ月頃になりますが、個人差が非常に大きいです。寝返りが早い赤ちゃんは、生後5ヶ月頃からずりばいをすることもあります。寝返りが遅い場合は、生後8ヶ月頃からずりばいを始めるケースもあるでしょう。

 

ずりばい時期における発達の目安

ずりばいを始めるための発達の目安は、寝返りができていること。寝返りができていれば、ずりばいの時期が近いと考えていいでしょう。ただし寝返りの次に、前兆なく突然ずりばいをしたり、ずりばいをしないままハイハイが始まる子もいます。なかなかずりばいをし始めないと気になりますが、心配しすぎる必要はありません。

寝返りの完全なマスターからずりばいまで、赤ちゃんのペースに合わせて見守ってあげましょう。

 

関連ページ

先輩ママに聞く!赤ちゃんの寝返りはいつ?寝返りしない時の練習法

 

ずりばいの兆候

ずりばいを始める前の兆候は以下のように、様々あります。

 

【ずりばいの兆候】

・うつ伏せになれる

・うつ伏せで手足をバタバタと動かす

・近くにある物やおもちゃを取ろうとする

・うつ伏せでお尻が動く

 

うつ伏せの状態で体を動かせられると、ずりばいを始めることが多いでしょう。うつ伏せで激しく動けると、近くのおもちゃを取るなどの目的をもって進むため、ずりばいにつながっていきます。

 

 

「ずりばいをしない・遅い」赤ちゃん

ずりばいしない・遅い

 

ずりばいをしないと、ママは心配になるかもしれませんね。ここからは、ずりばいと赤ちゃんの発達について解説します。

 

ずりばいをしないと発達に影響がある?

育児書では一般的に、「首が座る→寝返りをする→おすわり→ずりばい→ハイハイ→つかまり立ち→つたい歩き→ひとり立ち」と書かれています。その順番通りに発達すべきと思うママもいるでしょう。しかし赤ちゃんによって成長は様々。ずりばいをしないままハイハイしたり、ハイハイをあまりせずつかまり立ちを始めることもあります。

うつ伏せの姿勢を嫌がって泣いてしまう場合は、無理にずりばいをさせる必要はありません。ずりばいをしないこと自体で、発達に大きな影響はないので、過度に心配しなくてもいいでしょう。 

 

ずりばいが早いと運動神経もいい?

ずりばいが早くできると、「運動神経がいいのでは?」と期待するママもいるでしょう。しかし発達と運動神経はあまり関係がなく、早くずりばいができたから運動神経がいいとは限りません。

寝返りが早い子は、ずりばいも早く始めることが多いです。赤ちゃんの発達が一般的な目安より早くても、不安になるかもしれません。ですがその後の発達に影響ありませんので、赤ちゃんなりの成長を見守ってあげてください。

 

 

ずりばいが上手になる!練習方法

次に、ずりばいが上手になる練習方法を紹介します。

 

1. うつ伏せに慣れる

ずりばいをするにはまず、うつ伏せの姿勢に慣れることが大切。寝返りができるようになったら短時間でもいいので、うつ伏せの姿勢を練習しましょう。

赤ちゃんの近くに興味がありそうなおもちゃを置き、動けるように促します。赤ちゃんがおもちゃを取ろうとするような動作を見せたら、おもちゃの位置を少しずつ遠ざけてみましょう。

 

2. 足の裏で蹴る

赤ちゃんがずりばいをしそうに感じたら、ママやパパが様子を見ながらサポートしましょう。最初は足がうまく使えずに後ろに進んだり、その場でバタバタして進まなかったしります。初めの一歩が上手に出ないことも多いです。足の裏に手をあてて、蹴る練習をしてみるといいですよ。足を使って前に進む感覚が徐々に身につけば、ずりばいで動けるようになります。

 

ママ・パパは部屋の準備を

ずりばい練習を始める中で大切なことは、まず環境を整えること。赤ちゃんが自由に動きやすいように、部屋の床にはなるべく物を置かず、すっきりと整頓しましょう。また床が硬く冷たいフローリングの場合、赤ちゃんがうつ伏せの姿勢を嫌がることもあります。マットに替えるなどして、赤ちゃんが動きやすい環境を整えましょう。

 

 

《まとめ》

 

赤ちゃんのずりばいは、発達の中でいい影響があります。いつ頃からどのように始まるか、気になるママも多いでしょう。ずりばいを始める時期には個人差があり、ずりばいをしない子もいます。乳児検診で発達についての指摘がなければ、ずりばいをしなくても基本的には心配ありません。その子なりのペースでの成長を、見守ってあげてくださいね。

 

※写真提供:PIXTA

 

関連ページ

赤ちゃんがハイハイするのはいつから?しない原因や練習方法【医師監修】

赤ちゃんの後追いはいつからいつまで?原因&対策を医師が解説

赤ちゃんのつかまり立ちはいつ頃から?【医師】おもちゃで練習する方法

         

1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

>詳しく見る

イベント・セミナー
妊娠・出産について学べるイベントやセミナーを紹介

>イベント・セミナー一覧
  • オンライン(録画配信) 無料

    5月9日開催 産後ヨガ~心身をリラックしながら骨盤ケアをしよう~(無料)

    開催日
    2024/5/9(木)
    10:00~10:30
    詳細
    開催日
    2024/5/10(金)
    14:00~14:30
    詳細
    開催日
    2024/5/10(金)
    20:00~20:30
    詳細

特別講座【アーカイブ配信】
過去実施した妊娠・出産・育児を学べる人気のセミナーを公開!(会員限定)