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2022.12.02
【医師監修】注目の「ベビーナブ」で早期に胎児の性別がわかる?エコーの見方
「ベビーナブ」とは、早期性別判定のことです。欧米で広まり、日本ではまだ一般的ではありませんが、SNSを通じて昨今注目されています。この記事では、ベビーナブでの性別確認について理解を深めていきましょう。いつごろ・どのように性別がわかるのか、またベビーナブの注意点も合わせて解説します。
目次
【ベビーナブとは】いつから赤ちゃんの性別がわかる?
「ベビーナブ」とは、欧米で広まった早期性別判定方法です。
「ベビーナブ」とは何か?
ベビーナブとは、一般的な性別判定よりも早い時期に判定できる点で注目されています。欧米では「ナブ理論」と言われています。日本では、産婦人科学会など公的に認められた方法ではありません。まだ聞き慣れない人も多いですが、楽しみの一つにしてみてもいいでしょう。
ベビーナブを直訳すると、「赤ちゃんの突起」という意味。赤ちゃんの性器の元になる突起「生殖結節」を見ることで、性別を判断します。
「生殖結節」は性器ではなく、男の子であれば「ペニス」、女の子であれば「陰核(クリトリス)」になる部分です。ここを見て、性別判定をするのです。
「ベビーナブ」で性別がわかるのはいつから?
通常では、赤ちゃんの性別がわかるのは妊娠中期以降です。ベビーナブでは、赤ちゃんの超音波画像があれば、妊娠初期からでも判別できると言われています。妊娠10週〜13週の間で、突起が見られる時期に判別できることが多いです。
ただし妊娠初期の早い段階では正確性が低く、妊娠14週以降であればほぼ100%見分けられると言われています。通常の妊婦健診で性別がわかるのは、早くても妊娠20週前後からなので、それよりもかなり早く性別がわかるのです。
【ベビーナブでの性別判定方法】どのように見分けるか
前述のとおりベビーナブでは、かなり早い段階から性別判定ができます。ここからはベビーナブで、どのように赤ちゃんの性別を判定するのかを紹介します。
性別判定は超音波検査画像で行う
ベビーナブは、超音波検査の画像を用いて行います。通常その画像は、妊婦健診で産科医からもらえる場合が多いでしょう。超音波検査の画像によって確認できます。
■赤ちゃんが「横向き」に写る超音波画像が必要
まずベビーナブで性別を予測するためには、必ず赤ちゃんが横向きに写る超音波画像が必要です。
赤ちゃんの向きや画像の鮮明さによって、正しく予測できないことがあります。赤ちゃんが上を向いており、背骨がなるべく水平になっている画像がいいでしょう。赤ちゃんが横向きの姿勢に写っていれば、突起を確認しやすいからです。
「男の子」の見分け方
ベビーナブで男の子を見分けるポイントは、発達するとペニスになる部分で、背骨と突起の角度が30度以上という特徴です。背骨に対して突起が立ち上がっているように見えたら、男の子の可能性が高いと言われています。妊娠週数が早いと確認しづらい場合がありますので、正しくは妊娠中期以降に妊婦健診で確認しましょう。
「女の子」の見分け方
女の子の場合は、発達すると陰核(クリトリス)になる部分で、突起が背骨と平行または背骨側に傾いて足に向かって伸びているのが特徴です。男の子と同じように、超音波画像の背骨に沿って、お尻から足の付け根あたりを確認してみてください。
ベビーナブで判断できない場合
ベビーナブは背骨を0度として、突起の角度がどれぐらいかで性別判定する方法です。そのため男の子・女の子を見分ける角度の中間である、11度〜29度では判定できないことになります。
ベビーナブで性別判定は誰がする?
「ベビーナブでは誰が性別判定を行うの?」と気になるでしょう。ベビーナブによる性別判定は、基本的にかかりつけの産婦人科医、もしくは自身が行います。
超音波検査の画像があれば判定できるものの、日本ではまだ一般的ではなく、公的な方法ではありません。まだ大半の産科医が判定できないか、ベビーナブ自体を詳しく知りません。自分では素人の判断になるため、間違うこともあります。もし気になる場合は、通院している医療機関で聞いてみましょう。
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【ベビーナブの正確性】赤ちゃんの性別は当たる?
ベビーナブでは、赤ちゃんの性別はどのくらいの確率で当たるのでしょうか。ここからはベビーナブの正確性と注意点を解説します。
ベビーナブが当たる確率
ベビーナブは日本では公的に認められた方法ではないので、正確なデータはわかりません。海外では画像が鮮明に写っている場合、当たる確率は60%〜100%と言われています。
妊娠初期からでも判断できますが、当たる確率は週数がたつほど上がり、妊娠14週以降ではほぼ100%とも言われます。
ベビーナブの注意点
ベビーナブは理論上、妊娠初期からでも判別できると言われていますが、超音波検査の画像を素人が判断するのは難しいもの。通常の超音波検査での性別判定ですら難しく、慎重に確認しても予測が外れることがあります。ベビーナブはあくまでも性別を知る手がかりの一つなので、予測は参考程度にしましょう。正しくは妊婦健診で、産科医の診察を受けて確認してください。
■早い週数では正確性は低い
早い時期でのベビーナブは、正確性が低いと言われています。受精した時点で赤ちゃんの性別は決まっていますが、早い段階では性器の元がまだ発達しておらず、正しく判断できないためです。赤ちゃんの姿勢や突起の見え方など、超音波検査の画像によっては実際とは異なる性別に見えてしまうこともあります。
超音波検査での「通常の性別判定」は正しい?
ほとんどの妊婦さんが妊婦健診で、「性別がわかれば教えてほしい」と伝えています。超音波検査による通常の性別判別は、ほぼ100%できると言われています。ただし赤ちゃんの姿勢や向き、足の閉じ方によってはわかりにくい場合も。またへその緒がちょうど性器のあたりにあり、見えづらいこともあります。
性別がわかるとベビー用品の準備など楽しみが増えるので、早く知りたい気持ちもありますね。しかし妊娠後期でやっと性別がわかるケースもありますし、まれに生まれたら性別が違っていたということもあります。
赤ちゃんの性別を伝えない産科医も
医療機関によっては、赤ちゃんの性別を教えていない所もあります。妊婦健診では限られた時間で、赤ちゃんの成長や異常の有無、ママの状態をみています。大切なことを多く確認しているので、性別判別に時間を割くのが難しい時もあると理解しておきましょう。
また産科医によっては、妊婦さんに聞かれた場合に性別を伝える方針のこともあります。妊婦さんの中には、産まれるまで内緒にしてほしい人もいるためです。気になる場合は「性別がわかれば知りたい」と、産科医に伝えてみましょう。
《まとめ》
妊娠中に赤ちゃんの性別がわかると、さらにその存在を身近に感じられるでしょう。そのため早く性別が知りたい気持ちもあるでしょうが、週数が早いとその判別は間違いの場合もあります。妊娠中期以降には、超音波検査でしっかり性別がわかるようになります。あまり気にしすぎないように妊娠生活を楽しんでくださいね。
※写真提供:PIXTA
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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任
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