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2022.08.26

【お食い初め】のやり方・準備・順番は?性別・地域での違いは?

赤ちゃんが生まれると、「お食い初め」という行事を聞いたことがあるでしょう。どのような行事で何の準備が必要なのか、いつ行うものなのか知っていますか。この記事では、お食い初めのやり方や準備・食べさせる順番、そして性別や地域による違いについて紹介します。これからお食い初めの準備をする人は、参考にしてください。

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【お食い初め(百日祝い)】正しいやり方とは

お食い初めのやり方

 

「お食い初め」とは何か、いつどのようにする行事なのかを解説します。

 

「お食い初め」とはどんな意味?

「お食い初め」とは、「一生食べるものに困らないように」と赤ちゃんの健康と成長に願いをこめて行います。平安時代に赤ちゃんにお餅を食べさせる「百日(ももか)」という行事があり、これがお食い初めの始まりと言われています。

 

「お食い初め」はいつする?

現在では、生後100日目頃にお食い初めを行います。平安時代から続く伝統行事で、現在のお膳に乗せて食事を行う形式は、江戸時代からと言われています。

お祝い時期である生後100日頃には、歯が生え始めることが多いです。乳歯が生え始めるぐらい成長したことに感謝をこめ、これからの成長を願って行います。

 

地域によっては、生後110日目や120日目にすることもあります。昔の慣わしなので、必ずしも100日目にお食い初めをしなければならないわけではありません。赤ちゃんとママの体調に合わせて、家族と日程調整をしながら行いましょう。生後100日過ぎた後で、大安や土日で行う家庭が多いようです。

 

「お食い初め」はどこでする?

お食い初めを行う場所は、家族が料亭やレストランに集まることもあるでしょう。現在は家庭用のお食い初めセットも販売されており、自宅で行うケースも多いです。お宮参りと一緒にする場合は、神社の近くの料亭を選ぶのもいいですね。

 

「お食い初め」は誰とする?

昔はその家の一番の年長者である祖父母が、最初に赤ちゃんの口に箸を持っていき、とり行っていたもの。現在は両親だけで行うことも多いです。両親だけでも、祖父母とともにしてもいいので、それぞれの家庭に合った方法で行うといいでしょう。

 

 

お食い初めの準備

お食い初めの準備にはどんなものが必要でしょうか。子どもや両親の服装についても解説します。

 

お食い初めに必要なもの

お食い初めに必要なものは以下の通りです。

・お食い初めの食器

・お食い初めの料理

・祝い箸

・お食い初めの石、歯固めの石

・お食い初め用の服

それぞれ順番に解説します。

 

お食い初めの食器

正式な食器は以下の通りです。

・飯椀

・汁椀

・平椀

・つぼ椀

・高坏

 

男の子と女の子では食器の色が異なりますので、用意する場合は注意しましょう。ただ、現在は自宅で略式のお食い初めをするケースも増えており、離乳食用の食器を一式、新調する家庭もあります。

 

お食い初めの服装

お食い初めでは、これまで白い産着を着せていた赤ちゃんに、初めて色付きの服を着せるお色直し式を兼ねる伝統があります。正式には小袖を着せることが多く、男の子・女の子の正装は以下の通りです。

 

・男の子:黒やグレーの地に鶴や松などの縁起物が絵描かれた文様

・女の子:朱色の生地に花柄や束ね熨斗などの文様

 

それぞれ、金色や銀色の糸であしらわれています。昔からの伝統で、お食い初めの服は母方の実家が贈るのが一般的なようです。ただしお食い初めは、あくまでも家族でのお祝いの儀式。必ずしも、本格的なお祝い着にこだわらなくてもいいでしょう。

 

赤ちゃんにとって着慣れないお祝い着は、ストレスを感じることもあります。ちょっと特別なお気に入りの服、お祝いでもらった服などを着せるのもいいでしょう。

小袖風・着物風の服や、色付きのベビードレス、タキシード風のロンパースなど、かわいらしいデザインのベビーウェアも豊富です。正装までしなくても、小物や洋服を組み合わせてお祝いらしいフォーマルにもできます。ぜひお気に入りのものを見つけてください。

 

また、お食い初めをする両親や、祖父母の服装にも悩むかもしれません。両親や祖父母も、正装にこだわる必要はありません。ただしお祝いごとであり、記念の写真を撮ることもあるので、普段よりおしゃれな洋服がいいでしょう。

 

祝い箸

ハレの日には欠かせない「祝い箸」は、主に柳の木で作られた両口箸、俵箸のことを言います。祝い箸は縁起を担ぐ意味で、末広がりの八寸、約24㎝で作られています。

 

 

【お食い初めの料理】献立・食べさせる順番

お食い初めの料理

 

ここからはお食い初めの献立と、食べさせる順番について紹介します。お食い初めを始める前に、まず赤ちゃんに食べさせる人(養い親)を決めます。

 

お食い初めの養い親(食べさせる人)は誰?

お食い初めとは古来、長寿を願って行う儀式であったため、最年長の人が行っていました。現在、祖父母とともにする場合には、祖父母が養い親となります。両親のみの時は、両親のどちらかが行いましょう。

男の子の場合は女性が、女の子の場合は男性が養い親をします。養い親の膝の上に赤ちゃんを座らせて、赤ちゃんに食べさせるフリをします。

 

お食い初めの献立は?

献立は、一汁三菜が基本です。健康に成長するように願いを込めた、お祝い膳を準備しましょう。

 

・赤飯

・吸い物

・尾頭付きの焼き魚

・煮物

・香の物

 

赤飯

日本では古来、赤いものは魔除の意味があるとし、神社の鳥居などにも使用されています。お祝いの席に赤飯は定番ですよね。

 

吸い物

「しっかりとおっぱいを吸い、たくましく成長するように」と願いが込められた献立です。すまし汁で、具材は鯛や鯉が一般的。ハマグリを入れることもあります。

 

尾頭付きの焼き魚

「頭から尻尾までそろった姿が福を呼ぶ」焼き魚は、お祝いの定番メニューですね。「おめでたい」の語呂合わせで、鯛を選ぶことが多いです。

 

煮物

縁起のいい海老や、「紅白」を表す人参や大根の煮物が入ることが多いです。季節や地域によって異なり、カボチャや椎茸を入れることもありますよ。

 

香の物

酸味で口の中をすっきり、味覚をリセットさせるために、香の物があります。旬の野菜のぬか漬けなどが一般的です。

 

赤ちゃんに食べさせる順番は?

お食い初めの儀式では、食べさせる順番が決まっています。

ごはん→吸い物→ごはん→焼き魚→ごはん→吸い物

この順に、祝い箸で食べ物を口元へ持っていきます。3回繰り返したら、最後に歯固めの儀式を行い、終了です。

 

「歯固め」は、用意した石にお箸で触れ、その後お箸を赤ちゃんの歯茎に少し当てます。丈夫な歯が生えますようにと願いを込めましょう。最後まで終わったら、赤ちゃんの健やかな成長を願いながら、大人が祝い膳を食べます。

歯固めの儀式に使った石は、儀式後は感謝を込めて元の場所に返しましょう。

 

お食い初めの食べさせ方

 

【お食い初めのやり方】性別・地域による違い

お食い初めのやり方は、地域によって少し変わります。その違いに戸惑い、やり方を間違えてしまうこともあるでしょう。そんな時は焦らなくても大丈夫。やり直してもいいですし、そのまま続けても問題ありません。

お祝いごとですから、ルールにとらわれずにお食い初めをしましょう。

 

「関東」と「関西」でのお食い初めの違い

関東と関西では、まず歯固めの儀式に使うものが異なります。

関東では、歯固め石を使うことが一般的。関西ではタコを使うことがあります。また料理の内容も異なり、関東では焼き魚に鯛を使いますが、関西ではホウボウを使う地域もあるようです。

またお食い初めの時期も、地域によって100日〜120日と差があります。献立の内容や、食べさせる順番も違いがあります。

 

お祝いなので可能な範囲でいいですが、年長者が地域による風習を気にする場合もあります。両家で風習が異なることもあるので、事前に両親や祖父母に聞いておくといいでしょう。

 

「男の子」と「女の子」のお食い初めの違い

男の子と女の子では、食器や服装、食べさせる人(養い親)に違いがあります。

男の子には、内外ともに朱色の漆器を準備します。女の子には外側が黒色、内側が朱色の漆器です。日本では古来、おめでたいものに朱色を使う風習があるもの。男の子の誕生は尊いものであったことから、男の子には全面朱色の食器が使われるようになったと言われています。

 

ただ一般的に言われていることでも、地域によっては異なる場合もあります。たとえば前述した食器の色が、ある地域では男女逆のこともあるようです。

しかし、ジェンダーレスが常識となりつつある近年。男女で「器の色がこうでなければならない」といった風習は、消えつつあるようです。

 

 

《まとめ》

 

赤ちゃんの成長を願って行うお食い初めには、事前準備や確認事項があります。誰と、いつ、どこでするのかなど、決めることは沢山。また地域によってやり方に違いがあるので、事前に相談して進めましょう。皆さんの赤ちゃんが健やかに成長しますように。

 

文:まなべび編集部 写真提供:PIXTA

 

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