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2022.02.21

赤ちゃんのつかまり立ちはいつ頃から?【医師】おもちゃで練習する方法

赤ちゃんが「つかまり立ち」をするのは、歩く一歩前の段階。成長も感じられることでしょう。そこで「つかまり立ちをしたら、いつから本格的に歩き出すの?」「他の赤ちゃんに比べて、つかまり立ちを始めるのが遅いのでは?」と気になるママもいますね。この記事ではつかまり立ちの時期や、練習方法を解説していきます。これからつかまり立ちをする、あるいは今まさに練習中という場合も、ぜひ参考にしてください。

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赤ちゃんの【つかまり立ち】はいつ頃からする?

つかまり立ちはいつからか

 

「赤ちゃんのつかまり立ちは、一般的にいつからするの?」と気になりますね。赤ちゃんのつかまり立ちの時期には個人差がありますが、ハイハイの後、生後10ヶ月までに90%の子ができると言われています。

 

つかまり立ちはいつから?ハイハイの後にできる!

多くの赤ちゃんの場合、ハイハイをして足腰の筋力がついてから、つかまり立ちができるようになります。個人差があるので、ハイハイよりも先につかまり立ちをする赤ちゃんもいます。

 

つかまり立ちのプロセス

はじめはママ・パパたち大人や、家具につかまるなどして立とうとします。赤ちゃんが立つためには、両足でしっかり床を踏む必要があります。最初はうまくバランスがとれず、膝立ちになることも多いです。そして何度も練習するうちに、足腰の筋力がさらに強化。やがてつかまりながら、両足で体を支えられるようになります。

 

つかまり立ちからつたい歩きへ

つかまり立ちができると、つかまったまま片足を動かすようになります。その後、徐々につかまった状態で足を一歩出すようになり、そのままつたい歩きへと移行します。

 

 

赤ちゃんの【つかまり立ち】が早い・遅いのは大丈夫?

赤ちゃんによっては生後6ヶ月7ヶ月頃と早い時期から、つかまり立ちができることもあります。また反対に、生後10ヶ月を過ぎてもなかなかしない赤ちゃんもいるでしょう。つかまり立ちが早すぎたり、遅すぎたりしても問題ないのか、疑問に思うかもしれません。

 

つかまり立ちが「早い」赤ちゃん

なかにはハイハイをせずに、つかまり立ちをする赤ちゃんもいます。つかまり立ちが早い場合の問題点は、上半身の筋力と下半身の筋力のバランスがとりにくいことです。

 

赤ちゃんは運動能力と筋力が徐々に発達して、体を支えて歩けるようになります。一般的には、

寝返り→おすわり→ハイハイ→つかまり立ち→一人歩き

という順番で発達していきます。この順番で進むことによって、歩くために必要な体の筋力をつけることができるのです。

 

おすわりが一人でできると、上半身を支える腰の筋力が発達します。また次にハイハイによって腕と脚で全身を支える力がつき、腹筋や背筋が発達していきます。上半身の筋力がしっかりとつくことで、つかまり立ちをする時に必要な、全身を支える体幹の力が身につくのです。

 

このためハイハイの前につかまり立ちをし、その後ハイハイをしないまま一人歩きできると、上半身の筋力が体を支えられるほど十分ではありません。下半身との筋力の差が出て、転倒しやすいというリスクはあります。

 

つかまり立ちが「早い」場合!転倒の対策が必要

上半身と下半身の筋力の差があり転倒しやすいので、下半身の筋力をつけるような遊びをしてあげましょう。例えば、手押し車は支えになり、押すことで進むので歩行の練習にもなります。

他にも、仕掛けがたくさんついたテーブル型のおもちゃも良いでしょう。様々な仕掛けに触ろうと赤ちゃんが自然に立ち上がったり、立ち上がったまま遊ぶことで自然と筋肉を鍛えたり、バランス感覚を養うことができます。

またつかまり立ちが早いと、O脚になりやすいと言われていますが、そんなことはありません。医学的根拠はありませんので、気にしなくてもいいですよ。

 

つかまり立ちが「遅い」赤ちゃん

つかまり立ちが遅いという赤ちゃんもいます。厚生労働省の調査によると、生後12ヶ月でつかまり立ちをしない赤ちゃんも10%程度います。

※参考:厚生労働省の調査結果

つかまり立ち以外の発達に問題がなければ、特に心配する必要はないでしょう。

 

 

赤ちゃんの【つかまり立ち】練習する方法

つかまり立ちの練習

 

そろそろつかまり立ちをしそうな場合は、つかまり立ちができるように促すのもいいでしょう。無理にする必要はありませんが、普段の生活や遊びの中で練習ができたらいいですよね。ここからは、赤ちゃんのつかまり立ちの練習方法をいくつか紹介します。

 

つかまり立ちの練習方法1. おもちゃを使う

まずはおもちゃを使って練習する方法です。赤ちゃんが好きなおもちゃやぬいぐるみをテーブルに置いて、そのおもちゃを取る練習をしてみるといいでしょう。

つかまり立ちができるようになったら、テーブルの端など赤ちゃんがいるところから離れた場所におもちゃを置きます。そして声をかけて、つたい歩きの練習もできます。自分が興味のあるものを取りたいという、赤ちゃんの欲求をうまく利用する方法です。

 

つかまり立ちの練習方法2. ママやパパと一緒に遊ぶ

次にママやパパとの遊びで、つかまり立ちを練習する方法です。

つかまり立ちをするために必要な、足の筋力を使う練習をしてみましょう。赤ちゃんの手を持ち、ママの膝の上からジャンプして、床に降りるトレーニングをしてみるのもいいでしょう。足に力を入れる方法がわかり、自分で立つという勇気のいる行動の練習にもなります。ママだけでなく、パパも触れ合いながら練習ができるので、スキンシップになりおすすめです。

 

つかまり立ちの練習方法3. 公園の遊具を使う

家の中でつかまり立ちをするだけでなく、公園など外でも練習ができます。また砂遊びやボールプールなどのおもちゃは、手を使って遊ぶので、物をつかむ細かい作業の発達が期待できます。

 

 

赤ちゃんの【つかまり立ち】練習のためのおもちゃ&グッズ

つかまり立ち練習のおもちゃやグッズはたくさんありますが、おすすめは赤ちゃんの好奇心をくすぐるものです。目線が変わって楽しく足腰を鍛えられるグッズは、赤ちゃんのお気に入りになるでしょう。おすすめを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

おすすめグッズ1. 手押し車

手押し車を押すことで、おもちゃが動き、カタカタと音が鳴り、赤ちゃんの好奇心をくすぐる工夫がたくさんです。赤ちゃんの歩行をサポートしてくれるので、つかまり立ちだけではなく、次のステップである歩行にもつながってきます。ただし、最初はうまくできずに転ぶことも、思わずスピードが出て止まれなくなることもありますので、まずはママが横でサポートしてあげましょう。

 

おすすめグッズ2. テーブルタイプのおもちゃ

赤ちゃんがつかまり立ちした際に、手の位置や目線におもちゃがあり、つかまり立ちにピッタリのグッズです。慣れてくると、立ったままおもちゃで遊ぶことができるので、立つことが好きになることが期待できます。注意点としては、テーブルタイプを選ぶときは、必ず角がない丸いものにするようにしましょう。角があるものは赤ちゃんのお肌を傷つけてしまう原因になります。

 

おすすめグッズ3. ベビーサークル

ベビーサークルは、赤ちゃんの安全を守るためのグッズではありますが、赤ちゃんが楽しめるような様々な工夫がされています。安全を守ることができ、その上で楽しみながら遊ぶことができるとても便利なアイテムです。赤ちゃんがサークルの外にいるママに会いたがって泣くことがありますので、時間がある時は一緒にサークル内に入って遊んであげると赤ちゃんも喜ぶでしょう。

 

おすすめグッズ4. 段ボールの手作りおもちゃ

おもちゃをわざわざ購入しなくても、家にある段ボールで簡単に面白いグッズをつくることができます。段ボールでテーブルを作ってあげて、その上に赤ちゃんの好きなおもちゃを置いてあげる、または絵を描いてあげると、とても喜びます。実際に作る際は、強度や安定性をしっかりチェックしましょう。また、段ボールでこすってケガをしないように、テープで補強してあげることも忘れずに。

 

 

赤ちゃんが【つかまり立ち】を始めたら!注意&転倒対策

赤ちゃんがつかまり立ちを始めたときに注意するポイントは、やはり怪我です。怪我をしないための注意点をお伝えします。

 

インテリアの形やサイズに気を配る(小さすぎないか、角がとがっていないかなど)

・赤ちゃんの転倒に注意する

・「ダメ」と頭ごなしに赤ちゃんを注意しなくて済む環境をつくる

 

つかまり立ちでの注意1. インテリア

お部屋をおしゃれにするインテリアは、好む人も多く、色々と飾っている家庭もあるでしょう。ですがおしゃれなインテリアは、赤ちゃんにとって危険が潜んでいることが多くあります。

例えば先が尖っているものや、割れるもの、誤飲してしまうような小さなものです。赤ちゃんの手の届くところや、赤ちゃんが支えにしてつかまり立ちをしそうな場所には、インテリアをなるべく飾らないようにしましょう。

 

つかまり立ちでの注意2. 赤ちゃんの転倒

前述したようにつかまり立ちを始めたばかりの赤ちゃんは、まだ自分でうまくバランスをとることができず、不安定になることも多いです。そのため、バランスを崩して倒れてしまうことが多くあります。

 

早い時期につかまり立ちを始めた赤ちゃんは、危険を避けるパラシュート反射(体が倒れそうになった時に手が前に出ること)がまだ出ない時期。転倒する時に、体よりも先に手をつくことができません。

また生後10ヶ月頃になって手をつくことができても、後ろに転倒すると、頭を打ってしまう危険性があります。赤ちゃんが動いている時やつかまり立ちをしそうな時は、なるべく目を離さないようにしましょう。

 

ただし危ないからと先回りして、転倒しないように手助けすると、逆に上手に転倒する方法を学べないこともあります。転んだりぶつけたりする体験を通して、学ぶことも大切です。

万が一転倒してしまっても、怪我をしないようにしましょう。机の角にはコーナーガードをつける、頭を守れるよう背負えるクッションを用意しておくなど、周囲の環境を工夫しましょう。

 

つかまり立ちでの注意3. ダメと言わず見守る環境

赤ちゃんがつかまり立ちを始めると、とにかく危険がいっぱいです。不安定なものをつかんで立ち上がろうとして転倒したり、机の上にあるアクセサリーなどをつかまって取ろうとすることもよくあります。

 

どうしても危ないので、「ダメ!」と注意することも増えがち。ですが赤ちゃんにとっては、つかまり立ちによって視野が広がり、色々なものに興味が出ている大切な時期なのです。探索行動で色々なものに興味を持つ行動は、今後の成長・発達にも大きな影響があります。

危ないことはもちろん注意する必要があります。しかしなるべくダメと言う回数を減らせるように、これまで述べてきたことを参考に、安心して見守ることができる環境を整えましょう。

 

 

《まとめ》

 

赤ちゃんがつかまり立ちをすると、行動範囲が広がります。常に危険なことをしていないか、注意する必要があります。つかまり立ちは今後の成長・発達のためにも重要。できるだけ赤ちゃんが安全につかまり立ちができるように、サポートしてあげましょう。また、つかまり立ちには個人差があります。早い時期にできる子もいれば、遅い時期から始める子もいます。遊びの中で促しながら、練習できるといいですね。

 

※写真提供:PIXTA

 

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1999年愛知医科大学卒業
その後大垣市民病院にて研修、勤務を経て安城更生病院へ赴任
2006年日本産婦人科学会産婦人科専門医取得
2008年やまだ産婦人科院長就任

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